カク、スケ2人の実力
おい?お前らどこから来た。いかにも悪人ヅラのふたりが問いかけるのも、束の間、
ティナが静かに前へ出て、剣に手をかける。
ティナ「名乗るまでもない…が、エルフィナ様の騎士、ティナ=カク」
(居合ポーズをする)
鞘から抜かれる瞬間、閃光のような一閃。
次の瞬間、敵が斜めにスパッと倒れていく。
悪人ヅラの1人が、「見えな……かった……」と呟いて崩れ落ちる。
「ふぁ~あ…眠いなぁ、でも仕事ですから~」――メイ=スケ(暗器使い)
・ティナの背後からゆったり登場。ポニーテールが揺れる。
メイ「さぁて、終わらせますかぁ~」
(手裏剣を両手に持ち、軽くあくびしながら)
数枚の手裏剣を投げ、空中でホバリングするように魔法で制御。
手裏剣が急旋回して敵の背後から命中。
さらに魔法で1つがブーメランのように戻ってきて再攻撃。
悪人ヅラもう1人が「くっ、どこから来た!?」と驚くも、すでに倒れている。
その、音を聞き、6人ほどの悪人ヅラが来た!
ルイフェル、「悪人ヅラばかりだなぁ」
ティナ「挟み撃ちです。スケ、左を頼む!」
メイ「りょーかい、姫に危害加えたら許しませんよ~?」
ティナが敵の正面を堂々と突破
メイが後ろから魔法手裏剣を次々投げつけ援護
最後、2人が背中合わせで決めポーズ!
ルイフェル(ぽつりと)「……強ぇな、王女の護衛って」
「すげ〜!!」
隣で、なぜかエルフィナが誇らしげにポーズを取っていた。
「すごいでしょ!私の騎士!」
「……あっ、あぁー……」と微妙な返答をするルイフェル。
そこへメイ=スケがだるそうに突っ込む。
「いやいや、エルフィナ姫様がやったんじゃないし〜」
「こらっ、メイ!しーっ!」
しかしエルフィナは怒るどころか、いつものこととばかりに気にも留めず微笑む。
「アーシア様たちは無事でしょうか?」
ティナがすかさず答える。
「はい、テイト様が奴隷オークション会場へ向かっております」
私たちも行きましょう!カク!お願い!ポーズをまたキメる。エルフィナ、
エルフィナ様、ルイフェル様、少し後ろで下がってください。静かな口調で言うティナ
ルイフェル、うん?
居合いの構えをするティナ=カク
抜刀!!ブレード2!!!
スパーン見事に牢屋の柵が切れる!
おぅ ルイフェルが思わず!声をだす!
さすがだなぁ〜ルイフェルが言葉にする
「すごいでしょ!わたくしの護衛は!!」とエルフィナは、どこかキメが甘いポーズをとる。
(やめろやぁ……ダサいって…)
ルイフェルが心の中で呟く。
「はーいはーい、行きますよ〜姫様もぉ〜。そのダサポーズやめて〜」
とメイ=スケがあくび交じりにツッコミ。
「ダサいはよけいだぞっ!……あっ!」
自分で言ってしまったと、慌てて口を押さえるティナ。
「気にしてませんわ〜」
そう言いながらも、エルフィナの瞳にはほんの少し涙がにじんでいた。
そんな様子を見ていたルイフェルが、きっぱりと言った。
「よし、行くぞ!!」
――つづく
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