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5.異世界召喚

優達は現在国王の話を聞いている。


 曰く、魔王が魔族を率いて攻め込もうとしている。その魔王がとても強く勝てる人がいないと言う。勝てないなら別世界から力ある者を召喚すればいいと考え、勇者召喚を決行し、その対象が優のクラスだったとのこと。

所謂(いわゆる)魔王が強いから自分たちの変わりに倒して欲しいって事だな。


「頼む。どうか私たちに力を貸してくれないか?」


「身勝手すぎるだろ!」


「俺たちを元の世界に返せよー」


「そうよ!返してよ!」


 色々とクラスメイトの奴らが文句を言っている。まぁ、そりゃそうだ。確かに身勝手すぎるな。

すると、国王の隣にいた男が口を挟んだ。


「お前らいい加減にせんか!直に国王様がこうして頭を下げておるのだ!それに、口の利き方もなっとらんな」


「良い。お主は少し黙っておけ。私たちが身勝手に呼んだのだからな。それぐらいは良かろう。私も逆の立場なら文句を言っておる。」


「で、ですが!国王様」


「良いと言っておるのだ。私の言うことが聞けないのか?」


「い、いえ。失礼致しました。」


「本当に済まない。どうか私たちを救ってくれないだろうか?」


などと言いながら申し訳なさそうな表情で顔を下げてお願いしてきた。

その、表情を見たクラスメイト達は少し落ち着き始めた。すると、海斗が手を挙げていた。


「あの、すいません質問してもいいでしょうか?」


「なんだ?私たちが知っている質問なら答えよう」


「はい。ありがとうございます。私達は元の世界に帰ることは出来るのでしょうか?」


「大丈夫だ。魔王を倒し私たちを救ってくれたと神が判断した場合にお主達は元の世界に帰ることが出来る」


「なるほど。分かりましたありがとうございます。それなら私はできる限り協力します」


「おぉ、そうか。ありがとう。本当にありがとう。」


海斗が答えた後他のクラスの奴らも、海斗が手伝うならと反応を示していた。


神が判断し返してくれるって何処にそんな証拠や根拠があるのやら。


『なぁ、爺ちゃん。こいつらはこんな事言ってるんだが、実際にそういう事があったのか?』


『ないぞ?多分元の世界に帰れるか聞いてくるのを予想しておいて予め返す言葉を決めておいんじゃないかのう。だが、優よ元の世界に返すことは神になら出来るぞ?しかし、今の優では無理だじゃな。理由は神になったばかりで身体がまだ馴染んでおらんからやめておいた方がいい。今の優がそれをすると体が耐えきれず消滅するからの』


『まじか。神になら出来るって聞いた瞬間他の奴らを直ぐに返してやろうと思ったんだが。やる前に聞けてよかった。それじゃ、いつ出来るようになるんだ?』


『そうじゃな,,,,,,いつかは、分からんのう。暫くは無理じゃな。出来るようになったら儂から教えてやるからな』


『ありがとう』


優がゼロスと会話をしていると国王以外の自己紹介などもしていて、どんどん話が進んで行き、ステータス確認となった。


「それでは、お主達に自分達のステータスを確認してもらいたい。ステータスオープンと言うと自分のステータスが見えるようになっている。自分ステータスは周りに見えるようにも持っておるからな」


そして、ステータスオープンという声があちこちから聞こえてきた。


一応俺もやっておくか。


「ステータスオープン」


音無 優 レベル:1

性別:男

年齢:17

種族:人族

職種:学生

体力:500

魔力:300

筋力:400

俊敏:200

魔耐:300

物耐:400

属性:火

スキル:言語理解

称号:【異世界人】


よし、向こうで隠蔽した時のままだな。


すると、海斗の方が騒がしくなっていた。


「海斗すげぇな、お前勇者だってよ!それに、俺たちよりもステータス高いし」


「やっぱり勇者は海斗くんなんだね!凄いね」


 などと、クラスメイトが騒いでいると今度は結の方にも人が集まり騒がしくなっていた。


「井上さんが聖女なんて。凄いな怪我したら治してくれよ!」


「俺も俺も!」


「ちょっとあんた達結が困ってるでしょ大人しくしなさいよ」


 男子達が騒いでいるのを、美咲が怒り男子達が静かになった。数人美咲に怒られ頬を染めていたが。

 

すると、結の所にはイケメン王子が近寄って行った。


「貴女が聖女なのですね。なんて美しい!ぜひ私の婚約者となって貰いたい!」


「え、あ、そ、その、ごめんなさい,,,言っちゃうと今はまだ、そういう事は考えられなくて。それに、私好きな人がいるので」


そんな事を言いながら結が優の方をチラチラ目を向けていた。


 はぁ、それって俺の事なんだろうか?まぁ、確かにスキンシップが凄いなとは思っていたが。だが、俺なんかよりも良い奴は数え切れないほどいるからな。俺なんかよりも良い奴を見つけてくれ。


「そうでしたか。気が変わったらぜひ私の元へお越しください」


 王子の方は断られたのに諦めてないらしい。呆れるな。って言うかさっきから国王の隣にいる鎧をきた男からの視線が鬱陶しいな。多分俺のステータスを見てんだろうな。まぁいいけど。


「皆の者少し良いか?それぞれ個人部屋を用意させてもらったのでそちらの部屋に案内をする。それで、今日は部屋ゆっくりするといい。それでは解散」


 解散と同時に鎧を身に纏った男が指示をだし、ぞろぞろとクラスメイトがついて行き部屋へと案内された。

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