三話
郷野家
(刑事)
この郷野家で殺人事件が起きたのは昼過ぎのことだった。
我々はすぐに現場へパトカーを走らせた。
郷野家は四人家族で亡くなったのは父、孝二さんだった。
地元でも有名なお金持ちで孝二さんは病院の理事長を務める方だ。
家は豪邸で庭には池があって、そこには悠然と鯉が泳いでいた。
我々は家族一人一人に聞き込みを行った。
長男、雄一さん
「父が死んだ時間は部屋で寝ていました。母が起こしに来てくれたときに初めて知ったんです。えぇ本当です。…断末魔ですか?寝ていましたので聞いていません。それに刑事さんは僕のことを疑っているかもしれませんが私は犯人ではありません、僕が思うに犯人は陽子だと思うんです。何故かって?それは根拠があります。最近陽子は色気付いているせいか父に金銭を求めるようになりました。ケチな父の事です渡さなかったのでしょう。それで殺したのではありませんか?僕はそう思います」
長女、陽子さん
「父が死んだ時間は母とリビングにいました。はい、断末魔も聞こえていません。実は犯人には目星がついています。母です。母は見ていたドラマの途中で立ち上がって部屋を出ていきました、ちょうど佳境に入っていたので、おかしいと思っていましたが母が犯人と考えればすべての辻褄が合います。犯人は母です、最近父と喧嘩していたのをみたことがあります。きっとそれでカッとなって殺したんです」
母、美智子さん
「私は陽子とドラマを見ていました。途中急に尿意を催してトイレに寄る以外は部屋から出ていません。犯人はもうわかっています雄一です。あの子は高校を中退してから夜遊びするようになっていつも父に叱られていました、本当です。私はやっていません絶対に。雄一でございます。もう一度調べてやってください」
これが家族全員の聞き込みだ




