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~高い建物 帝市カイエン~

 ~高い建物 帝市カイエン~


 しばらく進むと徐々に大きな建物が増えてきた。

「この町は大きな建物が多い町だね、他の町には無かったサイズの建物がたくさん建ってる」

 僕はこの町に入ってすぐにその異質な感じを感じて、そのままを口にするとアルも似たように思ったらしく、

「ユウトもそう思った? アルもここの建物でっかいって思ってたよ、やっぱりアルとユウトの相性はピッタリなんだよ~っ、メッチャ嬉しいねユ・ウ・トッ、へへへ」

 そう言いながら僕の腕にぶら下がってきた。

 それを見ていたカイさんは、

「このパーティのメンバーは仲がいいんですね、ユウトさんはモテモテじゃないですか、うらやましいですな、ハハハッ」

 こう言って笑ってくれてる、カイさんなりに場の空気を和ますよう、気を使ってくれたようだ。

「おいアルッ、カイさんに笑われてるじゃないか、ぶら下がってないで離れてッ!」

「あれ~、ユウト恥ずかしいのかなぁ~? アルはぜ~んぜん恥ずかしくなんてないよ~、エへへ」

 そんな僕とアルのふざけ合いを見てたエレーナも、やや不機嫌そうな顔でこっちを見るなり、

「ユウトにアル、ふざけてないで下さい、そろそろ中央支庁に着きますよ」

 と珍しくちょっとキツイ口調で僕とアルに注意してきた。

「ほらぁ、エレーナに怒られたじゃないか、しっかりしようよアル」

「はぁ~い、つまんないなぁ~」

 さっきまで邪魂相手に苦戦してたというのに、そんなこと無かったかのように明るいアルの気持ちの切り替えの早さ、ちょっと僕には真似できそうにない・・・

 さらに進むと周囲の建物より一段と大きい建造物が目に入ってきた。

「うわぁ~、デッカイ建物だねぇ、あんなおっきい建物初めて見るよ~」

「私もぉ、あんなデッカイ建物初めてヨ、この町は建築技術が進んでるのかしら」

 タミー、アルはデカい建物見たのが初めてのようで、目を満丸くさせて興奮気味に言ったものだから僕は思わず笑ってしまった。

「ハハハ、二人はデカい建物見るの初めてなんだね、ハハハ」

そういうとアルはちょっとムッとした顔で、

「なによぉ、そんなこと言っちゃって! だったらユウトは見たことあるの?」

と言ってきたので、僕はちょっと自慢気に、

「あぁ、僕のいた人間界ではあの建物の10倍くらい高い建物もあったんだよ、だからあのくらいじゃ驚かないよ、ハハハ」

「あら、ユウトったら珍しく自慢かしら? なんかちょっとイラっとするわね」

 タミーが僕を睨むようにしながら言ってきた。

 僕は別にそこまで自慢する気は無かったのでちょっとドキッとしちゃって、思わず、

「いっ、いやぁ、別に自慢してる訳じゃないよ、ただ人間界にはたくさんあったなぁってさぁ・・・」

 僕はすぐに火消しをしなきゃって、ドギマギしちゃった。

 でも、そんな僕を見てタミーは、

「ウフ、でも、それであたふたして言い訳しちゃってるユウトって可愛いわね、好きよ、フフフ」

 と怪しい微笑みをみせた。

 僕とタミーってほとんど歳に違いはないように見えるんだけど、タミーはエルフだし、見た目と実年齢にギャップがあるかもしれない、でも、パッと見、ほぼ同年齢っぽい女子から「可愛いわ」なんて言われると、バカにされたようでちょっと気になっちゃう・・・

今日はお休みなので、午前中に更新できました~^^

今話も読んで頂いてありがとうございます!!

次話もよろしくお願いします!!


わたしの住んでるところもついに梅雨入りしちゃいました。

これからしばらくジメジメシーズンですが、一生懸命お話進めて

行きますので、よろしくお願いします!

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