~伝の使者 ハリアー (1)~
~伝の使者 ハリアー (1)~
次の日の朝・・
僕はソファーの上で毛布にくるまれて起きた。
「あれ? もしかして昨日はソファーで寝てしまったのか?」
僕が状況把握をしようとしていると外出してたらしいエレーナが外から戻ってきた。
「ユウト、起きましたね、おはようございます」
「あぁ、おはよう、エレーナはこんなに早くからどこかに行ってたの?」
「いえ、私はこの宿のまわりを運動がてら散歩していたのです、朝の散歩は気持ちイイですよ、たまにはユウトもいかがですか?」
「う~ん、僕はいいかな、早起き苦手だしね、へへへ」
エレーナは笑顔で散歩とは言ってるけど、なにか考えがあるはず、エレーナって巫神ということもあるかもだけど、ホントにしっかりしてるよなぁ、人間界でエレーナくらいの歳の女子といえば、授業中でもスマホばっかりいじってるし、学校が終われば用もないのにファミレスでだべってるイメージ、そんな女子たちにエレーナを見せたらなんて言うかな、でも・・・
「もしかしてエレーナのほうが人間界の女子に染まっちゃったりして・・まぁ、そんなことないか、へへへ」
そんなことを言ってたらタミーとアルが起きてきた。
「おはよ~、あれ、ユウトがアルより早く起きてる、どうしたの?」
「失礼なッ! 僕だってたまには早く起きるよ」
「でも、ユウトが私たちより早く起きてることなんて数えるくらいしか無いじゃない、そんなことが起きてれば私だって驚くわ、雪でも降るかしら? ウフフ」
「タミーまでそんなこという! 僕は早起きは苦手だけど、早起きできないわけじゃないんだからね」
もう、ふたりの僕のイメージってダラダラ人間みたいじゃない! もっとイイポイントだってあるはずなんだけどな・・・
タミーとアルに散々な言われ方をしてプンプン顔してる僕を見たエレーナが僕にひとこと言ってきた。
「ユウト、ふたりのユウトへの低い評価を変えるには、なにか大きな存在感を示せることをできるといいですね」
できればエレーナには「ユウトはそんなにいいかげんではありませんよ」みたいなフォローをしてほしかったんだけど、二人の意見に同意されるよりはずっとマシと納得することにした。
そのあと、みんなで朝食をと部屋を出ようとしたとき、窓の外の変化にエレーナが気づいた。
「ちょっと待ってください」
「どうしたのエレーナ?」
エレーナが窓際に行くとその先、空を何かが飛んでいるのが見えた。
「何か飛んでる?」
僕が窓際でそう言うと、エレーナが返事をしてくれて。
「はい、あれはハリアーです、私への書簡を運んで来てくれたのです」
「ハリアー? 何それ?」
ここにきて初めて聞くハリアーという名前、期待半分、不安半分・・・
いつも読んで下さってる皆様、
更新が遅くなってしまって、ゴメンナサイ!!
仕事で疲れて、帰ってきたらすぐ居眠りしちゃって・・・
目が覚めてから急いでお話を進めたんですけど、
こんな時間になっちゃいました。
こんな遅い時間ですけど、読んで頂けると嬉しいです!!
では、今話も次話も、よろしくお願いします!!!




