女神さんこんにちは
目が覚めるとそこはなんだかぱやぱやした部屋だった。白い壁に泡がぷかぷか浮かんでいて椅子が1つ置いている。
(はっはーん、俺分かっちゃった天才だから)
ここは神話にある審判の間とやらなのだろう。それでそこの椅子に座って待っていれば良いのだ
しかし、待てど暮らせど誰もやって来ない。
俺が1人じゃんけんをしていると
「汝、何をしているのですか?」
いつの間にか神々しい雰囲気の美しい黒髪の女が立っていた
「見ればわかるだろ。それよりも人を待たせたら謝れと親に教わらなかったのか?」
「えっあ、すみません」
なんでこいつこんなに偉そうなんだとか聞こえてくるが無視して
「単刀直入に訊くぞ。俺に何の用だ?」
女神は少し咳払いして
「あなた転生する気はありますか」
「いや、ない」
「ええ!?」
何やら驚いているが当たり前だろう
「そもそも転生の基準はなんだ」
「今の記憶のまま五百年後に生まれ変わるんですが…」
「うんやっぱりいいや」
アワアワと何か慌てながらどこかへ遠距離通話用魔法具のようなもので相談している
「あのー転生しないと言っているのですが……ハイ、ハイわかっておりますハイすみませんはい、はい」
通話が終わり意を決したようにこちら向くと
「絶対に転生していただきます」
「は?」
先ほど断ると言ったではないか。こいつ神のくせに耳が遠いのか。
「だから断」
「私はまだ死にたくないんです!まだ彼氏も出来たことないのに!」
「うるさい!貴様のことなど知ったことか!いいから成仏さ」
『ゲート』
足元に魔法陣が現れ、体が消えていく
「貴様!卑怯だぞ!」
「やった者勝ちです」
あっかんべーしながら言ってきてイラッと来た
「貴様覚えていろよ!」
最後に聞こえた
「もうお仕置きは嫌なんです」
と言っていた時の虚ろな瞳が気にかかった