リューベツァール
リューベツァール
概要:
リューベツァール(独:Rübezahl)はポーランドとチェコの国境付近にある山岳地帯、リーゼンビルゲに住む山の精霊で、背の低い老爺の姿をしている。
姿を変えることができ、民話の中では困った人の友達として彼らを助けるいい妖精であり、彼は17~8世紀にプレトリウスやムゼウスの作品『リューベツァール伝説集』に取り上げられたことにより有名になった。
しかしフランスの文筆家コラン・ド・プランシーの『地獄の辞典』によって、山頂を雲で隠したり、急に嵐を引き起こしたりして人々を困らせる存在として書き換えられた。
プランシーの『地獄の辞典』には彼のイラストが描かれており、頭部は木の枝ような尖った長い鼻にぎょろぎょろとした目、そして顔の周りが木の葉で覆われている姿で描かれ、胴体は樽をかぶったような感じで、右腕は蟹のハサミ、左腕は昆虫の脚のようなものが生えていて、右足は山羊、左足は鳥の足である。
さらに、頭にはフォークとスプーンの角のようなものが突き出していて、本来のリューベツァールとはかけ離れた姿に変えられている。
時代的にプランシーの著書に登場するリューベツァール(リベザルと表記されている)の方が新しく、その為なのか、ファンタジー作品に登場するリューベツァールは、困った人を助ける本来のリューベツァールよりも、いたずらをして人々を困らせるリベザルの方の表現をしていることの方が多い。
マイナーな妖精のためか、最近のライトノベルに登場するケースはかなり少ない。
古い山の神様として登場することもある。
なお、『地獄の辞典』には『ノームたちの君主で、ズデーテン山系の住人たちの間では有名なもの』という表記があり、プランシーによればリューベツァールは『ノーム族すべてがそうであるように非常に狡猾で、高地の人々にたくさんの悪戯をする。彼に関する説明はたくさん書かれていて、小説の中では主人公として扱われていることさえある』のだそうだ。←因みに私はリューベツァールが主人公の本をまだ読んだことがない。
因みにリューベツァールはドイツ語で蕪を数える者という意味であるが、これには次のようなエピソードが知られている。
ある時、リューベツァールは美しい姫を拐うと、それを花嫁にしようとした。
彼が姫を喜ばせようと一生懸命になっていると、姫は「蕪が大好きだから新鮮な蕪がいっぱい食べたい」と言う。
そこでリューベツァールは畑一面に蕪の種を蒔いた。
やがて蕪が芽を出し始めると、姫は今度は「何株育ったのか知りたい」と言う。
そこでリューベツァールはせっせと数を数え始めるのだが、そうしている間に姫はさっさと逃げ出してしまった。
別名:
リベザル、ルベザル、リベンザル
脅威度:
個体そのものは然程強くはないが、縄張りに入ると嵐を起こして追い返そうとしてくるので、倒すこと自体は簡単そうであるが、縄張り全域に効果を及ぼす天候操作系の攻撃を仕掛けてくるため、そもそも倒しに行くまでが困難であり、冬場なら致死レベルだろう。
装備をしっかり準備していなければ、縄張りに入った瞬間にゲームオーバーとなる可能性が高いため、初心者には無理がある。
その為リューベツァールは中級冒険者、それも環境の変化に対する対策を完璧にこなせるパーティが妥当に思われる。
生態:
元々は、姿を変えることができ、民話の中では困った人の友達として彼らを助けるいい妖精だったが、プランシーによって、山頂を雲で隠したり急に嵐を引き起こしたりして人々を困らせる存在として書き換えられた。
リューベツァールの語源になったストーリーから、よく蕪が好物という風に誤解されることがあるが、飽くまで蕪が好きなのは拐ってきた姫の方である。←それもただ言ってるだけで、本当に好きかどうかはわからない。
プランシーによれば、リーゼンベルゲというドワーフの王で、夜の間にさまざまないたずらをして旅人を苦しめるらしい。
朝日に当たると石化するようである。
弱点:
朝日←当たると石化する。
食性:
食べない場合もあれば、何でも食べる場合もある。
進化/派生種:
プランシーによるリザベルを、元々のリューベツァールと区別する場合、いたずら好きなリューベツァールであるリザベルを派生個体として見ることもできる。
討伐部位:
魔石があればそれ。
利用価値:
特になし
分布:
高山の頂上付近。
伝承ではリーゼンベルゲという山に住んでいる。




