ナローシュ
ネタ枠番外編でほしいというオーダーがあったのでやってみました。
作品の制作に役立ててくださると嬉しいです。
なお、この作品全部に言えることですが、大体調べて書いてるけど一部偏見が混ざってます。
ご理解ご承諾よろしくお願いし鱒寿司。
概要:
なろう系主人公(日:なろうけいしゅじんこう)の略。
ちなみになろう系というのは無料小説投稿サイト『小説家になろう』で最大勢力を誇る、いわゆる中世ヨーロッパ風な剣と魔法の異世界に転生、転移、憑依するなどして、チートで舐めプするタイプの小説の俗称である。
つまりなろう系主人公とは、なろう系小説に多く登場する傾向を持つ主人公のタイプ(種族)である。
彼らの特徴は、まず神様と称されるポジションのキャラクターによってチートな能力を与えられ、勇者としてもてはやされつつ物語の進行の中で大量のヒロインをハーレムに加えていくというものである。←あともっと重要なのが、地球でのありふれた知識(常識レベル)を使って何かイベントをクリアした際に、異常にもてはやされるというもはや洗脳を疑うようなイベントを引き起こすことも加えておきたい。
しかしこれは初期のタイプで「王道型」と呼ばれるが、時代が進むにつれて「一途回帰型」、「闇落ち型」、「巻き込まれ型」、「無機物型」、「TS型」、「女主人公型」、「似非努力型」と派生していくことになる。
尚、ナローシュとカタカナで表記される場合は侮蔑的意図を孕む場合が多い。
「一途回帰型」
元々、「一人の男の主人公に対して一人のヒロインがあり、それと結ばれてハッピーエンド」という類のラブコメ要素が入った「前・異世界モノブーム」の主要設定「主人公はヒロインに一途」が、「異世界モノブーム」の「主人公は数多のヒロインでハーレムを作る」という設定に組み合わさった結果、「主人公は無自覚にハーレムを作りつつ、しかしその中でもメインヒロインにのみしか彼の恋心は向いていない」という状態を作り出したタイプのナローシュ。←あくまで「異世界モノ」の中での話ね。
おそらく、ハーレムを作って複数のヒロインと結ばれるタイプの作品が、一部のクレーマーによる「一夫多妻は不潔!」などという主張から生まれたものと推測される。
この場合、一人のヒロインに主人公が一途なので、他のヒロインが失恋するシーンが描かれるパターンが大多数である。←無いとは言い切れないから。
また、振られたヒロインを狙って「俺が慰めてやる」と迫るサブキャラが登場したり、そのサブキャラをナローシュが追い払ったりする展開はよく見られる光景である。←これがサブキャラじゃなくてリアルのファンの場合もよくある。
更に、またこの派生として「王道回帰型」というのも存在する。←簡単に説明すると「一途回帰型」と見せかけて最終的にはヒロイン全員と結ばれることになるタイプ。
「闇落ち型」
簡単に説明すると、「王道型」に飽きた読者を対象として作られたタイプ。
「王道型」が勇者として魔王を倒すのが大筋だとすると、この闇落ち型は逆に主人公が魔王となって神様や勇者に復讐する。
恋愛のタイプはハーレムを形成するパターンが多いが、しない場合もままある。
「巻き込まれ型」
「闇落ち型」同様、「王道型」に飽きた読者を対象として作られたタイプ。
このタイプの「闇落ち型」との違いは、「王道型」主人公格に巻き込まれたという体のキャラクターを主人公として展開され、闇落ちしない点にある。
「闇落ち型」は「巻き込まれ型」に含まれる場合もあるが、そうで無い場合もあるので区別される。
最近はだいたい巻き込まれた主人公はメインの主人公よりチートなパターンが多いが、初期の「巻き込まれ型」では逆にチートを所持していない理由から召喚者らに疎まれ追放される場面が多い。
しかしそういうキャラは大抵、何らかのイベントでチートを発揮してしまう。
この場合は「努力型」と「似非努力型」に大別されるが、だいたいの場合が「似非努力型」の傾向を持つ。
「無機物型」
いわゆる転生、憑依した対象が生物ではなく無機物。
