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第2話「師弟関係?」

どもども!花月です!


|ω・)チラッ

「ノォーーーーーーーーーーーーーウ!!!」


 虚しく俺の声が森に響き渡る。金髪長髪の男は、可哀そうな目で俺を見つめている。いやいや、原因作ったのお前だから。

 よし、落ち着け俺。今からこの男から情報をいろいろ聞きださないとこの後どうなるかわからん。とりあえず、自己紹介だな、うん。


「日本にしばらく帰れないことはわかった。ガウンディア王国だっけ?ここで生活していくためにも、この世界のことを教えてくれ」

「承知した。私がこの世界について、いろいろ教えてやろう」

「俺、天沢旭陽。これからよろしくな」

「私は、クリス。クリス・チェスターだ。よろしくな旭陽」


 お互いにがっちりと握手をする。旭陽は思った。クリスの手が思ったよりも小さく、女性みたいにきれいな手だなと。クリスは男だが、美男子である。男の俺から見てもクリスは中性的でドキッとするのだ。しかし、俺をこの世界に飛ばした原因はコイツにある。俺はクリスへの気持ちを消し去り今後のことについて相談することにした。


「ところでクリスさん、俺はこれからどうすればいいんだ?」

「旭陽、さんは不要だ。クリスでいい。この世界に来たからには、魔法、魔物、一般常識について学んでもらう」

「魔法か!俺にも隠された才能があるといいなぁ」

「魔法については、私の家に帰ってから確認してみよう。それと寝泊りは、私の家でしてもらうからな」

「げっ・・・。クリスと一緒に暮らすってことか?」

「そうだが。別にその辺で野宿してもらってもいいんだが」

「是非、一緒にいさせてくだい」

「わかればいい。行くぞ」


 このよくわからない場所からクリスの家に移動することになった。うん、異世界生活への第一歩だ。この時、旭陽はまだ知らない。彼が今からどれだけ移動するのかを。

 

 あれからどのくらい移動しただろうか。かれこれ2時間は歩いている。景色は相変わらず森。まったく変わらない。木しかない。クリスの家はどこにあるのだろうか。クリスの発言からはそんなに遠くないとイメージしていたがかなり歩かされている。まさか、だまされている・・・?いやいやそんなことない。というか、もうヘトヘトだ。ヤバい・・・そんなことを考えていると獣道の先に開けている場所があることに気付いた。


「見ろ旭陽。あの開けている場所に私の家がある。あぁ、早く風呂に入りたい。急ぐぞ」


 クリスは旭陽に声をかけるも全く彼のことを見ていない。彼がヘトヘトで疲れているのを知らないのである。クリスは、嬉しそうに、足早に家へ駆けだした。


「ま・・・まっ・・・て・・・」


 旭陽の声はクリスに届くことなく、一人ぽつんとその場に立ち尽くすも、体力の限界を迎え倒れこむのであった。


≪クリス視点≫


「見ろ旭陽。あの開けている場所に私の家がある。あぁ、早く風呂に入りたい。急ぐぞ」


 私のミスから旭陽をこのガウンディア王国に飛ばしてしまったことなど忘れてしまい、早く風呂に入りたいがため旭陽のことを確認せず家へ急いだ。旭陽が何か言っていたがそんなの後だ。気にしていられん。そのおかげか、すぐに家の前に到着した。


「旭陽、ここが私の家だ。この森の中で唯一安全な場所だぞ」


 私が言葉を発するたびに『フンフン』という相槌が聞こえてくる。


「そうか、お前もこの家が気に入ったのか。さぁ、我が家へ入ろう」


 後ろを振り返り、旭陽を確認する。あれ?旭陽はこんなに毛むくじゃらで獣臭かったか?私は、視線を上にあげる。もちろん顔を確認するためだ。旭陽は私より身長が高いのだからしょうがない。


「ガウ!グォォォォ!」


 あれ・・・?旭陽さん?あなたはこんなに熊みたいなお顔でしたか?あれ、これって本物の熊?ヤバイヤバイ・・・

「ぎゃーーーーーー!!!くまーーーーーー!!!」


 我を忘れた私は、魔法を放ちながら熊と対峙するのであった。


 


美夜「おにいちゃんって熊だったんだね」

クリス「私もびっくりしたぞ。いきなり旭陽が熊になるから久しぶりに大きな声で叫んでしまった」

美夜「ほんと迷惑なおにいちゃん」

旭陽「・・・・・。」

美夜「クリスさんに迷惑かけたらだめだよ?」

旭陽「・・・・・。」

美夜「次回!熊になったおにいちゃん」

旭陽「・・・・・。」

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