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やちむんとサンピン  作者: 玲於奈
10/14

就職率

なし

今にも止まってしまうのでは

ないかと思われるエレベーター


3階に社長室はあった。

ぼろいビルとはうらはらに

社長室は掃除も行き届き

素晴らしいくらいの清潔感

新築のマンションの一室のよう

社長の顔を見るなり


「いやあ、社長

 立派な本社があるのに

 ここが好きですねえ」


学生課の横山のよいしょが炸裂する

もみ手がまさに悪徳商人

よいしょと社交辞令が

終わると紹介された


「これがお伝えしていた

 例の学生です」


「そうか、君が外国を放浪人か」


いきなり手を差し出され

外国旅行の条件反射で

思わず手を出した

がっしりとしたその手は、

驚いたことに労働者の手だった。


その後、

これまた外国のよもやま話を

おもしろおかしく話して

小1時間


1週間後、

アパートに内定通知が

届いた。


あれだけ苦労して

もらえなかった内定があっけなくでた。


後で聞いたところ

横山を中心とした学生課グループは

大学の就職率をあげるため


秋の時点で

就職できなかった者は

もう1年の留年をせまるか

大学の息のかかった近隣企業に

無理矢理就職させていたそうだ。


ちなみに、大学関係の出張、旅行などを

手配を日藤トラベルで請け負うことで

私は売られたようだ


そう私は、

社長室での話の中で折りにふれ、

日藤トラベルで働くことを

社長にアピールしていたのだが・・・


今度の異動先は、日藤ファイナンス。



異動しただけで

中味は変わらなかったというのが

正直なところ。


なし

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