バジリスク
バジリスク
概要:
伝承によれば、七歳の雄鶏が生んだ卵をヒキガエルが九年間温めることで生まれる、トカゲやヘビに似た怪物。
名称はギリシア語で「王侯」「小さな王」を意味するbasileusに由来し、名前の意味も「蛇の王」である。
ペルセウスがメデューサを退治した時、その血飛沫から最初のバジリスクが生まれた。
ヘビの様な姿をしているが、頭には王冠の様な模様があり、二対から四対の足が生えている。
全身にあらゆる生命を死に至らせる猛毒を持ち、その目は視界に移しただけで死をもたらすという。
その通り道にも人や獣を死に至らしめる毒が含まれる、喉を潤したせせらぎは何世紀にも渡って毒の水が満ち溢れ草一本育たない、移動する音を聞いただけで他の蛇が逃げてゆく、バジリスクを槍で殺した者はその毒が槍から伝わって死ぬ、地を這っているだけで空を飛ぶ鳥をも殺すという話はかなり有名である。
身体を半分持ち上げて進むと言われ、後世にはインドに生息するコブラからこの生物を想像したのではないかとも考えられている。
リビアや中東にある砂漠地帯は、そこを住処とするバジリスクの力で砂漠となったと言い伝えられているようだ。
のちに訛ってコカトリスに分化した。
別名:
バシリスク
脅威度:
超絶危険……と言いたいところだけど、作品によってバラつきがあり、ボスモンスタークラスから雑魚モンスタークラスまで色々ある。
よく見るのは上級冒険者が相手にするシーンで、それ以下の実力しかない冒険者が相手にするのはあまり見たことがないかも。
どの作品にも毒を持つという設定は共通していることが多い。←解毒剤や解毒系の魔法(アンチドートとか)の準備は必須かも?
毒の種類は神経毒が多い。←呼吸困難とか心臓麻痺とか動きが鈍くなるとか、神経系に作用する毒を神経毒と呼ぶみたいだよ。
生態:
異世界系ライトノベルでは夜行性のパターンが多く、肉食性がほとんど。
伝承では驚異的な毒の威力も、ラノベではかなり控えめに設定されることが多い。←たしかに、伝承通りのバジリスクとか誰が相手したいんだよ。←それでも『ハリー・ポッター』シリーズでは、ハリーたち三人組は見事切り抜けて見せたけどね。←それでもやっぱり毒の脅威は控えめだったんじゃ?
ラノベではだいたい、緑色で鶏冠のついたトカゲとして登場し、気配を消すのが上手な魔物として描かれる。←緑なのは毒のイメージ?それとも爬虫類のイメージ?
弱点:
吸血鬼ほどではないが、バジリスクも弱点がかなり多く知られている。
例えば主な弱点として、次の様なものが挙げられる。
鏡を見ると自分の視線が反射して自分を殺し(あるいは石化し)てしまう。 ←J.K.ローリング著『ハリー・ポッターと秘密の部屋』で有名になった対処法。
雄鶏の鳴き声を聞くと一目散に逃げ出す、もしくは身もだえして死んでしまう。
イタチにはバジリスクのあらゆる毒が効かず、それどころかイタチの体臭はバジリスクにとって最大の毒である。
……etc.
これらはバジリスク対策として、砂漠を渡る旅人達の常識だったらしい。 ←昔のコブラ対策だった?
食性:
異常な殺戮性を持つにも関わらず、意外なことに草食性である。
バジリスクの毒に対して耐性を持つ植物があり、これが唯一バジリスクの餌になるらしい。←まあ、たしかに、肉を食おうにも自分の毒で汚染された動物なんて食えるわけないよな←ということはバジリスク自身は自分の毒に対する抗体を持たないということ?←つまり毒はあらゆるところにあるというよりも、体の表面にあるということか?←いや、むしろこれは毒というよりも特性は呪いに近いかもしれない。←たしかにそう考えると視線で殺せる理由づけになるな。
進化/派生種:
バジリスクという言葉が変化してコカトリスが派生した。←こんなのが二種類もいるとか異世界恐ろしすぎ。
討伐部位:
何を持って帰れと?
とりあえず、魔石やコアがあるならそれ。
内臓には毒がないので、内臓から何かを取ってくるという可能性もある。←内臓に毒はないぞう?……なんちって。
利用価値:
毒系のアイテムを作るのに鱗や皮が使われた気がする。
分布:
森とか砂漠とか地下、下水道←こんなとこにいたらひとたまりもない。
だいたい蛇がいそうな所が生息地に選ばれる。
中南米に生息する有鱗目イグアナ科のトカゲにもバジリスクという名前が付いている。
鶏のようなトサカを持っているためこの名前が付けられたが無毒。←超安心した。←こんなのがリアルにいてたまるか。
たまにテレビの動物番組などで短距離ながら水上を走るトカゲとして紹介される。