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本日は曇りのち魔法。時々剣。  作者: ふぁやて
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第1話

 少年は大剣を右手で空中へ放り投げると、その身を翻し空中で二回ほど蹴りの動作を行った後左手で大剣を掴み軽々と振った。その後も3回ほど、大剣使った戦闘の動作を確認するように動いて見せた。

その様子をあっけにとられた表情で少女は凝視し時折、『すご。』と口から漏れるような声量でつぶやく。


『ふむ。体はこの大剣での戦い方を覚えているようですね。これで確信に変わりました。やはりこの剣は僕の所有物のようです。しかしこの刀身に空いている5つの穴は一体何なのでしょうか、、、まあそれよりも僕は一体、、、』


少年は大剣をくるくると右手を使いまわしながら左手を顎に当て考える。


『お、お前、、、すごいな!!私にはわかる!お前超強いだろ!その身のこなし、そんじょそこらの衛兵どもとは格が違うよ!こんな逸材がまだベル王国に居たなんて、、、、それにたぶんだけどマスタークラスくらいの魔力量だし、、、お前一体何者なんだ?』


少女は丸くした目を段々と疑いのまなざしに変え少年に問いただす。すると少年はピタリと大剣を回すのをやめ、上空に放り投げると背中の留め具に吸い込まれるように納められた。そして少女と向き直り言葉を続けた。


『うーむ。実は僕、この森以前の記憶がないのです。目が覚めたら森の中で倒れていて、二度寝をしていたら貴方にたたき起こされたのです。』

『はあ?記憶がない?、、、なのにあんな動き、、、どういうことだよ?』

『自分でもよくわからないのです。体が覚えているといいますか、勝手に動くみたいです。』

『、、なんだよそれ、、、、お前これからどうするんだよ。グレイフォレストをほっつき歩いてたら、確実に不法入国扱いで逮捕されるぞ。』

『うーむ。それは困りましたね。逮捕されるのは嫌ですし、かといって記憶がないので当てもないですし。さてどうしますかねー。』


2人は5秒ほど見つめあう。


『な、、ならさ!お前私のところで働かないか!?』

『遠慮しておきます。』


少年は満面の笑みでそう言い放った。

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