バイコーン
バイコーン
概要:
バイコーン(英:Bicorn)は、ラテン語、またはギリシャ語で「2本の角」を意味する言葉に由来し、ユニコーンが純潔を象徴するのと反対に、こちらは不純を象徴する。
その名前が示す様に、バイコーンには二本の角が生えており、これはおそらく二股を象徴しているのだろうと言われているが、バイコーンが生まれた経緯を考えると、この設定は後付けではないかと言われている。
というのも、バイコーンは元々、フランス南西部にあるラスコー洞窟の壁画に描かれた牡牛が、ユニコーンと誤訳されたところから広まったという説があるからだ。
つまり、バイコーンは元々は牡牛であり、それが誤訳によってユニコーンと合流して今の形を取ったのではないかということである。
しかし一方で、元々は中世ヨーロッパの民間伝承に登場する人面豹身の化け物だったという説もある。
この怪物は善良な(或いは恐妻家の)男だけを殺して食べるとされており、中世ヨーロッパには善良で我慢強い男性が多かったのか、風刺画に描かれるバイコーンは常に栄養が行き渡ってでっぷりと太っているように描かれているのだろう、という考察もある。←でっぷり太った2本角の馬と牡牛は見た目が似ている気がするので、おそらくここで解釈が分かれて牛から馬になったのではないだろうか?
バイコーンの認知度は、ユニコーンと比べて日本ではかなり薄いが、かのJ.K.ローリングの小説『ハリー・ポッター』シリーズでは、変身アイテムであるポリジュース薬の材料として登場する。←ただし、ニュート・スキャマンダーが書いた設定の『幻の動物とその生息地』にはバイコーンの記述がない。
別名:
二角獣、ピラスピ、ブルチン、ビコルヌ
脅威度:
中級冒険者向き。
脅威度的にはユニコーンとほとんど変わらないが、元が牛なので、倒すのは比較的容易だ。
とはいえ、闘牛の映像などを見てみればわかる様に、牛の破壊力はとてつもない上に、体が馬なので機動力もある。
牛の衝突時の威力は500キロを超えることを鑑みると、正面からやりあうのは愚策だ。
身体能力強化などを用いたとしても、槍ならポールの方が先に折れる可能性が高いため、大剣で側面を狙うか、弓矢で遠距離から仕留める戦い方が無難だろう。←狩人なら罠を作って穴に落としたりするのもいいだろう。
生態:
処女や童貞を嫌い、淫乱な人間を好んで犯し、食べるため、人里に降りてくるケースが多いのではないかと予測される。
弱点:
普通の馬と変わらない。
食性:
肉食。
進化/派生例:
ユニコーン、または牡牛から派生。
討伐部位:
角。
魔石があるならそれ。
利用価値:
バイコーンの角は変身薬や媚薬の材料として用いられる。
装飾品として加工すると、邪視や魔眼の効果を軽減することも。
分布:
人里に近い草原や湿地、サバンナ、森など様々。