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エネルゲイア×ディビエイト  作者: 加藤貴敏
第八章

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ノブナガと呼ばれる者2

もう片方の掌にも天魔と氷の紋章を出し、左右のテロリストに向けて同時に天魔氷弾を撃つ。

その直後に真上の防壁に何かがぶつかると、それは爆発して黒い爆風を生み、その衝撃で防壁に若干のヒビが入る。

何かが振ってきた方に天魔氷弾を撃つが、先程の黒い何かで光と闇を纏った氷の弾は迎撃され、テロリストに届くことなく爆風は風に消えていった。

上からってことは空を飛んでるのか?

上空に目を向けていたときに、ふと赤と青のオーラが勢いよく吹き出て空に伸びていったのが見えた。

天魔氷弾を直に食らったのに立ち上がるとは、なかなか手強いかもな。

少し離れた距離からこちらを見据えるそのテロリストは、おもむろに両手をこちらに伸ばしながら手を広げる。

すると赤いオーラは右手に、青いオーラは左手にそれぞれ集中していく。

何か大技でも出す気だろうか。

天魔と氷の紋章を前に向けたとき、そのテロリストは両手からジェット噴射のような勢いで極太の紫色をした炎を噴き出した。

何だ、結局一緒になるのか。

掌の天魔と氷の紋章から少し前に距離を離した位置に、もう1枚天魔と氷の紋章を出し、その紋章で紫色の火炎放射を受け止める。

その直後に再び白くごつごつとした岩を纏った巨大な腕が、豪快に振り回されたのが視界に入る。

巨大な岩の塊のような白い拳が防壁にヒビを入れると、今度は尻尾の先端にある刺々しい鉄球のようなものが、防壁に向けて勢いよく振り回される。

さすがに天魔の力だけじゃ分が悪いか。

すると手応えを感じなかったのか、赤と青のオーラを放つテロリストが火炎放射を止める。

それと同時に左側の、両腕を白い溶岩で固めたような姿のテロリストと、右側の背中から尻尾にかけてを恐竜のような姿に変化させていたテロリストも、一旦距離を取る。

その隙に翼を消し、素早く極点氷牙を纏った。

突如赤と青のオーラを放つテロリストが雄叫びを上げると、赤と青のオーラは瞬時に溶け合い、テロリストは紫色のオーラに包まれる。

同時にテロリストの体が巨大化すると、倍ほどになったテロリストの全身を包む紫色の炎は、甲冑のような鎧として形作られた。

あれが、本気ってところか・・・。

すると左右のテロリスト達も各々更に自身の体を変化させていく。

こいつらもか。

左側のテロリストは白くごつごつとした岩を全身に纏い、右側のテロリストも完全な変身を遂げ、ゴリラの体格をしたトリケラトプスのようなものになる。

空を飛んでる奴だけは何も無いみたいだけど、さすがにこれは、やり甲斐があるな・・・。

そして3人は一斉にこちらに向かって走り出した。

こうなったら・・・。


氷王牙、氷結!


瞬時に一定の周囲の空間のすべてのものを完全凍結させると共に、凍結させたものを爆風として周囲に飛ばしていく。

氷の破片の爆風に左右のテロリストが怯んだその隙を狙い、左右のテロリストに向けて氷王弾を撃つ。

そして素早くブースターを全開に吹き出し、紫色の鎧を纏ったテロリストに向けて拳を突き出す。

勢いよく吹き飛んだテロリストはそのまま地面を転がり、すぐに起き上がるもののダメージが残っているのか、片膝を地面に着きながらこちらに顔を向けてくる。

「ぐっ・・・ふぅ、くそっツイてねぇな、氷狼が来るなんてよ、くそ・・・」

苦しげな声色で喋り出したテロリストは、ゆっくりと立ち上がりながら上空に居るテロリストに顔を向ける。

言葉のわりにはすんなり立ち上がってるけど・・・。

「一旦退くぞっ」

そのテロリストの目線の先に目を向けるが、そこには先程から滞空していたテロリストの姿が消えていた。

あれ?・・・。

もう逃げたのか?

