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リビングアーマー

リビングアーマー

概要:

 リビングアーマー(英:The Pummeler)は、意思を持って行動する動く鎧、もしくは霊的なモノが憑依している、中身のない動く西洋鎧の姿をした魔物である。

 リビングメイルとも呼ばれ、作品によっては西洋鎧のみならず、日本の鎧である場合もある。

 また、ゴーレムの一種として数えられることもあるが、リビングアーマーはどちらかといえば幽霊的な要素が強く、お化け屋敷系のダンジョンなどに多く登場し、廊下や部屋を徘徊するほか、壁際に立って侵入者に奇襲をかけるなどして襲ってくる。

 これは人形霊と呼ばれる、人型の物には霊が憑きやすいという世界各地に見られる民間信仰がルーツだとされているからだと考えられる。←古来より人型の物にはそう言った霊的な物が憑依しやすいとされており、日本でも髪の伸びる日本人形などの呪いグッズで有名だ。

 想像しやすい姿だと、荒川弘による日本の漫画作品である『鋼の錬金術師』に登場するアルフォンス・エルリックやスライサー兄弟、バリー・ザ・チョッパーがいいところだろう。

 また、リビングアーマーはアストラル系の魔物によって操作されている場合と、付喪神的な感じで鎧そのものに魂(生命)が宿る二つのパターンに大別される。←前者を『念動型』、後者を『憑依型』と呼ぶことにする。

 倒すには鎧をある程度破壊するか、それを操っている霊的存在を退治する必要があり、ターンアンデッドなどの聖属性の魔法などが非常に有効的な場合が多い。

 しかし例外もあり、例えば九井諒子による漫画作品『ダンジョン飯』では、「動く鎧」として登場し、貝類型のモンスターが鎧に擬態したものとして描かれていた。←ちなみに「動く鎧」は、登場人物たちによってスープや蒸し焼きにされたりして食べられている。←リビングアーマーを食べようとするなんて、もうホント気が狂ってるとしか思えない(褒め言葉)。

 リビングアーマーのよくある設定として、例えば『念動型』でも二種類存在する。

 それは、鎧の中にモンスターが入っていて鎧を動かしているパターンと、外部からポルターガイストの要領で鎧を操作しているパターンである。

 前者の場合の退治は、魔法の効果判定が理解しやすいために後者のパターンよりも比較的に退治が容易だが、全てのリソースを鎧の操作に利用できたり、内部のアストラル系モンスターを退治しない限り動きを止めることができないため、戦士系の冒険者にとっては不利な相手となる。

 そして後者の場合は、複数を同時に操作されるために、連携を取って行動される可能性が高く、一人で相手をすると非常に厄介となることが容易に想像できる。

 しかし、相手が複数の鎧を操作するのに必要とするコストやリソース面を考慮した場合、前者のパターンのリビングアーマーよりも鎧一体分の戦闘力は弱くなることが見込めるため、範囲攻撃と防御系がしっかりしていれば、対処は可能と考えられる。

 リビングアーマーには痛覚が無い他、念力のような力で動いているため、怯みに対する耐性を獲得していたり、そもそも目が存在しないために死角が存在しない設定のものもよく見られるため、乗り移ったアストラル系の魔物が、生前は腕の立つ戦士だったなどと言う場合はかなりの強敵になる可能性が見込める。

 また『念動型』が、鎧を操作している本体を倒さない限り復活してくることに対して、『憑依型』には鎧のどこかに、鎧と憑依している魂を繋ぐポイントがある場合があり、この場合はターンアンデッドなどの特殊な魔法を用いずに倒せることもある。


別名:

 リビングメイル、リヴィングアーマー、リヴィングメイル、ザ・パムラー、パムラー


脅威度:

 自分の職種や、『憑依型』か『念動型』かによってまちまちだが、初心者の冒険者が倒せるほど甘い設定のものはなかなか見かけないので、中級から上級の冒険者向きのモンスターといえる。

 『憑依型』の場合は、いくら相手が手練れであっても弱点をつけばおしまいだが、しかしタチが悪いことに『念動型』の場合は本体が別にいるので、たとえ鎧を切断しても倒すことができないため、厄介である。

 この『憑依型』と『念動型』を見分ける方法として、まずは鎧の一部を切断してみるのが一番簡単であるが、魔法職(例えばプリーストや神官系のジョブ)が、ターンアンデッドなどのアストラル系モンスターに有効な魔法攻撃を放つことでも判別できる。

 安全性では後者の方法が一番だろうが、パーティにそう言った行動ができるメンバーがいない場合は、少々危険だが前者以外にほぼ判別方法がない。

 仮に前者の方法(鎧の一部を切断して分離してみる)を用いた場合の反応だが、例えば攻撃した相手が『念動型』の場合、切断した部分は相手にとって新たな飛び道具として活用される可能性が大きい。

 例えば腕を斬り落としてみたら、その腕が自律的に行動し、宙に浮いたりロケットパンチのような攻撃を放ってきたりするだろう。

 しかし斬った相手が『憑依型』なら、分離した腕は一切反応を示さないだろう。

 そして、後者の方法(ターンアンデッドなどの魔法を使用する)を利用した場合は、何らかのダメージを受けるはずである。


生態:

 ゴーレムとは違い、大半のリビングアーマーは元となる鎧をアストラル系モンスターが支配、操作していることで成り立っている。

 そのため、『念動型』のリビングアーマーはどちらかと言えば「魔物というよりも現象である」とした方がしっくりくる。

 しかし中にはそうではないものも存在し、その場合はリビングアーマーの鎧を操作しているアストラル系モンスターの種類によって大きく左右される。

 しかし、ゲームやライトノベルなどに登場するリビングアーマーは、大抵何かを守っていたり、ダンジョンの警邏をしていることが多く、一概にも個体差が大きいとは言えない。←というかもうそれは作品ごとによって異なるとも言える。


弱点:

 鎧を操作しているアストラル系モンスターを倒せば討伐できるので、大概聖属性の魔法(ターンアンデッドなど)で解決する。


食性:

 鎧自体は何も食べないだろうが、それを操作するアストラル系の魔物が、人間の精気や魔力などを捕食する事も。

 また、鎧の修復として、金属を取り込み、自己再生をするタイプのリビングアーマーも稀に見受けられる。


進化/派生種:

 鎧じゃないリビングアーマーもたまにいる。←それは果たしてリビング『アーマー』なのか?


討伐部位:

 鎧の部品など。

 魔核コアがある設定ならそれ。

 ただし、アストラル系の魔物が操作している場合はリビングアーマーそのものに討伐部位が設定されていない場合があり、討伐部位に設定されているのが、操作している方のアストラル系の魔物に由来する場合がある。


利用価値:

 壊れていなければ、鎧をそのまま再利用することもできるし、溶かせば金属素材にもなる。


分布:

 戦場跡地や遺跡、廃墟になった屋敷の中や城跡、建物系のダンジョンなど。

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