表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
28/41

2-14 決戦です

 そいつが持っているのはでかい棍棒に見える。元はただの丸太だったのが、削れただけかもしれない。

 体はジードよりひとまわりでかい、筋肉の付き方も違うのだろうか、ジードは押し負けてはいないが、苦戦している。



 ウィルムと視線を合わせる。この3人で戦った事など無いが、うまく回り込めた。

 興奮してるのを自覚している。アドレナリンがたくさん出ているだろうが、意外と冷静に状況が見れている。



 こいつはまだ、俺が魔法を使うなどとは思っていないだろう。後ろから近づき、思いっきりぶち込んでやる。


 ジードが引き付け後退したところを、うまくウィルムが横腹を突いた。ようやく後ろをとれたので、コントロールは考えずに炎を放つ。


 ウゴゴゴオォ


 体を焼き、巻きつけている布が燃え上がっている。しかし表面が焼け焦げただけで、あまり効いていないのではないか。


「うおおおお」


 ウィルムが槍を突き刺そうと、突っ込んでいく。


「突っ込んじゃ駄目だ」


 とっさに叫んだ。

 あれ?声が届いたのか。足を止め後ろに引いてくれた。ウィルムは不思議そうな顔でこっちを見ている。



 ウィルムは無事だったが、炎が効いていない。

 こうなると体に触れるくらい近づいて体内を焼くか、頭を狙わないと倒せないかもしれない。



 魔法使いが近接戦か。愚考ではあろうが、他に方法が思いつかない。

 腹は駄目だな、有効ではあるかもだが、一発でしとめれない可能性が高い。あの棍棒での反撃など受けたくない。




 作戦を打ち合わせたいが、そんな余裕は無いよな。


 いや、やっぱり作戦はシンプルなのが一番だ。



 右手を掲げ声を張り上げる。


「今から突っ込むから、フォロー頼んだぜー」



 あれ?突っ込みなりが来ないのが意外だが、もう決めた。

 男は度胸だ、いくぜ!


 鉈を左手に握り、右手を添えて、腰に構えて突っ込んでいく。鉄砲玉ってのはこういう感じだろうか。


 やつは棍棒を振り回してきた、慌てて屈みかろうじて避けたが、倒れて地面を這った。


 やつは倒れた俺を見て、ニヤリと笑った気がする。そのでかい棍棒を高く振り上げた。これなら苦しまずに死ねるだろう、俺はやつから視線を外さなかった。



 棍棒は下りてこない。やつの手は止まっており、膝をついた。


「今だよ!」

「決めちまいやがれー」


 やつの後ろから声がかかる。やつの背中の焼け焦げた部分には、剣と槍が突き刺さっている。

 さっきの炎は、有効打ではなかったが、皮膚を焼き攻撃が通るようになったのである。



 棍棒を持った手が、力なくダラリと下がる。その腕を足蹴にし、やつの顔に握り締めた拳をぶつける。


「これで、終わりだ!往生せいやああ!」


 巨大な爆炎が顔の周りに吹き上がる。炎は消えずやつを燃やし続けた。




 念のために、横穴の中は確認して回った。あの女の子以外にも、もし村人が捕らえられていたら?出てこなかったし、煙でもう――。


 かなりの数のゴブリンを押しのけ、抜け穴でもないかと見て回ったが何も無かった。

 いや、あの女の子以外にも捕らえられていたかもしれない。もう日が立ち過ぎたのだ。



「さあ、村に帰ろう」


 作戦は成功かもしれないが、気分は晴れてなどいない。

 夜が明けていない森を進み村へ向かう。


 村が見えてきた、あちこちに松明の灯りがみえる。



 女の子が駆け寄ってくる。

 ずっと泣いていたのかな、顔がちょっとひどいよ。


「ゲント、おがえりなざいぃ」


「ただいま、リース」


 村に帰りつきました。作戦終了です。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