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人生迷走者  作者: 相川悠介
第三章
30/39

3ー1 「1人暮らし」

 ヤミネスさんが亡くなってから1日後。

 ベッドから起き上がり、自室に入って着替える。

 朝食は気分じゃないかな。食べなくていいや。

 家は俺だけで静かだ。

 若干寂しさを感じながら、タオルを持って、教会に入る。 


「掃除するか」


 2人で掃除をしていたが、1人になり、掃除が大変になってくる。

 掃除好きだから、嫌ってわけじゃないけどね。


 長椅子から拭き始める。

 たくさんあるから時間かかるな。

 ここには、俺1人しかいないのに、なんでこんなにあるのか不思議だ。

 結婚式を挙げるわけじゃないし、そもそも、誰か来るって言ったら、人じゃなくて魔族だからな。

 ここって、あんまり知られてないのかな?


「案外、早く終わった」


 長椅子にタオルを置いて、十字架を掴み、祈りを捧げる。

 信者は増やさなくていいか。

 ヤミネスさんの十字架を誰かに渡したくない。

 あれはヤミネスさんの物だからね。


「射撃しに行くか」


 気晴らしに銃でも撃つか。

 タオルを持って、教会から出る。


 倉庫の扉を開けて、タオルはテーブルの隅に置いて、テーブルにあるペンを持ち、白紙を見て考える。


「思えば、『グロック17』しか使ってなかった。他の銃にしよう。そうだな……スナイパーライフルにしよう」


 スナイパーライフルだと、『M40A3』。

 あとは、『L96A1』かな。


 『M40A3』から撃ってみるか。

 白紙に書くと、箱は消失し、『M40A3』が出現した。

 あの大きさだからね。

 箱が消えるのは仕方ない。


 『M40A3』

 装弾数5。

 口径7.62mm。

 銃身長610mm。

 作動方式ボルトアクション。

 全長1124mm。

 重量7500g。

 銃口初速770m/s〜800m/s。

 有効射程800〜1000m以上。


 空欄に丸を書くと、空間が荒野に変わり、的が約800メートルぐらいにある。

 『グロック17』のときと違う風景だ。


 それにしても遠いな。

 視覚を鋭くすると、的がはっきりと見える。

 スコープなしでも、いけそうだけど、失明するかもしれないからやめておこう。


 持ってみると少し重い。

 普通の人なら、めっちゃ重いって感じるだろうけど、俺の体、普通じゃないからな。


 早速、試し撃ちするか。

 銃に付いているバイポッドを地面に固定して、体を伏せて、スコープを覗く。


「すう……ふう……」


 深呼吸をして、引き金を引く。

 バンッ、と銃声が鳴り、銃弾は的の胴体に命中。

 ボルトハンドルを掴み、手首と腕の力で跳ね上げる。

 そのままハンドルを離さずにボルトを後ろに引くと、薬莢が出てきて、ボルトを前に出し、押し下げる。


「狙いは頭部」


 スコープを覗き、引き金を引くと、銃弾は頭部に命中。

 あれ、ヘッドショットできちゃった。

 残りの3発もヘッドショット狙い。

 その3発も頭部に命中した。


 立ち上がって、目を閉じて、目頭を掴む。

 もう疲れた。

 飽きたわけじゃないんだ。

 スナイパーライフルの反動が強くてね。


 『M40A3』を持って、テーブルに置き、白紙の空欄にバツを書くと、『M40A3』は消えて、箱が出現した。


「空間が戻らない。まあいいや」


 白紙に『L96A1』を書くと、また箱が消失。

 『L96A1』が出現した。


 『L96A1』

 装弾数10。

 口径7.62mm。

 銃身長660mm。

 作動方式ボルトアクション。

 全長1180mm。

 重量6500g。

 銃口初速850m/s。

 有効射程800m。


 『L96A1』を持って、さっきのように銃を構える。

 スコープを覗くと、的は元通りになっていた。

 これはありがたい。


 1発目からヘッドショットできるかな?

 スコープを覗き、引き金を引く。

 銃弾は頭部に命中した。

 おお、マジでしちゃったよ。

 残りの9発もヘッドショットするか。

 撃ち続けた結果、全弾ヘッドショットした。


「疲れた〜」


 銃を持って立ち上がり、テーブルに置いて、空欄にバツを書くと『L96A1』は消え、箱が出現する。

 そして、空間も元通りになる。

 荒野だったのが、色が消えていくように真っ白になった。

 俺の思い通りになるような仕組みかな?


