侵入者と雷より怖い怒り
王宮屋敷
エルフィナがいる部屋にアーシアが結界を施した。
アーシア
「エルフィナ様! 結界を施しましたので──」
エルフィナ、返事がない……。
メイ=スケ
「すでに姫様ベッドで気絶してる〜 やばい。泡吹いてます」
エルフィナ
「ブクブクぶくぅ〜」
アーシア(プルプル体を震わせ怒りながら)
「ルイフェル様! 限度しらないから!! もーう!! やりすぎです! 味方を追い詰めてどーするんです!!!」
⸻
敵が音を立てた部屋に向かっている、ルイフェルと魔槍ひめな。
ルイフェル
「やはり油断をしては…いけない」
ひめな
「感知 アーシア怒ってるぞぉ」
ルイフェル(ちょっと涙目)
「…うっ……油断ちょっとしてもよかった…なぁ……」
ひめな(大きくため息つく)
「ハァー……ついた」
ルイフェル
「窓を破って侵入、何人だ?」
ひめな
「部屋天井へばりついてる」
⸻
黒装束の侵入者が天井からルイフェルに向かって飛んで来た!
ルイフェル(目を細め)
「三……いや、四……全員、速攻で沈める」
ひめな(無表情)
「……やる」
侵入者たちは空中で躊躇なく武器を構えるが、次の瞬間——
⸻
ルイフェルの足元から黒い魔力が広がり、侵入者に向かって黒い魔力がタコのように巻きつき捕える。
動きが止まったその頭上から、ひめなが分身を展開。
三人の刺客を槍が背後から突き抜け、鎧ごと下の床・絨毯ごと縫い付ける。
グシャ!!!
侵入者A
「なっ!? 後ろから——」
三人共、床に捕えられる。
もう一人はルイフェルが素早くすぐに捕まえた。
ルイフェルは最後の一人の胸ぐらを掴み、低く呟く。
ルイフェル
「……お前たちの狙いは、何だ?」
(グイ!と、ものすごい力で掴む)
⸻
その少し前──
もう一人の刺客は、ティナ=カクが追って屋根の上で退治していた。
ティナ=カク
「姫様には近づかせない!!」
ティナ=カクが居合いを放つ!
鞘から抜かれる瞬間、閃光のような一閃が相手を捕らえようとするが──その時。
紫の髪の女が、刺客を糸で捕らえて屋敷裏の川に投げた!
ティナ=カク
「おまえ! 何もの? 紫の髪色? ルイフェル様が言っていたニグラ??」
ニグラ(人差し指を口に当て、しっーとする)
ティナ=カク
「ふざけてるのか?」
川の方で大きな爆発が鳴り響く!!!
ドゴーン!!
大きな水飛沫を立てた!
ティナ=カクは音で一瞬気が散り──見るとニグラはいなかった。
⸻
一方ルイフェルも、その音を聞いて判断を迷っていた。
ルイフェル
「爆破? エルフィナ、アーシア!?」
少し混乱しているルイフェルの場所にニグラが来て、四人の刺客を糸で絡めて連れ去って行った。
ルイフェル
「あっ! く、クソっ……スキを狙いやがった! ひめな!! 感知!」
ひめな
「判断…遅い 逃げた」
ルイフェル
「そ、そうかぁ、心配だ! エルフィナ達のとこに行くぞ!」
⸻
エルフィナの寝室についたルイフェル。
「エルフィナ様ーーー!」
涙ぐみながらメイ=スケが叫んでいる。
ルイフェルがドア際で見ているのにアーシアが気づき、づかづかとルイフェルに向かって歩いてきた。
アーシア(ぷるぷる震えて)
「何やってるんですかあああ!!
エルフィナ様、泡吹いて!! ベッドで倒れてますよ!! 今までのルイフェル様のおこないのせいで!!
刺客の前にエルフィナ様を亡き者にしてどーするんです!!!」
ルイフェル(ぽかーんとして)
「……す、すいません……」
ひめな(ため息)
「……戦闘より、アーシアの雷の方が怖い」
⸻
そんな騒ぎの間、ティナ=カクはニグラの行動を思い出して、不審な顔を浮かべていた。
つづく
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