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キモオタの俺を殺そうとした黒髪美少女は異世界では俺の可愛い妹  作者: 伊津吼鵣
第5部 動乱のローヴェ編
73/219

旅への懸念

クオンが言った『出たとこ勝負』が最悪の負けとなった次の日の朝は、やっぱり起床するのに時間が掛かった。

いや起床という表現は変だ。

何故なら全く寝むらなかったのだから。


そんな俺の隣りには全裸のラウラが寝息を立てて眠っている。

俺は一睡もせずラウラの寝顔を見ていたのだ。


俺は帰って来なかった方が良かったのか・・・・。

いや、さっさと奴隷剣闘士として死んでしまえば良かったのか・・・・・。

いや、あの時イグナイト騎兵達に殺されてしまえば良かったのか・・・・・。


そんな堂々巡りが俺を襲う。


どうしたら良かったんだ。


そんな事を考えていた深夜に俺の部屋に何故か身体にシーツを巻き付けたラウラが訪ねてきた。


「ラウラ、どうしたの?」


落ち込む俺が精一杯出した言葉には返事もせず少し緊張した顔をしながら決意したようにシーツを外した。

一糸纏わぬ姿だった・・・・・。


「知ってのとおり私には男の経験が無い、だがそれでもアベルを慰められるなら抱いてくれ・・・・・」


カミラと同じ事を言った、俺を慰めようとしているのだ。


カミラの時は限界に近かったが、それでも自我を保てたが今回ばかりは保てなかった。

リーゼへの処罰の事で限界で無我夢中だった。

我を忘れてベットに押し倒して服を脱ぎラウラの身体を貪った。


だが途中で気づいた。


ラウラが震えているのだ。

ある程度は男と話す分には慣れてきたとはいえ抱かれるまでには至っていないのだ。

目には涙が溜まり今にも零れそうだ。

一番慣れているはずの男の俺でさえ未だ至っていないのだった。


それでも必死に恐怖と戦い俺を慰めようとしていたのだ。

そんなラウラを見て萎えた・・・・・。


「ごめん、ラウラ、俺ダメだ・・・・・」


「・・・・・どうしたアベル?」


「・・・・・やる気が消失したみたいだ。」


「・・・・・私じゃダメか?」


「いや抱きたい。でもラウラを、こんな感じでは抱きたくない」


「どういう意味だ?」


「好きな女を一時の感情だけで抱きたくないって意味だよ。」


そんな臭いセリフを言った俺も照れたが、言われたラウラは遥かに照れていた。


それからは2人で初めて出会った時やテアラリ島武闘祭の事を思い出したりして話した。

そして想い出話と緊張の糸が切れたからなのだろうかラウラは俺の腕の中で寝てしまった。

俺は今、ラウラの寝顔を見つめている。


不思議な気分だ。

美しい寝顔のラウラを見ているだけで不思議と落ち着いた。

ずっと、このまま眺めていたいとさえ思う。

だが、それも終わりとなった。


残念というべきかラウラが目覚めたのだ。


「おはよう、アベル。」


目を細め軽めの笑顔で挨拶をしてラウラは俺に口づけをしてきた。


「すまないアベル、今の私には、これが精一杯だ。」


抱けなかった事への悔いなのだろうかラウラが謝って来た。


「いや俺の方こそ・・・・・もう一度キスをしてもいい?」


そして俺達は抱き合って長いキスをした。


だが突然にドアが開いた。


「マンティス、客だ!マンティスの・・・・・」


ゲイシーがキスをする俺達を見て固まった。

しかも2人とも全裸だ、言い訳は出来ない。


だがゲイシーは気を遣ったのか直ぐに何事も見なかったように言葉を続けた。


「マンティスの姉さんだ、来てるぞ。」


普段ならラシムハが呼びに来るが彼女も慰労会の件で落ち込んでいて、まだ起床出来ないのだろう。

ラシムハには悪いが今だけはゲイシーで良かったと思う、そして心使いがありがたい。


服を着てロビーに行くと暗い顔のメリッサがいた、俺と同じで寝れなかったようだ。


「メリッサ姉ちゃん・・・・・」


どういう風に話をして良いか悩んだ時、メリッサが俺に向かい土下座して来た。


「アベル・・・・すまない、全ては私の責任だ。」


「頭を上げてくれ、姉ちゃん!」


「あんなリーゼじゃなかったんだ、どうして・・・・・」


床に水滴が一つ一つ落ちてメリッサが泣いているのが分った。


「兎に角、頭を上げて俺がイグナイト騎兵達に捕まって以後の話を教えてくれ。」


そう頼むとメリッサはポツポツと話し始めた。


2人は俺がイグナイト騎兵に捕まってから女王アルベルタと出会ったりしながら無事にオービスト大砦に到着し色々あってヴェルサーチ家の家門を継ぎ名を改めたそうだ。

そしてメリッサは女王アルベルタに忠誠を誓い仕えながらもリーゼには武道の修練を修めさせ弓に関してはメリッサを上回る非凡さを見せ、カルム王国でも『いずれはヴェルデールの四姉妹』とも呼ばれるほどに期待される存在になっていたらしい。

実際、期待には十分に応える程女王アルベルタの侍従の仕事も勤め上げ、今回の戦でも軍団指揮は勿論首を30あげる大活躍を見せローヴェ軍からは『首狩りの女神』とも噂されるほどの逸材になっていたそうだ。


「そんなリーゼが何故だ?アベルを見た時から・・・・・」


不意に出た言葉だったのだろう、俺の胸が痛んだ。


「そうか、やっぱり俺は帰って来なければ良かったのかな・・・・・」


「いや違う、違うんだ。誰よりもアベルを待っていたのはリーゼなんだ。あの母ちゃんのブローチだって届けられた時には助けに行こうって叫んだんだ、リーゼは!それが何故?」


