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社用車

作者: みくた

 久々にいくつか短編を読んだが、引きが悪いのかどれもこれも気が滅入る話ばかりだ。

 よし、ここは一つ最近あった話をしよう。


 それは社用車で配送業務をしていたときのことだった。

 俺は決められたルートを回り終え、社用車の給油をすべく最寄りのガソリンスタンドに立ち寄った。

 店員に誘導され給油位置につく。

「いらっしゃいませー。」

 窓を開けるなり店員が挨拶をする。

 油種指定等のやり取りを一通り済ませると俺は一息ついた。

「すみません、給油口開けてください。」

「あ、はい、すみません。」

 ハッとした俺はそう言って足元にあるレバーを引く。

 バッコン

 給油口が開くにしてはやたら大きな音が前からした。

「あ。」

 やってしまった・・・ボンネットを開けてしまったようだ。

 乗り慣れない車あるあるの典型に店員は完全に笑っている。

 俺自身もその状況に笑みを浮かべながらボンネットレバー周辺を探る。

「あれ?」

 しかし、それらしいものが見当たらない。

「ちょっと失礼・・・レバーがないです。」

 そう告げながら外に出た俺は改めてレバー周辺を探した。

「え?ない・・・」

 何度見ても足元にはボンネットを開けるレバーしかない。

「おかしいですね・・・」

 店員も捜索に加勢する。


 捜索をすること数分。この時点でオーナーズマニュアルを見たほうが早いのだが、俺達は夢中になって運転席周りを探していた。

「あ、ありました。」

 そして、店員がついに発見した。

 それは座席の真横に設置されていた。

「そんな所に・・・これはわからんわ・・・」


 その後、無事給油を完了しボンネットを閉めた俺は、面白ハプニングの遭遇に僅かばかりの喜びを感じながら帰社するのであった。

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― 新着の感想 ―
自動車もそうですが、普段使い慣れているのと違う機種を使うと戸惑いますよね。 私も旅先でテレビやエアコンのリモコンを使う時に、「あっ、あの機能はこっちの機種にはないのか…」と戸惑う事があります。
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