転生する対象は剣などの武具から自販機、温泉旅館やダンジョンと多岐にわたり、初期は目新しさで多くの読者の注目を浴びた。
だいたい主人公は元人間の男性であり、無機物に変身した後はヒロインが持ち主となるパターンが大多数を占める。
また、剣や装飾品など個人が所有するような物に転生、憑依などした場合はハーレムを形成しにくい傾向にあるが、温泉旅館やダンジョンといった、ある程度複数人で使用できる物や巨大な建築物の場合、ハーレムを形成する傾向にある。
変わり種として、「逆・無機物型」というものもある。←つまり無機物が人間に転生、憑依するパターンのもの。←だいたいネタ。
「TS型」
主人公が男の場合、多くの読者から不評を買う(その殆どがクレーマー)ので、主人公を女性にしてみたものの、作者が男性であり、かつ女心もわからないDTであるため女主人公の行動や心情描写を書けない結果、性転換(つまりトランス。TSはその略称である)させることによって問題を解決した作品の主人公。
異世界モノが流行る以前からTSモノとしてテンプレートを形成されていたものが、「異世界モノブーム」と合流した結果、普通の作品(「王道型」など)にはみられない主人公の心情描写を表現することに成功し、そのあまりの尊さから読者を集めた。
ただ、設定が設定なだけに読者層を選ぶため、「王道型」などと比べると読者数は低い傾向にある。
最近では主人公が女の格好をすることに対する葛藤を覚えるシーンが削除されていたりして、TSモノ警察なる集団が蜂起している傾向にある。
これを受けて生まれたのが「忘・TS型」と呼ばれるナローシュで、この場合は元々前世でも女装癖やネカマ主義な場合が多い。
双方共通して「お漏らし」の描写がある場合が多く、逆に「初経体験」の描写は省かれる傾向にある。
「女主人公型」
主人公が生まれながらの女性であるタイプ。
「TS型」と同様に男主人公に対するバッシングからの脱却という経歴の他、少女漫画からの合流に起因する。
主人公を女性にすることによって、男主人公がチートした場合に読者が受ける不快感が「かわいいから許す」という理論で軽減され、多くの読者を獲得することに成功した。
なのでだいたいチートをする。
ハーレムを築くパターンの場合は、百合化するパターンと逆ハーモノになるパターンに大別されるが、この限りでは無い。
この影響を受けて、昨今では「乙女ゲームの悪役令嬢モノ」が合流しつつある。
「似非努力型」
神様などの影響でチートしまくる主人公を疎んだ読者層による意見から生まれたと推測されるタイプで、ほぼ失敗作の場合が多いタイプでもある。
作中で努力と呼べそうな努力をせず、しかし主人公は努力をしたと認識しているタイプのもので、その努力の成果のほとんどが神様からもらったスキル(取得経験値増幅など)によって後押しされたものである。
似た物に「突発的覚醒型」が存在するが、こちらは何の前振りもなく、絶望的な困難から余裕で脱却できるチートを獲得するパターンで、主人公はそれまでの努力が実っただのなんだのと思い込んでいることが多い。←代表的なのは「チカラガホシイカ」タイプ。
ちなみに「努力型」の特徴は修行シーンが描写されたり、主人公の敗北シーンが描写されたり、ギリギリの展開で勝利するシーンが書き込まれており、さらにそのシーンの描写もご都合主義によって行われる物ではなくちゃんとした伏線や絶対性の元に描写されているので、「似非努力型」とは区別される。
ハーレムの形成は「王道型」に似る。
なお、ネタキャラはナローシュには含まれないとされる意見もある。
別名:
なろう系主人公、〇〇太郎、チーレム野郎、その他。
脅威度:
主人公なので様々な補正が付くため、基本的に死なない。
運が強い傾向にあり、これについてはメタ的な要素が含まれる。
というのも、主人公が死んでしまうと物語が成り立たなくなるからだ。
そのため、どんなピンチの場合でも、そのメタ的な運の良さによって生還する。
このようなメタ的要素を指して主人公補正とよび、これが存在することによって、ナローシュの場合は誰から構わず周りを惚れさせることが可能であり、危険である。
