女子会〜三姉妹で仲良くinマイホーム〜(3)
美月姫姉さんからお風呂が空いたことを聞き、私も準備をしてお風呂場へと向かった。
いつものように脱いだ服や下着を洗濯カゴに入れ、今日1日ツインテールにしてた髪の毛をおろした。
浴室に入る前にふと鏡に目がいき、
「うーん、伸びてきたし少し髪の毛切ろうかなぁ。」
と鎖骨の辺りまで伸びてきた後髪を手で持ちながら呟いた。私も昔は美月姫姉さんみたいな長くてサラサラしている綺麗な髪の毛に憧れ伸ばしていたが、今となってはミディアム位の長さがちょうどよく感じている。しかしもうすぐ7月にもなるので、思い切って雪姫姉さんくらいのショートボブにするのもありかもしれない。
そんな事考えながらしばらく鏡を眺めていると、今度は自分の胸元に目がいった。
「もう17になったのにこっちは全く成長する気配が無い…………。」
と自分の貧相な胸(Aカップ)を見て溜息をついてしまう。先程雪姫姉さんに胸の事を言われたので、改めて自分の胸にコンプレックスを感じてしまった。
私達三姉妹はちゃんと血の繋がった姉妹なのだが、容姿(主に胸の大きさ)は3人とも全く違う。私の次に胸が大きいのは雪姫姉さんでDカップとちょうど良い大きさをしており、美月姫姉さんに至ってはHカップというずば抜けた巨乳のである。
「美月姫姉さんって確か今の私くらいの歳でもF以上はあったよなぁ〜。」
と数年前の美月姫姉さんを思い出し、再度自分の胸を見る。別に私は巨乳になりたいわけではないのだ。C…………せめてB欲しい。(去年3人でプールに遊びに行った時には水着姿で撮った記念写真は私に精神的ダメージを与えたものだ。)
「本当に胸をもんだら大きくなるものなのかなぁ?」
さっき雪姫姉に胸を揉まれた時に言われたが、じつは密かにバストアップのマッサージとして自分で胸を揉んだりしている。…………まぁ、この通り全く結果は出ていないのだけれども。
「でも姉ふたりがちゃんとおっぱいあるんだから私もその内大きくなるよね!お母さんだって巨乳なんだし!」
と自分で自分を励ました。
やがて少し肌寒さを感じたところで、自分が全裸になってからそれなりに時間がたっていることに気付き、私は慌てて浴室へと入っていった。
「雪姫姉さんお風呂どうぞ。」
お風呂からあがり諸々身なりを整えて、私は雪姫姉さんの部屋に呼びに行った。
「はいはーい。」
中から雪姫姉さんの返事が帰ってきたのを確認し、私は二階の自分の部屋へと戻る。
部屋に入りパジャマパーティー?が始まるまでの約1時間なにをして過ごそうか考える。いつもなら寝る前に軽く勉強をするのだが、流石に今日は疲れたので勉強する気にはならない。
「私も本屋で何か買えば良かったかなぁ。」
と椅子に座りながら考えていると、ふと机の引き出しに意識が向いた。
「本は買ってないけど同人誌は買ってもらったんだよねぇ…………。」
私は引き出しの奥から例の同人誌を取り出し、机の上に置いた。表紙はとても綺麗なイラストで描かれているが隅の方にR-18の表記があるので部屋にそのまま置いておくことは出来ない。かといって美月姫姉さんから買ってもらったものを捨てる訳にもいかない。
「やっぱ買ってもらったんだし一回は読んだ方が良いよね?」
私は自分の部屋の中にいるのにも関わらず、周りをキョロキョロしながら誰もいないのを確認し、ドキドキしながら1ページ目をめくる。
この同人誌の説明が1ページ目に簡単に書かれており、どうやら「魔法少女に転生したら人類に迫害されたので魔王軍の幹部になりました」という作品が元になったようで、作者は"サクラ"という人のようだ。
表紙の剣士は主人公である魔法少女の使い魔?みたいなポジションらしく、冒頭の方は主に2人が敵と戦っているシーンが描かれている。そのバトルシーンは原作を知らない私でもワクワクするほど上手く表現されており、時々グロい描写もありつつも、楽しく読み進めることが出来た。
(なーんだ、R-18作品だから身構えていたけどこういうグロデスク系なら全然大丈夫そうだな。)
と私は思った。私は結構ホラー系の映画が好きなので、ちょっとグロイ系のゾンビ作品とかでグロテスク表現には耐性がある。(ちなみに雪姫姉さんはこういう作品は大の苦手だ)
そうして読み進めていくと戦闘シーンは終わり、2人が一息をついている描写になった。私はそのまま次のページをめくり、
「!?/////」
すぐさま同人誌を閉じた。
「え?なんでイキナリこんなシーンになってるの?」
私は目を擦り先程のページをもう一度開く。しかし見間違いではなく、戦闘シーンが終わった瞬間2人は何故かキスをし始め、お互いの服を脱がしあっていた。
「え?さっきまで闘ったよね?なんでイキナリこの2人はき、キスをし始めたの?それに外なのになんで2人とも全裸になってるの?ていうかやっぱりR-18ってエッチな作品じゃん!」
と訳も分からず1人でつっ込んでいた。しかし続きも気になってしまい、イケナイ事だと分かりつつもドキドキしながら読み進めていく。
「ふわぁ/////」
変な声を出しながら2人がどんどんエッチな事をしていく描写を読んでいく。2人はやがてキスだけでは収まらずお互いの身体を触り始め、魔法少女の方が女騎士をイヤらしく攻めていき、そしてついに魔法少女の子が魔法で自分の股間に男性器を生やしてセッ〇スをし始めた。
気付いたらそこそこ量があったのに全て読み終わり、私は収まらないドキドキを鎮めつつ、目をつぶって同人誌を閉じた。
「うん。確かにこれはR-18表記されるわ。ていうかなんか凄い罪悪感を感じる…………。」
私は絶対にこの本は美月姫姉さん以外には見せまいと決め込み、今何時だろうと思いスマホを手に持つ。
「!?!?」
そして私はスマホを手に持ったままフリーズしてしまう。スマホの画面には私の後ろで顔を赤くしながら目を逸らしている雪姫姉さんとニヤニヤ笑っている美月姫姉さんの2人の姿が反射していた。恐る恐る振り返ると
「いや〜、やっぱり花姫様ってむっつりだねw」
「そうだよね。花姫ちゃんもそういうのに興味を持つ年頃だもんね。」
と2人の姉が別々の反応をしてきた。
「〜〜〜/////。」
そして私はあまりの恥ずかしさに否定すらできず、声にならない叫びをあげていた。
ここまで読んでいただきありがとうございます!
次回は雪姫目線での話になり、あわよくばパジャマパーティーに突入したいと思ってますので、よろしければ次回を楽しみにしてください。
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