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オーク

ここでは、ガイウス・プリニウス・セクンドゥス(Gaius Plinius Secundus)著『博物誌』に登場するオルカ(orca)から派生した海獣の方のオークではなく、叙事詩『ベオウルフ』第II章112頁に登場するオルクス=ナス(オルクスの死人)を語源に持つ、ジョン・ロナウド・ロウエル・トールキン(John Ronald Reuel Tolkien)のオーク(英:orc、ork)に由来する魔物について記述する。

オーク

概要:

 オーク(米:orc、ork)とは、ブタのような頭部を持つ人型の魔物、もしくは亜人である。

 これはアイルランド語のorcが偶然にもブタという意味を持っていたためということと、古来から聖職で、予言の力を持つとされた豚飼いが零落して邪悪なイメージを伴ったというアト・ド=ヴリースの説と関連すると言われている。

 『ドラゴンクエストII』では、「イノシシとブタと人間を合わせた様な悪鬼」と説明される。

 一昔前のRPGでは、ゴブリンやコボルドに並ぶ、初期プレイヤーが相手にする雑魚モンスターという設定が多かったが、最近のライトノベルでは初心者の冒険者にとって、最初の強敵として登場することが多くなった。

 性欲旺盛で、よくエルフを襲って白濁液まみれにするという描写をエロゲ等で見るが(注意しておきたいのだが、これは決して私の趣味じゃない。ここ大事。超大事)、これはどうやらトールキンの『指輪物語』が原因らしい。

 なぜ私がそう判断したかというと、トールキン著の『指輪物語』では、エルフ族がモルゴスによって捕らえられ、拷問や日の当たらない牢に閉じ込められるなどして堕落してしまった姿と説明されているからだ。

 しかし、全ての作品のオークが性欲旺盛な悪鬼という訳ではなく、例えばコンピューターゲームの『ウォークラフト』シリーズの作中では、強面の外見とは裏腹に、善良で高潔な種族として描かれている。


別名:

 豚人、豚人間、猪人、猪人間、豚頭人、猪頭人、鬼、悪鬼、豚鬼、オルク、ウルク、ゴブリン(←トールキン著の『ホビットの冒険』にてゴブリンとされたものが、『指輪物語』以降オークという名前で登場していたので一応)


脅威度:

 ゴブリンよりは上だが、雑魚モンスターに数えられる事には変わらない。

 しかし注意しておきたいのだが、あくまで雑魚というのは、ある程度強くなった冒険者たちにとってという話だ。

 まだプレーンなゴブリンすら倒せないような一般市民とさほど変わらないルーキーからしてみれば、かなりの強敵に数えられるだろう。

 上位種としてハイオーク(決してガソリンとかの種類じゃない)が挙げられるが、これはだいたいオーガと同等か、それよりちょっと弱いくらいの脅威に設定される場合が多い。

 上記した通り性欲旺盛なので、誰彼構わず襲ってくるため、希にBL作品にも登場し、雌堕ちならぬ雄堕ちが見られることもある(私は趣味じゃないので読まない。むしろ私はロリ同士のユリモノがこのm……ゲフンゲフン)。

 性欲旺盛ではあるが、ゴブリンと違ってスタンピードを起こす話はあまり聞かない。

 力が強く、よくそこら辺に生えている木を根っこごと引き抜いて棍棒にする描写がしばしば見受けられる。


生態:

 イメージとしては、森の奥深くに棲む少数民族から神秘性を消し去って、下品で下劣にした感じのものにブタの要素を適当に放り込んだ感じ。

 武器は棍棒をよく用いる。

 金属系の武器を装備する描写も存在するが、近年のラノベではあまり見かけない。

 オークの性格も様々で幅広く、臆病で奥手なオークもいれば、襲ってなんぼの肉食系(つまり作戦が常に『ガンガンいこうぜ!』状態)のオークも存在する。

 なお、トールキンの作品中に登場するオークには、スナガと呼ばれる奴隷まで存在し、文明社会を持つものまである。←つまり魔物というよりもむしろ亜人種として描かれている。


弱点:

 ゴブリンよりは硬いが、基本的にはゴブリン同様に人間と同じような体型をしているので、心臓や脳、首はもちろんの事、肺や胃袋、肝臓、背骨なども弱点になりうる。

 しかし、設定によっては魔石やコアを破壊しないと死なないというケースもしばしば見受けられる。

 


食性:

 トールキンの作品に登場するオークは食事に関してそれなりにこだわりがあるらしく、『ホビットの冒険』では首領の大ゴブリンが、わざわざ地底湖に魚を取りに行かせることがあったという説明がある。

 映画『ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔』ではメリーとピピンを捕まえてアイゼンガルドに向かっていたサルマン配下のオークとウルク=ハイが休息時に「腹が減った。ここ数日腐ったパンしか食ってねえ」と不満を露わにしたのを切っ掛けに、生け捕りにしないといけなかったメリーとピピンを殺さずに、要らないという理由で二人の足を食おうとの提案がされるが、最後には一人のオークがウルク=ハイに首を刎ねられ「メニューに肉が戻るぞ!」の掛け声の元その場で貪り食われた。

 以上の事より、オークは共食いをすることもあることが伺える。

 一方でライトノベルに登場するオークも、このようなトールキンの作品を源流にしているためか影響が強く、大人気ライトノベルの一つで、とある魔物に転生した主人公が活躍する国造り系のなろう作品では、暴走したオークが共食いを繰り返すことで兵糧問題を解決して進軍してくるという描写も存在する。

 基本的に異世界系ラノベに登場するオークは雑食、もしくは果物しか食べないというパターンが多い。


進化/派生例:

 ハイオーク(もしくはウルク=ハイ)

 オークロード

 レッサーオーク

 狼乗り

 奴隷

 トラッカー

 ランナー

 (下五つはトールキンの作品より拝借)など。


討伐部位:

 だいたい牙が多い。

 または、鼻だったり、牙と鼻の両方のケースもある。

 魔石がある設定なら、これも討伐部位に設定されることもある。


利用価値:

 肉は食肉に、皮膚は革用品、骨や牙は薬品や装飾品に加工されるケースが多い。

 特にオーク肉は豚肉の代用品として登場する場合が多く、味も豚肉で、転生者や転移者、憑依者によって豚の生姜焼きならぬオークの生姜焼きにされることがある。←生姜はともかくとして、味付けは醤油が存在しない場合は何を代用にしているのか、個人的には非常に気になる問題だ。

 また、オークの革で作られた防具は、冒険者が初心者を脱した時に装備するものとして登場する場合もそこそこ見受けられる(最近はチートモノが多すぎて、素材にはあまり気を使わないケースが増えた←そもそも神様から鎧やら何やらもらってたりする←鎧着たことない奴に鎧着せるとか神様鬼畜すぎだと個人的に(ry


分布:

 だいたい山の中か森の中にいる。

 これはおそらく、トールキンの『指輪物語』による影響が出ているのでは?と私は思う。

 最近のラノベでは、洞窟とかにいるケースは稀だが、あるにはある。

 ちなみに、ブナ科コナラ属の植物の総称としてオークという名前があるが、こちらのスペルはoakでおり、怪物としてのオークとはスペルが異なるので注意が必要である。

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