その三十七
千七百三十四
私は眠れない時、いつも私の父母の事を想って眠ります。今迄の自分の人生での父母との想い出の断片を思い起こします。これで眠れないという事は殆どありません。眠れない時には、大切な人への感謝が一番効くと私は思って居ます。自分が心から感謝出来る人を作る事が、如何に大切な事か判って頂けると思います。
しかし、何故、断片なのでしょう。何処かに遊びに行った記憶でもなく、何かを買ってもらった記憶でもありません。一緒に朝御飯を食べている時の光景とか、家で私が掃除機をかけている時の事、そんな事ばかりなのです。思うのですが、父母が私にくれた最大のものが、そういう日常の小さな出来事にこそ一番よく現れているからなのでしょう。
千七百三十五
外に寒い風が吹く季節になれば、家の中の暖かさも風呂の温もりも、腹の底迄実感出来るでしょう。
今自分が逆境に在るなら、そんな風に拾えるものは無いですか。逆境に在る今しか拾えないものはありませんか。それは自分の一生に必要で、無くてはならないものなのですよ。
千七百三十六
他人が自分の事を褒めてくれる時、その人が自分の何を褒めてくれているのかよく注意して聴いて下さい。実はそれは自分が全く力を込めていない部分を褒めているのかも知れないのです。だとしたら自分が込めた意図は、相手に通じていないのです。その通じていない事をよく分かった上で、それでも喜べるものならば喜んで下さい。だったら喜べないというのであれば、喜んではいけません。褒められても、むすっとしていましょう。その方が、本当は喜べないのに喜んでいるふりをするよりも勝っていますから。
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