34.一角狼ウール
『二人ともちょっといいか』
『なに?』
『なんじゃ』
『こいつら即死じゃないとすぐに回復して復活してくるみたいだ』
『それはめんどくさいわね』
『なるほどのう。じゃからさっきから全然減らないんじゃな』
『そういう事だ。ただ受けた傷を自分で治してる訳じゃなくて仲間が回復魔法を使って治してるみたいなんだ。まぁ回復魔法使ってたヤツは見つけたが』
『なら、最初にそいつをやっちゃいましょ』
『そうじゃな。回復されると面倒なのじゃ』
『あぁ、分かってる。俺がやるから大丈夫だ』
『わかった』
『頼むのじゃ』
はぁ、本当は使いたく無かったんだがこの数だからな、しょうがないか。
そして、優は転移を使った。すると優と対峙していた一角狼が突然優が消えたので辺りを見渡していて一角狼達は優を見つけたが優は既に回復魔法を使ってた一角狼の後ろに回り首を斬り落としていた。
一角狼達は回復してくれていた仲間がやられたのが分かると、優目掛けて一斉に攻撃を仕掛けた。優を囲むように30匹が四方から突っ込んでいき、その後ろにも50匹以上の一角狼達が続いていた。
優はダンジョン内で自分のドッペルゲンガーと戦った時刀に火属性と雷属性を纏わせた様に今回は両方に氷属性を纏わせた。そして、ランクアップ試験の時にギルドマスターが使ってた技を少し弄って斬るのでは無く今回は凍らせるイメージでユーナスとスピネルを巻き込まないように2人がいない方向へ向け優は刀を2本同時に横に振り斬れない斬撃を飛ばした。
その斬撃に斬られた一角狼達は一瞬で凍っていき更には木や草等も凍っていった。一角狼達は一瞬で半分の数が優の凍る斬撃を受けてやられ、残りの優に突っ込んでいた一角狼達は一瞬動きを止めてしまった。
その直後ユーナスが放った雷槍が飛んできて一角狼達は半分は何とか避けた。だが残りの避けた一角狼達はスピネルによって斬られて倒されていき、100匹以上いた一角狼が残り10匹となった。
一角狼ウールside
この我を前にして怯まないとはな。だが所詮は人間だ。こっちは100匹以上の同胞がいる。人間はたった3人だ。我が出るまでもなく奴らは死に我らの餌となるだろう。万が一奴ら強くても魔神様によって生まれ変わり強くなった我もいるのだ負けるはずがない。それに我の同胞の中には回復魔法が使える者もいる。負ける未来が見えんな。
数分後ウールは現在見たことがない優の技を見て驚愕していた。
な、なんだ。あの技は。見たことがない。同胞が一瞬で凍ったぞ。しかも、やられた数が一気に半分だと。何なんだやつらは。これは我が出ないと行けないようだな。
そして一角狼が残り10匹になった時ウールが遂に動き出した。
「キサマラハ、イッタイナニモノダ?トクニキサマダ。サッキノワザダ。ドウホウヲ、イッシュンデタオシタ、アノワザナンダ?」
「遂に出てくるのか。技は秘密だ」
「マァイイ。ココカラハ、ワレガジキジキニ、キサマラヲツブシテヤロウ。サキホドノヨウニ、イクトハ、オモウナヨ」
そう言ってウールが立ち上がった。ウールが立つと森の木と同じ高さになり全長は10メートル以上はありそうなぐらい大きかった。
優side
立つと更にデカイな。このデカさを一人でやるのはめんどくさいな。
『ユーナ、俺とネルが前衛をやるから援護を頼む。ネルもいいか?』
『わかった』
『任せるのじゃ』
『ネル無理と思ったらユーナと一緒に援護に回ってくれ』
『うむ。わかったのじゃ』
『それじゃ行くぞ』
2人はコクと頷いた。優は正面に立ち氷属性を纏っている刀でウール目掛けて先程の斬撃を飛ばし、スピネルは横に回り込みウールの足に斬撃を飛ばした。ウールは優の技を先程見ていたので吠えて衝撃波を放ち優を相殺したどころかそのまま優を吹き飛ばした。スピネルの斬撃はウールの足に届いたがかすり傷程度しかつかなかった。
『ユウ!大丈夫?』
『主様!』
『大丈夫だ。ただ飛ばされただけだ』
ウールは直後に火槍を500本展開し優とユーナスに300本を放ちスピネルに200本を放った。しかも普通の火槍のスピードより数倍も速い速度で優達に迫っていた。優はユーナスにスピネルの援護を頼み2人で対処をしてもらい優は一人で300本を対処した。
優は土壁を使ったがスピードが速いので威力も上がっていたので土壁は100本程防いだ後に壊れてしまった。優は土壁使うのをやめ火槍を氷属性を纏った刀2本で弾いていった。
ちっ。これは厄介だな。それにしてもなんであんなにスピードが速いんだ?っ!危ねぇ。ん?
