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三姉妹トライアングル  作者: 微糖 燦
24/30

女子会〜三姉妹で仲良くinマイホーム〜(7)

目的であったパジャマでの記念写真を撮りとえた後、私達はお菓子をツマミながらとりとめのない話をしていた。

「あっ、そうだ!ちょっと待ってて。」

花姫ちゃんは何かを思い出したようで冷蔵庫へと向かう。

そして冷蔵庫から小さい箱を持ってきて、

「はい、雪姫姉。これお土産だよ。……といっても貰い物だけどねw」

と言って私に渡してきた。

箱を開けてみると中身は苺のショートケーキだった。

「うわぁ〜とても美味しそう!でも貰い物って誰から?」

私は大好きなケーキ(ケーキ嫌いな女の子なんていないだろ)を見て花姫ちゃんに尋ねる。

「美月姫姉さんの友達の陽菜乃さんっているでしょ?今日陽菜乃さんの家にも行ったんだけど、その時に陽菜乃さんの担当編集の人から貰ったの。」

と答えた。

陽菜乃さんって今は確かライトノベルの作家をやってるんだよね?私も最後に会ったのは結構前な気がする。

「あ〜陽菜ちゃんか!懐かしいなぁ。前は結構ウチにも遊びに来てたよね?」

と美月姫ちゃんの方を見てそう答えた。

美月姫ちゃんはポッキーを数本口にくわえたまま、

「まぁ、お互い歳とってあまり家で遊ぶって事は無くなったからねぇ。今度ウチに誘って一緒にご飯でも食べよっか!」

と提案してくる。

「うん!いいんじゃない。私も久しぶりに陽菜ちゃんに会いたいし!」

と私は答え、花姫ちゃんも

「その時は張り切って料理を作らないとね!」

とやる気に満ちた表情をしている。

私は箱からケーキを取り出して一口食べてみる。(私は苺のショートケーキの苺は最後に食べる派だ)

「何コレ!?凄く美味しいよこのケーキ!」

と私はあまりの美味しさに驚いて思わず興奮してしまう。

「でしょ!隣駅にある、今流行してるケーキ屋なんだって。」

と花姫ちゃんが説明をしてくれる。そういえばちょっと前に柊さんが新しいケーキ屋の事を絶賛してたけどそこのお店かな?

あまりの美味しさにペロッとケーキを完食し、私は今度仕事帰りに寄ってみようと思ったのだった。



パジャマパーティーを始めて1時間近くが立ち、お菓子もあらかた無くなってきた。

「フゥ〜、いやぁ、今日も沢山飲んだな〜。」

私は缶チューハイ(5本目)を飲みながらそう呟いた。

「本当に飲み過ぎですよ……。」

花姫ちゃんも呆れ笑いを浮かべながら私の呟き答える。それでも止めないあたりは花姫ちゃんの優しさだろう。(もしくは諦めてるのかもしれないが…………)

「じゃあボチボチ始めますか!」

と私はニヤニヤしながら花姫ちゃんと美月姫ちゃんの方を見る。

「始めるって何を?」

美月姫ちゃんがコーラを飲みながら私に聞いてくる。

「そりゃあ女子会で話す内容っていったら恋バナでしょ!!」

私はガッツポーズをとりながらそう力説する。

「こ、恋バナ?」

花姫ちゃんはええ〜って顔をする。

「花姫ちゃんと美月姫ちゃんはピチピチの十代なんだから、初々しい恋バナの1つや2つはあるでしょ?」

と私は2人に投げかける。

しかし2人は首を傾げ、

「うーん、別に彼氏とかいないし、す……、好きな人とかも学校にいないしなぁ。」

とまず花姫ちゃんが答え、

「それを年齢=彼氏いない歴の私に振るか。」

と気まずそうに美月姫ちゃんも答える。

因みに悲しい事に私も今現在恋人はいない。というより私も年齢=彼氏いない歴なので焦りも凄い。もう高校の頃の友達が結婚したという報せも受けてるので両親からの圧も姉妹の中で1番強いのだ。