テロリストに目線を戻すと、そのテロリストは逃げようとする様子もなく、ましてや仲間を逃がすための時間を稼ぎに立ち向かってくる様子もない。

するとそのテロリストの真横に突如上空に居たテロリストが姿を現す。

まさか・・・。

そして考える間もなく2人のテロリストは一瞬にして姿を消すと、その場には余韻を残すように黒い煙がほんのりと立ち込めた。

ワープが出来たのか。

まずいな、これじゃこのままアジトに行ったって、ワープで逃げられちゃう。

「おい」

後ろを振り返るとシンゴ達が歩み寄ってきたので、鎧を解きながらシンゴに体を向けた。

「いやぁ、やっぱりすげぇな氷牙は」

「これなら、オレ達いらねぇんじゃねぇか?」

両手を頭に乗せながらリラックスした様子で歩く男性が口を開くと、すぐにタンクトップの男性が応えるように続けて喋り出す。

「何言ってんだゴウ。お前だってYouTubeで見る限りは頼りにならないとか言ってたくせに」

シンゴも親しげに話に入っていくと、ゴウと呼ばれたタンクトップの男性は小さく笑い声を上げながらシンゴから目を逸らす。

しかしふとこちらに顔を向けたシンゴは、すぐに真剣さが伺えるものへと表情を引き締めた。

「あいつらの逃げ足については、俺も前もって言わなかったのもあるが、何故止めを刺さなかった?」

「僕にとって戦いは唯一の楽しみなんだ。相手は手強そうだったし、簡単に殺したら楽しみが無くなると思ってね」

するとシンゴは呆れと苛立ちを混ぜたような唸り声を上げてから、ゆっくりと重たいため息をついた。

「まぁ、癖があんなら仕方ないか・・・」

「おいシンゴ、さっさと行こうぜ?」

終始気を緩ませている男性がそう言いながらシンゴを通り過ぎると、そのまま奥へと歩き出していった。

「そうだな、じゃあシュウトが先頭頼む」

シンゴが先に歩き出した男性をそう呼びながら歩き出すと、他の人も後に続いて歩き出す。

「そうなんだよ、そのセラって奴が、リアル仮面ライダーつってテロ鎮圧してっけど、実際に撮影現場に向かうときは原チャリなんだと」

「はあん、まぁ仮面ライダーには変わりねぇか」

しばらくゴウとシュウトの会話を聞き流しながら、再び緩やかな坂になっている山道を進んでいたとき、木々に隠れて見えなかった建物らしきものがゆっくりとその姿を現し始めた。

あれか・・・。

「こっちに氷牙が居るってことが伝わってるだろうしな、もしかしたらもうすでにもぬけの殻になってるかも知れない」

「そうだね、そういえば、全体の人数って分かってるの?」

「正確には分からないが、さっきの手強い3人のような奴が、あともう3人は居ることは知ってる」

「そうか」

氷王牙を出させる人達がまだ居るってことか、楽しみだな。

「前線に立つ内の1人は組織のリーダー的存在だが、俺達はまだそいつがどれほどの実力か分からない」

いつもこの5人で組織に乗り込んでるなら、5対6で1人余るか・・・。

「じゃあ、いつもそのリーダーは後ろで見てるだけなの?」

「そういうことだな」

だから助っ人を頼んだって訳か。

古びたペンションを思わせるような建物の前に突如黒い煙が立ち込めた瞬間、見覚えの無い男性とワープする力を持つ男性がその場に姿を現した。

ワープする力を持つ男性だけがすぐに黒い煙を残して消え去ると、残された男性は自信が滲み出るようなニヤつきを見せ、警戒して足を止めたシンゴ達をその場から見据えた。

「噂をすればだな、あいつがリーダーだ」

まさか、1人で相手するつもりかな?

