一話
「成功だ!成功したぞ!!」
「勇者だ。我々の希望だ!」
気がついたらよく分からないところにいる。
しかし、なんとなくは分かる。こんな自分に勇者なんてそんなエリートの象徴のようなぞんざいではないことは確かだ
もっと、目の前にいるような自分がまるで世界の中心のように考えてる勘違いやろうみたいなやつだろう。
「これはいったい・・・」
「さっきまで家に帰ってたはずなのに」
「おいおい。何だよこれ」
「三人とも落ち着いてくれ」
なんだかあわててるね。仕方ないだろうけどね。訳も分からずに今までとは違う所にいるんだもの
「まあまあ皆さん、私はカイル・アルケーと申します。こんなところではなんです。場所を変えて腰を落ち着けてからにしましょう?」
「あ、ああそうだな。じゃあよろしく頼むよ。カイルさん?」
そう背の高めの勇者っぽいやつがいった。
誰かは知らない。どんなやつかなんて。一つだけいえるのは僕が大嫌いな人種というだけ
~会議室~
「・・・と言うわけです」
「そう・・・なんですか」
深刻そうな顔してるけど何かあったのかな?ぜんぜん話なんか聞いてなかったゼ
でも、ここのお茶おいしいなあ
「しかしその前に一つ聞いていいかな?」
「はい、なんでしょう?」
「い、いや。カイルさんのことじゃないんですよ。
そこでお茶を飲んでる君だよ」
「・・・・?」
「君のことだよ」
ああ、僕のことだったのか
「僕かい?僕は多摩川識です。よろしくね」
「よろしく・・・じゃなくて!君の制服を見た感じ高校は違うはずなのに一緒に巻き込まれているのか聞きたいんだよ」
「・・・」「そんなの簡単なことだよ、香取くん。僕はつい最近転校してきたばかりで制服はまだ用意できてなくてね。それにクラスが違うし朝礼なんて早々無いから知らないのも無理も無いよ。」「ああ、僕が何故君の事を知ってるのかって?それは君って結構有名だしね」
「そ、そうなのかい?」
「僕が信じられないのかい?」「君がそんなやつだったなんて」
「そうじゃないんだけど、結構情報が多くてびっくりしただけさ。別に怪しいやつじゃないかどうか気になっただけだからさ」
なら良かった。
「お話が済んだようで何よりです。では、そちらの者達に案内をさせます。それではまた明日」
美人のメイドさんじゃないのかよ。っぺ
でもすごいよね。ここまで顔の造形が悪すぎる人なんていないんだもの。メイドさんだったらスカートつまみしたのになあ
そうして今日を終えた