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ビアガーデンの夜

「それでは結婚できませんよ(笑)」

あなたの一言に、私は復讐を決めました。


1年と半年前ー


「飲み会やるから来なよ!」

私は元バイト先の先輩からの連絡で暑い暑い夏の夜なべに、初めてビアガーデンとやらに参加する事になった。


就職してから半年過ぎた日の事だ、お世話になった人だし女子会だろうからと足を運んだわけなのだが、私の想像とは少し相違していた。


集合場所は駅前、集合時間より少し早く着いた私は先輩の顔を探していた。

ちなみに、誰が来るかなんて知らされておらず、集合時間と場所だけのお粗末な招待であった。


(浴衣を着た女とそれに群がるキモ男どもが近付いてくる。)


(おい待て、こっち来るな!)心の声は奴らに届かず、知っている顔が目の前にひょっこり現れやがった。

先輩「おまたせ~」

私はこの瞬間からハイパー波長合わせモードに突入する。

周りの男どもは口々に浴衣女を「可愛い~」と発言しつつ写メを撮っている。

それを自然に笑顔で流す浴衣女ども、これは世に聞く「オタサーの姫」なのだと脳内処理した。


わたしは、コミュニケーション能力に秀でているわけではない。

年齢=(イコール)の彼氏いない歴と、電話帳に登録されている異性は3人。異性の登録件数は多い方では無いが、少ない方ではないと自負している。


だが、女からの反応は「男だったら彼氏にしたい」といわれるほどの宝塚タイプなイケメン性格の持ち主である。


上記に従い、私は浴衣女どもを持ち上げる選択に至る。

「うわぁーとても可愛いですねー」(※ハイパー波長合わせモード中)


浴衣女どもの反応は男どもと変わらない。ちなみに私はずっと笑顔でいる人間を見ると恐怖を感じる体質である。本音が読めないからだ。この瞬間から家に帰りたくなったのは言うまでもない。


会場は駅の向かいに広がる自然公園の一角の広場。

''いかにもな''ビアガーデンの雰囲気だ。運営のテントで飲み物を受け取り各自のテーブルで勝手に盛り上がる。そして招待されたアーティストのリア充サウンドを楽しむというものだ。


さてさて、浴衣女(3人)通常服女(私含む3人)とキモ男(5人)総勢11人の割合こそ普通なのだが、実態はオタサーだ。相変わらずキモ男どもはニタニタ、浴衣女どもはモデル気取りで笑顔を振りまき、人の噂と当たり障りない話題を話している。


私はというと...超絶フローティング中である。

気を遣って通常服女Aが話掛けてくれたのだが、会話が続かず孤立。

四面楚歌とはこの事を言うのだろうか?

頼りの先輩は私を置いて会話を楽しんでいる。そうか...私は数合わせなんだ。

状況を理解し、私はビール・枝豆・焼き鳥等のつまみを黙々と食べ会費分の元をとることにした。



ビアガーデンも終盤に近づいたとき、一人の男がオタサーテーブルに近づいて来た。


キモ男A「おう!!やっと来たか!!」


集団の死角となるよう近づいてきたようだが、キモ男Aに発見されたらしい。


?「あー見つかっちゃった?てか、○○さん浴衣似合い過ぎ!かわいいねぇ~あ!!○○ちゃん綺麗!そして○○(先輩)あ・・(察し)」


いきなり来たそいつは浴衣女一人一人にコメントした後、女共の冷たい視線をものともせず、しれっと私の隣に座りやがった。



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