「そっか、ブローチ届いたんだね。ナザニンに感謝しないとな。」


「誰よりもアベルの帰りを待っていたんだ、それなのに何故・・・・・私達が戦ったのが原因か.....」


メリッサ自身も未だリーゼの気持ちを理解していない事は伺い知れたが、俺達が殺し合いを演じた事が原因だとは理解出来る。

しかし、言い訳ではないが互いに引く事の出来ない役目があったのだ。

それだけはリーゼに理解して欲しいと思った。

例え嫌われてもいい、俺が消える事でリーゼが救われるのならそれで良い。


それから俺は現在のリーゼの様子を聞いた。

女王アルベルタからカルム王国軍がオービスト大砦に帰還を開始する2日後まで部屋に謹慎を命じられているらしい。

リーゼ自身も2日後にルシアニア公国に出立する予定になっているから、それまでの自殺防止の意味もあるらしい。


「なあメリッサ姉ちゃん、俺は隠れてリーゼの後を追いかけようと思う!そのグランデルだったかな、スノーさんが慌てたところをみると厄介な魔獣みたいだからな。」


しかしメリッサは言いづらそうに俺に言ってきた。


「実は、ここに来たのはその件もある。すまないが女王アルベルタ陛下がアベルと話をしたいそうだ。」


これを聞いて、もしかしたら俺とメリッサが必死で頼めばリーゼの処罰も軽くなるのではと甘い考えに僅かな期待をかける事にした。


「行くよ、姉ちゃん。今すぐ行こう!」


「その前に昨日の娘を呼んでくれないか?是非とも謝罪がしたい。」


直ぐにラシムハだと判り呼んだが土下座を始めたメリッサを見て慌てふためいたので、直ぐにアルベルタの元に行く事にした。


メリッサはドルマとラージの迎えも兼ねていたので馬車で一緒に行く事になったが2人が俺に気兼ねしてか実に暗い。


「そんなに暗い顔をしないで下さい。御2人の安寧な生活が始まるのですから。」


「ですがアベル様・・・・・」


「その『様』は御辞め下さい。今日から私が『ラージ様』と御呼びせねばならないのですから。」


俺達の事で周りの人達が巻き込まれ気を遣い出している。

実に不味い。

ラージ達にしても今日から新しい生活が始めるのだ、最初が肝心だ。

スタートで躓くと折角の慰労会でのアルベルタからの好印象も無駄になりかねない。


「ラージ殿、カルム王国も新たな人材を得て頼もしいかぎりです。」


メリッサも俺と同じ様に思ったのだろう、そんな言葉を掛けたがラージは益々申し訳ないという顔になった。


暗い顔をした4人を乗せた馬車だけは気を遣う雰囲気を感させず順調に女王アルベルタが待つ宿舎に着いた。


案内されて参上すると慰労会で怒りの表情を見せた女王アルベルタではなく笑顔の彼女がいた。


まずはラージが挨拶をし終えるとアルベルタがドルマに声を掛け俺達姉弟を驚愕させた。


