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魂が能力になるVRMMO『アスターソウル』で死んだ幼馴染と再会したらAIだった件  作者:
第四章 雷雨をこえて架かる虹 ~あまねく愛のまぼろし~
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第47話 フルーカ

「佳果さん、もしかして面識がおありで?」


「ほら、チュートリアルの時ばあさんに会った話、前にしたろ? 鐘塔しょうとうのところでよ」


「えっ! 阿岸君に太陽の雫を渡したおばあさんって……女王様だったの!?」


「おいおい、なんの話だ? おれを置いてけぼりにすんなよなぁ」


(あのきれいな石、この人が持っていたんだ……)


 それぞれのリアクションを見て、サブリナは何かを察したように言った。


「それでは女王陛下。我々は席を外しますね」


「あらあら、お気遣いありがとう。あとで、一緒にお茶でも飲みましょうね」


「はっ、ありがたき幸せに存じます」


 笑顔で下がってゆくサブリナ。フルーカは玉座から立ち上がって窓際に行くと、大きなバルコニーへと続く扉を開けた。美しい白銀のテーブルに、人数分の椅子が用意されている。日の光に照らされて輝く空間をバックに、フルーカが微笑んだ。


「ここではのびのびとお話しできませんから、どうぞこちらへ」



「わあ、これ美味しい」


 ご満悦の表情で、ヴェリスがテーブルに乗っていた高級そうな菓子を食べている。


「お前なぁ、こういう時は遠慮するもんなんだぜ?」


「なんで? というか、シムルも食べてるじゃん」


「うっ、これはその……こんなうまそうなもの、食べないほうが失礼かなって思っただけだよ!」


「ふふふ、二人とも好きなだけ食べてちょうだいね。飲み物もありますから」


「わーい」「あ、ありがとうございます」


 邪気のないやり取りを聞いて、一気に緊張がほぐれる。フルーカが「無礼講だと思ってどうか気楽に」と言ってくれたこともあり、佳果たちはいつもの口調とテンションで、順を追って話を聞いていくことにした。


「んで、結局ばあさんもプレイヤーなのか?」


「ええ。このゲームは若い人が多いですから、ちょっと珍しいかもしれませんが」


「プレイヤーが一国の女王ですか……普通、そういった立場にはNPCが配置されるものだと思うんですが、フルーカさんは一体どのような経緯いきさつで女王に?」


「それを語るには、ちょっとだけ過去をふり返る必要がありますね――そう、私と夕鈴ちゃんが歩んできた旅路について」


「!?」


「私は、夕鈴ちゃんのベラーターをしておりました」

お読みいただき、ありがとうございます!

年の瀬・多忙ということで過去一の短さです(すみません)。

明日は更新できるかわかりませんが、執筆時間自体は確保する予定です。

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