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終焉の兆し  作者: 赤峰火蔵
10/11

1章 10 光

あさが来た。今日は雲がほとんどない快晴だ。俺の心のようだと思い、そして自分らしくないなと1人で笑っている。最近はかなり良く眠れていた気がする。

もう迷いはない、こんなことしたって意味は無いかもしれない。けど、それは【普通の人】ならだ。だが俺はミスったとしても何度だって戻れる。そんな気がするんだ。

荷物は着替えと宿題のみだから大荷物にならなくて済む。

朝ごはんを適当に済ませて俺は軽快な足取りで家をでた。

「お兄ちゃんもう帰るの?」

「えっ…あ、うん。」

俺は驚きが隠せなかった。だって俺はほとんど家を出なかったはずなのに何故この子は俺に話しかけたんだ?面識もない人に話しかけるか普通?

「俺のこと、知ってるの?」

「ううん、でもあのおばあちゃんのとこの人でしょ?おばあちゃんが孫のこと優しい子って言ってたから、いい人なのかなって思って。」

まったく、おばあちゃんは根も葉もないことを言って…。

だからこそ、あんなことを犯さなくってよかった。

「そっか、おばあちゃんと仲良くしてくれてありがとう。」

「いいの。おばあちゃんといるのは楽しかったし!」

少女の笑顔を受け、更に進む気になれた。

信じてくれてる人がいたんだ。それだけでまだ進める。


今年の夏もいつもみたいな夏休みかと思ったが大変だったなぁ、としみじみ思いながら俺はトンネルに入って行った。

光はまだ遠い。

そういえば考えてなかったけど、この能力は向こうでも使えるのだろうか、使えるのならば有効に使ってやろう。

光はまだ遠い。

そして何度も使っている内にマナにもまた会えるだろう。その時はどうにかして聞き出すしかこの能力は分からないだろう。

光はまだ遠い。


光は、まだ遠い…

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