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7.遅い
「あれ?僕気を失っていたのか?」
僕は何故か地面に横たわっていた。体を起こし辺りを見渡したが悪魔はいない。
「起きたのか、具合はどうだ?」
クロが僕の後ろから声をかけた。さっきまでの記憶がない。悪魔はどうなったんだ、僕は寿命をちゃんと使えたのか?
「クロ、悪魔は?思い出せないんだ」
「悪魔は死んだよ、お前の撃った銃で。思い出せないのは寿命を使ったからだろうな」
「死んだのか…僕は寿命を使えたんだな」 「ああ」
寿命が減ったというのに体が軽い。寿命のことはいいか、死んでしまった人間達を埋葬しよう。大陸中の人間が死んだ。僕はまた守れなかった。
「遅かった」
僕達は隣の大陸「ドルヒ」に着いたが、クロの言う通り遅かった。生きている人間は一人もいなかった。ここを襲った悪魔はもう他の大陸に移動してるとクロが言った。人間たちを弔うことも出来ずに僕達は行かなければならなかった。