「ドルマ、早速で申し訳ないのですが今日から私の侍従を務めて頂けませんか?貴女は故国では姫の身分でもあり屈辱かもしれませんが、現在のカルム王国に貴女以外に適任者がいないのです。」


リーゼの事実上の解任宣告だった。


これには俺達姉弟を前にドルマがリーゼを庇うように遠慮気味に拒否を言ってくれたがアルベルタは笑顔で言った。


「だってリーゼは旅に出て行く身ですよ。」


他国の騎士である俺にカルム王国の人事をとやかく言う権限などなく、ジッと我慢するしかなかったがメリッサはさすがに反論した。


「女王アルベルタ陛下、人事に関し一切の文句などはございません。さりながら侍従の職は妹リーゼが陛下と供にオービスト大砦へ赴いて以来勤めあげた職。これをあっさりと他の者に替えるのは、あまりに御無体・・・・・」


だがアルベルタは笑顔のままメリッサに、いや俺を含めて言った。


「御無体?どこが?私から見ればメリッサの方が無体いやリーゼを馬鹿にしているとしか思えませんが!」


これにはメリッサも直ぐ様反論を開始、いや自分の此れ迄の行動を否定されたと感じたのだろう、すざまじい顔で言い返した。


「女王アルベルタ陛下、私がリーゼを馬鹿にしている?その理由を御伺いしたい!」


「だって貴女はリーゼが旅に出る立場にいるのに侍従という職務に彼女を縛り付けようとしている。違いますか?そして貴方方姉弟は慰労会では自分達がリーゼに代わりグランデルを倒しに行くと言っていましたが、カルム王国が誇る『ヴェルデールの四姉妹』の1人であり『首狩りの女神』がグランデル如きに負けると考えている。自分達はリーゼの能力に対して信頼をおいていないから、今も後を追い掛けようと考えている。違いますか?私から言わせれば我友リーゼを馬鹿にしているとしか思えませんが!」


これにはメリッサも俺も何も言えなかった。

離れていた俺は兎も角、メリッサからすれば随分と辛辣な言われようだ。


「私がリーゼを信頼していないですと・・・・・」


「メリッサ・ヴェルサーチ、貴女は妹に対して誰にも恥じない立派な教えを行って来ました。皆が認めるところです。何かあった場合を考え武道の修練をしてきたはず。今がその時ではないのですか?」


俺には正直、メリッサがリーゼに対して行った教育がどのような物なのかは、はっきりとは分らない。

だが侍従という職を失えばカルム王国においてリーゼの帰る場所は無いのではないかと思いアルベルタに問う事にした。


「僭越ながら他国の騎士という身を弁えず、実兄として女王アルベルタ陛下に御尋ねしたいのですが宜しいでしょうか?」


「何なりと?」


「私の妹リーゼのカルム王国においての現在拝命仕る侍従の職務をドルマ様に託すという事は妹は事実上の解任ではないのですか?そして最早女王アルベルタ陛下には必要のない者として扱われたと考えて宜しいのでしょうか?」