「ふい〜、休憩しよ」


 タオルを持って、倉庫から出る。

 『M40A3』か『L96A1』のどっちが使いやすかったかというと『L96A1』かな。

 装弾数が多いし、銃口初速が速い。

 どっちもボルトアクションで装填するのが面倒だけど、やっぱり『L96A1』かな。


 他にも、銃の種類でアサルトライフルとかショットガン、銃じゃないけど、爆弾とかも試してみたいな。


 射撃は趣味だから、外で銃を使うことは、多分ないかもね。

 まあ、冒険者になったから、もしかしたら使うかな?

 『コンバットナイフ』と血液操作、身体能力で十分な気がするけど。

 時と場合によるか。


 家に入り、タオルをカゴに入れて、リビングへ入り、冷蔵庫を開けて、ブドウジュースを取り出す。

 コップにブドウジュースを入れて、一気飲みする。

 キンキンに冷えていて最高。


 もう一度、飲もうと思い、注ごうとしたが、扉を叩く音が聞こえる。


「……誰だ?」


 鼓動音は一つ。

 カイラムさんかチェイさんのどっちかだな。

 ジェノさんは休み中だから、ありえないね。

 玄関の扉を開ける。


「は〜い。……あれ?」


 ジェノさんがいた。

 おかしいな。


「……久しぶりだな。元気か?」


 なんだかぎこちない。

 何かあったのかな?


「少し……?ですかね。休みじゃないんですか?部下に心配されますよ」


「止められはしたが、俺は幹部だからな。いつまでも休むわけにはいかない。疲れは完全にではないが、少しは楽になった」


 幹部だからって無理する必要はないと思うけど。

 本人が言ってるんだから、口出しはダメだね。


「どうしてここに?」


「……ヤミネスが亡くなったらしいな」


「なんで……あー、はい。そうです」


 カイラムさんが報告したのか。

 別に言わなくてもよかったのに。


「大丈夫か?」


 心配してくれるだけでありがたい。

 本当に優しいな。


「ヤミネスさんが亡くなったのは悲しいです。でも、誰かのおかげで立ち直れたんです。それに俺は、1人ぼっちになったわけじゃないんですよ?ジェノさんやカイラムさん、それにその誰かがいますから」


 十字架を持って笑う。

 笑うこと滅多にないから、どんな顔になってるか分かんないな。


「そう、だな。その通りだ。俺たちがいる」


「ですよ。闇堕ちとか人間不信になんてなりません」


「その発言が不穏なのだが……」


「そうですか?まあ、大丈夫なんで。ジェノさんは、今するべきことをしたらいいのでは?俺なんかに構ってないで。いつ、『勇者』が襲撃してくるか分からないんですから」


「『勇者』か……『魔王』様は戦いを嫌っているのだがな。困ったものだ」


 それを聞くと、正義が『魔王』で悪が『勇者』みたいな感じになるな。

 前世で読んでいた小説や漫画などでは、『勇者』が正義で悪が『魔王』だったからな。

 この世界だと逆になるのか?


 そういえば、ジェノさん、仕事はどうしたんだろう?

 ここに来るってことは休み?


「今日は休みなんですか?」


「ああ、『魔王』様に『無理のない範囲で行動しろ』と言われてな。『働きすぎ』や『真面目すぎ』なんてことも言われた」


 それは『魔王』に同感かな。

 他の幹部や部下にも、そう思われてるんじゃないか?


「『魔王』……様の言う通りだと思いますよ。8年間、休むことなく働くなんて、よく倒れなかったですね」


「お前もそう思うか……」


「失礼でしたか?」


「いや、そんなことはない」


 首を横に振るジェノさん。

 話は終わったことだし、何しようかな。

 これから、何もやることないんだよな。

 夢探しはしたいけど、20歳になってからでいいかな。

 不老不死で夢探し。いいじゃん。


「じゃあ、俺は二度寝しますので……」


「待ってくれ」


 家に向かおうとしたときに呼び止められる。


「なんでしょうか?」


「嫌じゃなければ、クナリ村に来てくれるか?」


 出身地だったクナリ村か。

 倉庫で射撃はもういいから、暇つぶしに行こうかな。


「分かりました。どんな風になってるのか気になります」


「では、行こうか」

銃について、間違いがあったら指摘をお願いします。

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