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結婚？！
結婚ってクリスと私が？
何故そんなことになるの！
こんな状態の時に人生を左右する選択を迫らないで欲しい。
「ええ。いいわよ」
っていうか、もう返事しちゃってるし。
なんなのーー！！
ああ、取り返しがつかないことを言ってしまった。
バチが当たった。してはならない事をした罰だ。
クリスは余程嬉しかったのか立ち上がり、頬を上気させた。
そして私を引き寄せてぎゅっと強く抱きしめた。
「シルフィ、ありがとう。凄く嬉しい」
「私もよ」
「今度職場の異動があってね、王都に転勤することになったんだ」
「あら、おめでとう」
「ここと王都の移動距離は二日···何日もお前の顔が見られなくなったら俺は生きてはいけないだろう」
「大袈裟ね」
「···俺がシルフィの事をどんなに好きか、知らないだろ？」
「······」
「シルフィ、一緒に王都に行って欲しい」
「もちろんよ」
うわっ、待って待ってー！
勝手に話が進んでるから。
クリスが私の事を好きだった？この前「お前、何言ってるの?」って言ったばかりじゃない！
その時、なぜ素直に認めないのだろうか？
それにしても、クリスの転勤にくっついて行くことになってしまったじゃないか！
思ってもいない方向にどんどんと話は進んでいく。
もう少しで〖媚薬〗の効果も切れるというのにどうなってしまうの？
