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解決──しかし

ティナ=カク(警戒しながら周囲を見渡す)

「まだ終わりじゃない……この施設、何か“奥”がある」


メイ=スケ(眉をひそめる)

「うん……子どもたちは助けたけど、まだ“夜の出入り”の正体が見えてない。取引相手、隠し部屋……絶対あるね」


エルフィナ(体勢を立て直してドレスをパタパタ)はたきながら)

「なら……一気に、暴きましょう」


メイ=スケ(からかうように)

「すげ〜姫様〜あんなに敵、相手したのに、傷一つないですね〜バケモンじゃん〜」


ティナ=カク(ぴしっと注意する)

「こ、こら!」


エルフィナ(少し微笑んで)

「よいのです。メイのそんな場を和ますところがいいときもあります。」


(顔を少し伏せて、しょんぼり)

「ですが、バケモノって……シクシク、女の子ですよぉ〜私も……」


ティナ=カク(おろおろしてエルフィナを見る)

「おい……?」


(と、隣のメイ=スケがわんわん泣き始める)


メイ=スケ(涙目で)

「ウー……ごめんなさーい!」


エルフィナ(慌てて手を振る)

「うそ、嘘泣きです! 大丈夫ですよ」


メイ=スケ(笑顔でピースしながら)

「ハハっ、私もです! 引っかかりましたねー、騙されましたね〜♪」


エルフィナ(ぷくっとふくれて)

「わかってましたっ!」

(また負けました……)※エルフィナの心の中


ティナ=カク(あきれ顔で)

「2人で何してるんですか? 行きますよ」


エルフィナ&メイ=スケ(揃って)

「はーい」


【地下・謎の扉前】


エルフィナ(扉を見つめながら)

「真っ暗ですわね……?」


ティナ=カク(魔法を唱える)

「はい! すぐ明かりの魔法使います。ライト!」


(パッと灯る光)


(目の前に、赤髪の女が作業をしている。無機質な顔でこちらに気づくが、特に反応はない)


エルフィナ(やや声を強めて)

「あなたは何者です!! この子供達の件に関わってる関係者ですよね。今から拘束しますので、抵抗しないで!」


赤髪の女(淡々と)

「子供は……面白い部品だな」


(すると、どこからか“門”が現れ、赤髪の女はその扉を開き、ふっと消えた)


エルフィナ・カク・スケ(顔を見合わせて)

「……??」


エルフィナ(困惑して)

「暗くてよくわからなかったけど……たしかに門らしいものから消えた?」


ティナ=カク(耳を澄まして)

「奥から声がします」


エルフィナ(頷いて)

「行ってみましょう」


【地下・檻の中】


(前の園長と教育係マイノ、そして本来の職員たちが捕らえられていた)


(その中に、聞き覚えのある声の貴族がいたとの情報が)


エルフィナ(眉をひそめて)

「……視察に来ていたあの貴族……子供を見る目が異常だったと」


(すぐにテイト率いる騎士団を呼び、首謀者として貴族が摘発された)


(貴族の証言により、赤髪の女が金と人員を用意する代わりに協力を要求していたと判明)


【エルフィナの部屋】


(紅茶を手にしながら浮かない顔のエルフィナ)


メイ=スケ(椅子に座りながら)

「どーしたんです? エルフィナ様?」


エルフィナ(紅茶のカップを見つめながら)

「なんか……解決したんでしょうか?」


ティナ=カク(真面目な表情で)

「赤髪の女ですか?」


エルフィナ(頷いて)

「そう! あの異様な力、赤髪、アーシア様たちが探してた人物かも?」


メイ=スケ(机のお菓子をつまみながら)

「まぁ〜いまバリバリ考えてもわからないですよ〜、モグモグ」


ティナ=カク(鋭く)

「おい! 勝手に食べるな〜!」


エルフィナ(ふくれながら)

「そうです! 不敬罪ですよ!! 衛兵!この者を捕まえなさい!」


メイ=スケ(大げさに床に伏して泣くふり)

「え〜エルフィナ様〜うわーん……!」


ティナ=カク(焦りつつ)

「エルフィナ様! すいません! 捕まえるまでは……私が叱りますので、今回は……」


(そこへ近衛大隊長テイトが、プラカードを恥ずかしそうに掲げて現れる)


(ティナ=カク、ジト目で)

(……テイトさん、嫌ならやめとけって思った……)


テイト(そっとプラカードを上げて)

「《ウソだよ》」


エルフィナ(にやにや笑いながら)

「ほほほ! 騙されましたね〜♪ 前の嘘泣きの仕返しです!」


メイ=スケ(それでも床で泣いている)


エルフィナ(心配そうに近づいて)

「やりすぎました……ごめんなさい。顔を上げて……」


メイ=スケ(パッと顔を上げて笑顔)

「嘘泣きでーす! にゃはは!」


エルフィナ(ぷくっとふくれて)

「ま、またしてもぉ〜……負けましたわ〜!」


ティナ=カク(両手を上げて)

「やめてください、2人とも。私がいつも、2人に引っかかってますので……!」


エルフィナ&スケ(揃って)

「はい、ごめんなさ〜い」


(外は快晴、鳥のさえずりが聞こえる中、平和な時間が戻っていた)


──つづく


【外部サイトにも掲載中!】


イラストはこちら(Pixiv)


https://www.pixiv.net/artworks/132898854


アルファポリスにて画像付きで作品を公開しています。

ご興味ある方はぜひこちらもどうぞ!


▼アルファポリス版はこちら

https://www.alphapolis.co.jp/novel/731651129/267980191

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