火槍を弾いたと思ったらそのすぐ後ろにもう一本あるのに気が付かず顔に当たりそうだったのを何とか避けた。その時に火槍が顔の横を通った時火槍の後ろから風が吹き出ていたのを気づいた。
なるほど。火槍があんなにスピードが出てた理由は風属性魔法を使ってたんだな。
優は何とか300本の火槍を弾いて防いだ。優はユーナスとスピネルの方を見てみると200本を何とか対処していてスピネルは少し切り傷が出来ていて疲れており、ユーナスはスピネルを庇うように前に出てまだ余裕がありそうだった。
やっぱりネルにはまだきつかったか。仕方ない。
『ユーナこいつは俺一人でやると言いたいがそこにいてネルを護りつつ余裕があれば俺の援護を頼む。ネルは休んでろ。ユーナ、自動回復を持ってるがネルを一応治してやってくれ』
『わかった』
『わ、分かったのじゃ。役に立てずにすまぬのじゃ』
『気にすんな。これから俺らと一緒にいるなら嫌でも強くなるはずだ、その時に期待するよ』
『う、うむ。ありがとうなのじゃ』
さてと、ちょっと本気を出しますか。
優は身体強化と限界突破を使いステータスを底上げした。そして、優は地面を蹴り今までとは比べ物にならないスピードでウールに近ずきウールの片目を斬った。
ウールは優の動きが全く見えず一瞬何をされたか分かっていなかったが目に激痛が走り片目が見えなくなったことに気がつき叫んでいた。
優は間髪入れずにもう片方の目を潰そうとしたが吠えられ衝撃波をくらって攻撃出来なかった。優は顔に攻撃するのを辞めウールの周りをすごいスピードで駆け回り体のあちこちを2本の氷属性を纏った刀で斬っていった。
ウールは体のあちこちに凍った斬り傷を作っていき膝をつき倒れた。そして、ユーナスがウールに向け空から巨大な雷を落とた。落ちてくる時凄い音が鳴り響きウールに当たり遂に倒れた。
「ガハッ、キ、キサマラ、ハ、イッタイ、ナニ、モノ、ダ」
「さぁな」
「ワ、ワレハ、ココマデ、カ」
「そうだな。なかなか強かったな」
「フン。キサマ、ハ、ゼンリョクヲ、ダシテイナ、イ、クセニ」
「それはどうかな」
「,,,,,,マジン、サマ。スミマ、セン。セッカク、チカラヲ、イタダイタ、ノニ、ヤクニタテズ,,,,,,,,,ニ,,,,,,,,,,,,,,,」
ウールは動かなくなった。優はウールの死体を燃やし、スピネルに手伝ってもらい一角狼達の死体を回収している間に優が凍らせてしまった森の一部分をユーナスが溶かして元に戻し。3人は港町に戻っていった。




