楽しさ
「ようこそ、宵の星ギルドへ!まったり楽しみましょう」
最初に声をかけてきたのは、赤髪のアーチャーのミーサ。続いて無骨なタンクのロイが一言「よろしく…」騎士のアロンが「仲良くしてくれ!まったりいこーぜ」個性豊かなメンバーたちが次々にチャットを送ってくる。
「よろしくお願いします!」麻美はスマホにむかって声を出した。…あ、チャットだった。慌てて文字を打ち込む。
「うちは、基本まったりで、夜にログインするメンバーが、多いかな。」ギルドマスターのポルポルが親切に説明してくれた。
「私も仕事が終わってからインする事が多いです。なかなか、レベルが上がらなくて。ゆっくりですが、楽しみたいと思います。」麻美は丁寧に少し緊張しながらもチャットを返した。
「Laraさんって、しっかりしたお姉さんって感じ!」
お姉さんって…麻美はスマホの画面を見つめて呟いた。なんだか、嬉しいな。
その後はお手伝いクエストに誘われて、魔草摘みに参加し、のんびりとしたチャットで盛り上がった。
「楽しかったです。また、誘ってください」
「お疲れ様でした!」
「お疲れ様でした〜」
時刻は23時、麻美はログアウトのボタンをタップした。チャットしながらゲームする日がくるなんてーー
なんて楽しいんだろ。明日もきっと頑張れる。
麻美はそっとスマホを胸に抱き、目を閉じた。