そういうとアルベルタは大笑いしながら逆に俺に聞いてきた。


「アベル殿、いや騎士の身分を弁えずと言ったからにはアベルと呼ばせて頂きますが、いつ私がリーゼを解任と言いましたか?リーゼを、いや『首狩りの女神』を手放す気など私にはありませんよ。」


「ですが侍従職をドルマ様に任命したという事は、そういう事では?」


「確かにアベルの言うように『侍従』はそうですね、しかしリーゼは今や『首狩りの女神』と呼ばれる武人ですよ。これから私は回復した西南地方より優れた者達を登用し萌黄を増やすつもりです。そうですね3000人には増やすつもりです。萌黄とは次世代のカルム王国をさせる者達ですが、その指揮官はリーゼ以外いないと考えています。ですから、その為の下準備の侍従職解任と考えて貰えれば。」


要はリーゼを侍従という御傍役から軍団指揮官にシフトさせるって意味か。


「そこでアベルに頼みがあります。リーゼが帰って来るまでの間に萌黄個人個人を鍛えて貰えませんか?いつまでも3人一組の戦いなんて出来ませんから。貴方達の今回の戦いぶり見事でした。あのような戦い方を萌黄に教えてあげて欲しいのです。」


唐突な言いようだ、他国の騎士の俺に他国の軍団を鍛えろなど役目上出来るはずがないではないか。


「女王アルベルタ陛下、今の私の身分を御分りか?私はテアラリ3国の共通騎士なのですが?」


「では、あのオマケの少年を一時的に私の騎士にしてすれば?他の人達では高貴すぎますからね。」


「失礼ながら言っている意味が・・・・・」


「あの少年を萌黄の指揮官にして貴方が裏で仕切れば良い。そうすればカルム王国の戦力を調べる手間も省けるでしょう?テアラリ3国の騎士が諸国漫遊なんてしているのですから。」


俺達の旅の目的まで読まれているのか・・・・・それにしてもクオンをカルム王国の騎士にして裏で仕切れって無茶苦茶なこと考えるな・・・・・。

しかし問題もある、そうした場合俺達のカルム王国での在留期間が長すぎる。

さすがに2年は不味い。


「しかしながら私もテアラリ3部族族長の妹を預かる身、そのような期間はあまりにも長すぎます。」


そう言うとアルベルタが急に真面目な顔になり俺に語り掛けた、それは俺の想像を超えた話だった。


「アベル、2年なんて必要ありません、6ヶ月程で結構です。テアラリ3国共通騎士が訓練をしたという実績が欲しいのです。私はテアラリ3国と同盟を結びたいと考えております。現在、イグナイト帝国とは同盟をテアラリ3国は結んでいるはず。カルム王国がイグナイト帝国に派兵した際の憂いを取っておきたいのです。ですから出来るだけ早期に使者を送るつもりです。勿論、貴方方には使者に同行しテアラリ3国の族長達に説いて貰わねばならないのですが。」


「それではカルム王国にメリットはあってもテアラリ3国にメリットはないのですが。現在テアラリ3国はイグナイト帝国と良好な関係にあります。メリットの無いものには共通騎士として同意しかねます。そして貴女は『実績』と言われた。その実績に何の意味があるのですか?」


「テアラリ3国では現在、郷土料理店や医薬品の販売に力を注いでいるとか!?それをカルム王国・ケンゲル王国で自由に店舗進出と販売が出来たとしたら?それにカルム王国の特産の葡萄酒や農作物の取引やケンゲル王国の毛糸や工芸品の輸入を出来たとしたら?その為に前もってカルム王国とテアラリ3国が同盟を結ぶ下準備としての実績が欲しいのです。まあ友好関係作りですね。今のままでは何もないところから交渉しないとダメですからね!」


よく調べてやがる・・・・・だが確かに自由に出店や販売が出来たとしたらテアラリ3国としてもメリットは大きい。しかし、この女王、ケンゲル王国を自分の領土のように言ったぞ!?