その直後にリーダーの前に黒い煙が立ち込め、また見覚えの無い2人がその場に姿を現す。

あの人達が例のもう3人か・・・。

「シュウト、キヨダ、2人の相手頼む」

「あぁ」

すると1番前に居るシュウトの背中から、突如機械音と共に蛇のようなものが生え出す。

そしてしなやかに伸びながら、6本の機械の蛇は各々生きているかのようにテロリストの方に先端を向けた。

キヨダと呼ばれた1番大柄の男性が静かにシュウトの隣で立ち止まると、キヨダの全身がほんのりと赤く光り出した。

覚醒、じゃないみたいだな・・・。

地味なだけか。

シュウトと睨み合う位置に立つテロリストは全身に電気をほとばしらせると、電気を鎧のように形作り、体の所々を覆っていく。

キヨダの前に立つテロリストは、まるで骸骨の骨組みをそのまま全身に覆うよう形の鎧を全身に纏う。

そしてそれぞれが戦いを始めると、電気が激しくほとばしる音や、打撃音の後の爆発音が、すぐにその場を戦場に変えた。

4人が立ち回りながら少しずつ場所を変えていくと、再び組織のリーダーとシンゴ達の間に静けさが漂い始める。

しかしリーダーの表情は曇らず、依然として自信の伺える強い眼差しでシンゴ達を見据えている。

するとリーダーの前に突如黒い煙が立ち込め、先程の3人がワープする力を持つ男性と共に姿を現した。

傷はもう癒えたのか。

やはり治療役の人が居るってことだな。

「来たな、俺達は3人を相手するから、あんたはリーダーをやってくれ」

「分かった」

3人が前に出るとゴウともう1人の男性は共に体を2倍ほど巨大化させ、ゴウは逆立った毛皮のようなもので全身を覆い、もう1人の男性は鉄製と思われるもので全身を覆った。

そしてシンゴはどこからともなく1本の何の変哲もない剣を出現させ、全身に藍色のオーラを纏うと共に、剣にも藍色のオーラを纏わせる。

3人がそれぞれ戦いを始めたので、こちらを真っ直ぐ見据えているリーダーの下にゆっくりと歩み寄る。

「氷狼が来たと聞いたときは驚いたが、今は楽しみの方が大きいな、まぁ、どっちみち、あいつらじゃ俺には敵わないし」

「そうか。じゃあ僕達も始めようか」

絶氷牙を纏うとリーダーは小さく両手を広げ、背後に透明な巨大なトラを出現させる。

しかしそのトラで襲い掛かってくる訳でもなく、リーダーはそのトラをまるで吸い込むように体の中に入れていった。

するとリーダーの体が少し大きくなると共に、全身は筋肉質な鎧と毛皮で覆われた。

まるでトラが人の形になったみたいだな。

「その姿でやんのは退屈だし時間の無駄だな。最初っからあの姿でやらせてやるぜ」

そう言って再び小さく両手を広げると、今度はリーダーの背後に透明な巨大なゴリラのようなものが出現する。

何だ?あのゴリラ、顔から胸元にかけての皮膚が鎧のように分厚く、しかも鉄製のように反射してる。

ただのゴリラじゃないのかな?

するとそのゴリラが先程と同じくリーダーの体に吸い込まれていくと、リーダーの体は更にまた少し大きくなり始める。

そして上半身がより筋肉質になると共に、顔から胸元にかけての毛皮が刺々しく硬直し、鉄製に変化したように光に反射し始めた。

まるで、さっきのゴリラの姿を真似たみたいだ。

「さっきのゴリラは、何なの?」

「俺はな、俺が契約した生物を俺に憑依させることが出来るんだ。例え、巨大動物だろうとな」

「そうか」

なるほど、巨大動物か、だから変わった姿でしかも巨大だった訳か。

「ほら、来いよ」

リーダーは地面を踏み締め、体勢を低くして身構えたので、極点氷牙を纏ってすぐにリーダーに紋章を向けた。

腕を交差させ、蒼月をまともに受けたリーダーの下にブースターを吹き出して飛んでいきながら、拳を突きつけた。

しかしリーダーは後ずさりすらせず、すぐさまこちらの胸元に反撃のパンチを繰り出した。

見た目通りタフだな。

しかも腕力も相当だ。

重たい衝撃を感じながら地面を転がるが、すぐに起き上がってリーダーに向けて蒼月を撃つ。

再びリーダーは腕を交差させて蒼月を体で受けたが、連続的に蒼月を撃っていくと何発目かでリーダーの体勢は崩れ、体は大きくのけ反る。

すぐさまブースターを全開で吹き出し、リーダーの胸元に拳を突きつけると、バランスを崩しているリーダーはそのまま地面に倒れ込む。

しかしその瞬間にリーダーに頭を掴まれると、倒れ込んだリーダーと共に投げ出され、体は強く地面に叩きつけられた。

あれだけ蒼月を食らって体勢を崩しても、まだ動けるなんて。

起き上がってリーダーに顔を向けると、すでにリーダーはそのはち切れんばかりの筋肉質な腕を支えに立ち上がろうとしていた。

それに盾にしてた腕も全然凍りついてないように見える。

皮膚も毛皮も相当硬いってことか。

「ふっ氷狼って言ってもたいしたことないんだな」

「そうか、まだ切り札あるけどね」

「あぁ、さっき聞いた。見たことのない姿になったってな。そろそろその力、出してみろよ」

シュウトとゴウはサッカー用語からとってみました。まったく悩まずに。笑

ありがとうございました。

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