くつひも
寒い朝
駅へと急ぐ私の足元
ぺしぺし邪魔をするのはくつひもさん
なんでだろう
いつもは大丈夫なのに
急いでる時に限って邪魔をする
今度はひもが無い靴にしよう
イライラしながらしゃがみこむ
優雅にたわんだくつひもさん
まるで笑っているみたい
『足元に気をつけてね』
そう言われたような気がして
すっと気持ちが楽になる
力が抜けて笑ってしまう
きっと私
すごく怖い顔をしていたね
ありがとう
いたわるようにしっかりと
締めすぎず
緩すぎない
心のくつひもを結びなおす
寒い朝
いろいろ軽くなったから
足どり軽く駅までの
心もぽかぽか散歩道