「じゃあ2人とも好きな人のタイプとかは?」

3人ともフリーの状態なので、ひとまずこの話題を2人に振ることにした。

「そうだなぁ…………。私は見ていて面白い人が好きかなぁ。あとおっちょこちょいだったり天然な人とか可愛くて和んだりするなぁ。」

と私の方を見ながら美月姫ちゃんは答えた。

「えーと…………、私は刺激を与えてくれる人が好きかなぁ。いつも私に新しい世界を見せてくれる人とか憧れるし…………。」

と何故か美月姫ちゃんの方をチラチラ見ながら顔を赤くして花姫ちゃんも答える。

「そういう雪姫姉はどういう人がタイプなの?」

と美月姫ちゃんが私に尋ねてくる。

私は暫く考えた後、

「うーん、私ってほらこんな性格だから、頼りになる人が好きかなぁ。いつも支えてくれる人に私は惹かれると思うよ。」

と花姫ちゃんを思い浮かべながらそう答えた。

ホント花姫ちゃんがもしも男の子だったら、私は間違いなく告白しているだろう。まぁ、それでも妹である花姫ちゃんも当然大好きななんだけどね。(まぁ、だからよく周りからシスコン呼ばわりされるんだろうけど)

「??頼りになる人なら同じ会社の冬川さん?だったっけ?とかはどうなの?」

と花姫ちゃんが聞いてきた。

「あれ?花姫ちゃんって冬川くんと面識あったっけ?」

私は不思議に思ってそう尋ねると

「前に雪姫姉さんが飲み会で潰れた時に、冬川さんがタクシーで家まで送ってくれたの覚えてない?その時に少しお話したけど、良い人で頼り甲斐もありそうだし、結構爽やか系のイケメンって感じの人だったよね?」

と言ってきた。

私は「あ〜新年会の時かな」と思い出す。と言っても当時はかなりお酒が回っていたので、あまり記憶は無いのだけども。

「冬川くんの事をそういう風に考えたことないから分からないけど…………。冬川くんって会社じゃとてもモテるのに恋人は一切作らないんだよね〜。それに前に好きな人はいるって言ってたからその人の事を一途に思ってると思うよ?」

ちょっと前に、もしかしたら冬川くんって柊さんの事か好きなんじゃないかと思って本人に聞いてみたら、「!?そ、そんな事ないですよ!ぼ、僕には好きな人がちゃんと別にいますし/////……」と恥ずかしがってそう答えていた。

「それが雪姫姉さんって可能性はないの?」

恋バナにちょっと盛り上がってきたのか、花姫ちゃんが興味津々に聞いてくる。が、

「それはないよ〜。私いつも会社でも飲み会とかでも冬川くんに迷惑かけまくってるもん。」

と答えた。

冬川くんはその時、「僕は明るくて周りを幸せな気持ちにさせてくれる人が好きなんです」とも言っていた。少なくとも私は会社でミスしまくりなので、幸せな気持ちにはしていないだろう。…………うぅ、自分で考えて少し悲しくなってきた。

「美人三姉妹がみんな彼氏いないどころかまともな恋バナもできないなんてねw」

と美月姫ちゃんが自嘲気味に笑う。

「自分で美人って言うあたり美月姫ちゃんだよね〜笑」

「私は別に美人とかじゃないでしょw」

それに私と花姫ちゃんもつられながら笑いそう答えた。


そうして時間もいい感じになったので、私達はリビングを片付け女子会兼パジャマパーティーはお開きとなった。

因みに次の日私は案の定二日酔いに苦しむ事になり、妹2人から呆れられながら介抱されて一日を過ごすことになった。

そしてパジャマパーティーで着たパジャマを私含め、次の日着る人は誰一人いなかった。いや、まぁ……、その場のテンションで買ったけど、アレだしねw

ここまで読んでいただきありがとうございます!以上で第6話が終了となります。次回の第7話では新キャラが少しメインのお話になりますので、もしも読んでくれてる方がいらっしゃったら楽しみにしていてください!


またブックマーク登録や評価、感想を頂けると嬉しいですのでそちらもよろしければお願いしますm(_ _)m

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