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相沢ヒロキ、異世界へ行く!  作者: 光晴さん


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第10話 ギルドの依頼を受ける!




屋敷の食堂に、俺たち10人全員がそろっていた。

夕食のときに、木下先生から話があるからと集められたのだ。


「みんな、集まってもらったのは明日からのことを話し合うためよ」

木下先生が立ち上がり、話し始める。

「明日から、私たちはこの町を中心に動いていくわけだけど、


まずは、何をするべきかここで話し合っておきたかったの」

「それは、まず私たちがやらないといけないのは、レベル上げでしょ?」

安西が、何言っているの?という態度で意見する。


「レベル上げをするなら、

ギルドの依頼を受けながらすれば一石二鳥じゃないの?」

青島が、安西の意見に提案する。


「でも、俺たちに戦力はないぞ?」

ケンジが、情けないことを力説する。

「ケンジ、それはレベルが低いからだよ。

もっとレベルが上がれば、生産職でも戦力は上がるよ」


「それなら、青島君の意見を取り入れてギルドの依頼を受けて

レベルを上げていく、でいいわね?」

松尾先生が、眠いのか結論を急いでいるように見える。


「それなら、当分はそれでいきましょう。

後、家具とかは備え付けのもの以外は、お金がないから先送りね。

でもアイテムボックスがあるし、しばらくは大丈夫でしょう」


木下先生の意見が出た時、馬場がとんでもないことを言い出した。

「あのさ、せっかく使用人の部屋があるんだから

お金が貯まったら、メイドさんを雇わない?」


「「「……」」」

おお、女性陣の馬場に向ける目がなんだか厳しいな…

男性陣は、考え込んでいるな。



「…俺は賛成するぞ」

「相沢君…」

「相沢、理由聞いてもいい?」


「木下先生も安西も、目が怖いぞ?

大体理由も何も、この屋敷の大きさで家事全般をする人がいないだろう?

料理は俺と松尾先生しかできないし、掃除だって大変だろうし


それに、この屋敷の維持だけでお金がかかるんだから

ギルドの依頼を受けてレベル上げだけだと、家事がおろそかになるだろう?」


「…そうね、確かに屋敷の維持管理は問題ね…」

木下先生は、真剣に考えている。

「…ねぇ、ゴーレムに家事はできないの?」


「それ、俺も考えたんだけどな?

メイドゴーレムを作ろうとすると、本体を作りこまないと無理なんだよ」

「本体?」


「体のことだよ、安西のような人の体を作らないと制御は無理だな」

「…儘ならないわね」

安西が、いいアイディアだと思ったのにとガッカリしている。



「わかりました、使用人を雇うかどうかはお金を貯めてからにしましょう。

それまでは、依頼を受けてレベル上げを頑張りましょう」

「「「は~い」」」


これで明日からのやることが決まった。

さて、自分の部屋で寝るか!

ベットで寝るなんて、お城を出発してからはできなかったから楽しみだ。




次の日の朝、俺が朝食の準備をしていると松尾先生がキッチンに入ってくる。

「あら、相沢君早いのね」

「お昼のサンドイッチを作りたかったんで、早起きしたんですよ」


松尾先生が、皿に並べられたサンドイッチを眺めている。

「へぇ~、美味しそうにできているじゃない。

これ、みんなの分も入っているんでしょ?」


「ええ、ただ、飲み物がね~」

「水筒がなかったわね…」

「今日の依頼の帰りにでも、何かないか探してみますよ」


「それなら、みんなで探しましょう。

朝食の時にでも、提案しておくわね」

「じゃあ、よろしくお願いします」


俺たちは朝食の準備を終えると、みんなを起こしに向かう。

ほとんどはすぐに起きてきたのだが、木下先生が寝起きが悪かったのは

見なかったことにした。




朝食を終えて、準備を整えて全員で屋敷を出る。

その時、玄関に鍵をかけることを忘れない。


そして、俺たちは冒険者ギルドへ向かって歩き出した。


俺たちの住む屋敷から、冒険者ギルドはちょうど西に位置する。

その間は、いろんなお店があるがギルド近くは酒場が多い。

朝だというのに、営業している酒場が多いため、騒がしい店もあるようだ。


みんな、騒音で迷惑しないのかな?

それとも、もう慣れたかだろう。



周りをキョロキョロしながら歩いていると、すぐに冒険者ギルドに到着した。

中に入ると、大勢の冒険者たちが押し合い圧し合いしていた。

おそらく、小説でも書かれていたように少しでもいい依頼を選ぶためだろう。


俺たちは、初めての依頼なのでまずはこの騒ぎが収まるのを待つ。

30分ほどで、冒険者の数が減り掲示板の前が開いてくると

どんな依頼があるのか見ていく。


「…あれだけの人がいたのに、依頼書ってなくなってないんだな」

「それはたぶん、常時依頼があるからだろう……ほら、あれなんかがそうだ」

「ほ~、なるほどな…『以下の薬草採取依頼』か」


「その下に、採取してほしい薬草が載っているな…」

ケンジと馬場が常時依頼書の貼られている場所で話している。

どんな薬草なのか分かって受けるのかな?



「美代先生、こっちの依頼書は全部護衛依頼ですよ」

「確か、この町と村を行き来している行商人の護衛依頼があるそうね」

「ん~、ほとんどがそうみたいですね。

中には、他の領の町や王都へ向かう貴族の護衛依頼もありますね」


「今の私たちには、関係ない依頼だけどランクを上げたら

村を回る行商人の護衛依頼なんかは受けてみたいわね」

「ああ、私たち、この領から出れませんからね~」


「そ、そうね……」

山本よ、確信をついたことを言うなよ。

木下先生が、答えに困っているだろうが…



「松尾先生、この依頼を受けてみませんか?」

「えっと……『ゴブリンの討伐』?

ゴルダーの森に生息しているゴブリンを討伐してください。

ただし、集落がある場合は独自に討伐せずに冒険者ギルドまで知らせること」


「これどうです? 俺たちのレベル上げに良くないですか?」

「そうね、これ常時依頼みたいだし受けてみましょうか」

お、青島と松尾先生で今日受ける依頼が決まったようだな。


松尾先生がみんなに確認をとっているが、俺も了承だ。

青島が、みんなのギルドカードを預かって依頼書と一緒に受付に持っていった。

あれで、受理されれば俺たち10人でパーティーを組んで行動開始だ。


…ところで、ゴブリンって売れる素材ってあったかな?







読んでくれてありがとう、次回もよろしく。


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