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悪魔の祝福  作者: でこっぱ
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信用の第一歩

「契約?」


ネットで勝手に結ばれて解除手数料を支払ったり、きれいなお姉さんに声をかけられ、気づいたらよくわからない洗剤を買うはめになったことがある僕は、その単語に警戒した。



「わたし、こう見えて悪魔をやっておりまして…」


突拍子もない話だ。



「契約さえして貰えれば、あなたを確実に幸せにしてみせます。」


さすがに、こんな話には僕も騙されない。



「信用できない。と、初めは皆さんそうおっしゃいます。ですからお試しに一つ、私の力を見せましょう。納得した上で契約してもらうことが、私達のモットーですから。」



肌の白いおっさんが言うには、悪魔が持つ力はそれぞれ異なる。おっさんはかなり上の地位の悪魔で、『全てを知るもの』なんて呼ばれてるらしく、多くのことを見通す能力や、時間、空間もいくつかの制限の下で操る能力があるらしい。



「契約がなければ、あまり大きな力は使えませんが…」


おっさんは得意とする見通す力で2つの予言をした。


・明日、やまだやま商社の多額の不正経理が発覚し、株価が大暴落すること。


・3日後、米国大統領の経済政策に関するスキャンダルを発端に、大幅に円高になること。



「この2つが当たれば、あなたも信用してくれるでしょう?信じてくれた頃にまた現れます。」


そう言って、不思議なおっさんはどこかへ行ってしまった。


きっとからかわれたのだろう。





翌日、公園で寝たため固まった体で出社し、いつものように上司に怒鳴られた後、昼食の蕎麦をすすりながらテレビを見ていると、上方にテロップが流れた。


速報:やまだやま商社の不正経理が発覚

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