俺の顔から読んだのか、女王アルベルタはあっさりと宣言した。


「2年後ケンゲル王国を滅亡させる戦を仕掛けます。そして私の計算では7年後にイグナイト帝国を滅亡させます!」


大法螺を吹いているのか!?しかし目は真剣で嘘をついていない。


ここで俺の意見だけならアルベルタに乗っても良かったがテアラリ3部族の3人の意見と、何より騎士に推されているクオンの意思を確認しなければ話にならないと考え返事を遅らせることにした。


「それはさておき、リーゼには貴方達の手助けは害以外の意味はありません。リーゼを信用してあげなさい。」


害か、確かに俺達はリーゼを信用していなかったのかも知れない。

メリッサはどうか判らないが、俺の中では小さかった頃のリーゼしか思い出せず、守ってやらなければとの考えしかつかなかった。


「姉ちゃん、どうする?正直、俺にはリーゼの今の実力が分らない。もう姉ちゃんに従うよ!」


メリッサは暫らく考えていたが、突然泣き出し言った。


「女王アルベルタ陛下、御意見に従います。」


そして俺達姉弟はドルマとラージを残し女王アルベルタの前から退出した。

そこでメリッサに念を押して聞いてみた。


「姉ちゃん大丈夫なんだろうな?リーゼは『首狩りの女神』なんて持て囃されてるみたいだけど、実際にはどうなんだ?」


「実力的には問題は無いと思う・・・・・しかし気になるというか分からない事がある・・・・・」


「分からないって何だよ?」


「リーゼが人間を殺すのを見た事があっても、魔獣を殺す事が出来るのか分からない・・・・・。」


「はあ!?リーゼは魔獣と戦った経験がないのか?」


「そうだ、それに人間と魔獣では戦い方がまるで違う・・・・・」


確かにそうだ、戦い方が別次元の問題だ・・・・・

経験も積まずに戦ったら基本的な実力があってもヤバイ。

今更ながら、メリッサに従った事を後悔した。


「なあ姉ちゃん、まさかとは思うけど弓を教えてる時に鳥とか小さな魔獣とかを的にして訓練とかしてないって事はないだろうな?」


「アベル・・・・・すまない、そのまさかだ・・・・いつも切株や投げた皿で修練をしていた。」


一瞬眩暈に襲われた・・・・・旅に出たら食料とかどうすんだよ!?それに野営地の選択は?火の起こし方とかは?もっと言えば宿屋に泊まる際の金額交渉は?料理出来るのか?獲物を捌けるのか?・・・・・どうするんだよ?


「まさか、こんな事になるとは思わなかったんだ・・・・・その代わりだが武道は勿論だが裁縫の腕は完璧だ、それに・・・・・いや、アベルすまない。」


「そう・・・・・裁縫は役に立ちそうだね・・・・・。」


これは俺達姉弟が行けなくとも、せめて旅の知識を教えないととんでもない事になる。

だが謹慎中で、しかも2日しかないんじゃ、どうしようもなかった。


それから俺は宿屋に戻り皆を集めアルベルタからの打診を話した。

騎士になる事に喜ぶかもと思っていたクオンは考えさせてくれと言い、テアラリ3部族の3人は俺の意見に従うと言ってくれた。


「ところでアベルの妹さんの件はどうなったんだ?」


心配していたのか皆が聞いて来た。


隠しても仕方が無いので全てを話した。

だが、やっぱり旅する皆からは俺の懸念する事を洗いざらい聞かれる結果となった。

これも隠しても仕方が無いので全て洗いざらし話した。


そして2日後リーゼが1人で出立した日にラウラとラシムハが置手紙を残して消えた。









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