もし仮にナローシュと遭遇した場合は、自分が強キャラポジの見た目ではない限り襲ったりしないことを強く勧める。
なぜならばナローシュは大概のモブキャラを運の良さなどからボコボコにすることができるからである。
これはナローシュが持つ特殊能力の一つである主人公補正が大きく影響する。
ちなみに主人公補正はナローシュ以外のタイプの主人公にも適用される共通点であるが、ナローシュの場合はメタ要素が強いという違いがある。
間違ってもヒロイン格のキャラを人質に取ることはしないこと。
もしそうしてしまうとナローシュの戦闘結果は勝利に確定する。
生態:
だいたいが日本の青少年や少女、もしくはサラリーマンかOLが、異世界に転移、転生、憑依することで変性する。
目をつけられやすいのがボッチや社畜、カーストの上位もしくは最下層、いじめられっ子などある種特徴的な人種であり、自称平凡な人間で人生の平凡な人間はトラックに跳ねられたところで普通に死ぬ。
異世界への移動の手法には大きく三種類ある。
一つは死亡。
多くトラックに轢かれるなどの事故死か自殺、他殺、病死で、寿命による死亡で転生するパターンは少ない。
なお、転生した場合は赤ん坊からのスタートか、ある程度歳を食ったところで前世の記憶を思い出すパターンに大別される。
二つ目は召喚。
大体高校生が目をつけられることが多い。
そのタイミングは下校途中がオーソドックスとされるが、中には授業中にクラスごと転移する「クラス転移」などと称されるパターンに分かれる。
大体召喚するのは一国のお姫様か宮廷魔導師の美少女で、のちにヒロイン化するパターンが多いが、「闇落ち型」の場合は敵に回る場合が多い。
三つ目は迷い込む。
長月達平によるライトノベル『Re:ゼロから始める異世界生活』などに代表されるように、気がついたらいつのまにか異世界にいましたというパターン。←この作品はたしかに小説家になろう発ではあるが、この主人公はナローシュの条件を満たしていないため、ナローシュとは呼ばれない。
こちらの場合は元の姿のまま転移するか、ゲームキャラなどに憑依しているパターンが多い。
寝て目が覚めたら異世界だったというパターンもこれに含まれる。
どのパターンで異世界デビューを果たしたナローシュも、元の世界での知識を使ってチートしたり、神様や偶然などからチートスキルや魔法を獲得する傾向にある。
また、ハーレムを形成するのでよく女誑しと呼ばれる。
ナローシュはハーレムを作る生態がある。
理由は作者と読者の欲望という、極めてメタ的なもので、これはナローシュ特有の主人公補正の能力の一部とも言える。
また、大概のナローシュは米中毒にかかっており、米のために旅をすることもしばしばある。←米中毒というよりむしろ和食中毒だが、その中でも中毒症状が目に見えて顕著なのが米、その次に醤油などの大豆製品だったりする。
弱点:
ない場合が圧倒的多数。
強キャラポジの人じゃない限り確実にボコされるので、ある程度威厳とキャラを持たないモブキャラは逃げるが吉。
間違ってもヒロイン格のキャラを人質に取ることはしないこと。
もしそうしてしまうとナローシュの戦闘結果は勝利に確定する。
毒無効などを獲得してる場合もあるため、毒ナイフなどはほとんど当てにならない場合が多い。←むしろこの手のナローシュは毒で攻撃してくる奴もいるからたまったもんじゃない。
食性:
人間が食べるものならなんでも食べる。
毒無効などのスキルを獲得している場合があるので、毒物も食べる場合がある。
進化/派生例:
進化して最終的に神格に格上げされるパターンもしばしば見られる。
また、「一途回帰型」、「闇落ち型」、「巻き込まれ型」など様々な派生が見られ、これらは作品の傾向を決定する種要素になる。
討伐部位:
そもそもこっちが討伐する側なので設定されない。
利用価値:
上手く仲間に引き込めば政略の駒になったりする。
ただし失敗すると国が一個滅びる。
分布:
大体日本。←大体日本人の作品だからそれは仕方ない。←現地人の場合もある。