~デカムカデの攻撃(3)~
~デカムカデの攻撃(3)~
そうこうしてる間もデカムカデは足ミサイル攻撃を続ける、しかもその攻撃目標はエレーナ/タミー/僕たちと同時複数に向かってる。
それは同時多処理、デュアルアスクだ、普通の生き物の頭脳じゃ到底できない芸当って聞いたことがあるけど、まぁそこは邪魂だし、常識が通用しないのも当たり前かな・・・
ギュィ~ン! バズ~ンッ! ジュザ~ンッ!(デカムカデの足ミサイル攻撃の音)
僕はデカムカデの攻撃をかわしつつ、反撃できるチャンスをうかがっているんだけど、デカムカデの攻撃が途切れることなく連続してるので、正直避けるのが精一杯な感じ。
僕が反撃できずに攻撃をかわしてるだけの間もエレーナは飛翔しながら束光矢弾でデカムカデを攻撃している。
タミーも上手くデカムカデの攻撃をかわしながらブラストアローを連射してデカムカデを攻撃してる。
そのうちデカムカデのほうもエレーナやタミーが手強いと察っしたようで、攻撃の形を変えてきた。
それまでの足ミサイル攻撃がいったん止まった。
「?」
「アイツの攻撃が止まった」
僕は今だと思って、攻撃しようと剣を振りかざしたけど、それと同時にデカムカデの身体がなんと4体に別れて、それぞれが別個に攻撃してきた。
1体は上空から、そして別の1体は地面スレスレの超低空からといった感じにバラバラだけど、連携してたくみに僕たちの注意を分断してくる。
「裕翔、上から来るわ!」
「ユウトッ! 左は低空から来る気みたい! 左はアルが蹴散らしてやるッ!」
薫とアルがそばにいてくれるので、デカムカデの同時多方向からの攻撃にも対応することは可能。
実際、この多方向からの攻撃も神術を使ったアルが左のムカデを、僕が上空から襲ってくるムカデを撃退する。
ほぼ同時に二体のデカムカデの分体が突っ込んできた。
僕は手に持ってる剣に神術の束光矢弾をミックスした。
「サーベルブラストッ!」
僕は手に持った剣を二体のデカムカデが突っ込んでくる方向に水平に振り切った!。
振り切る剣の刃から連続して束光矢弾の光る矢がデカムカデへ放たれる。
バッバッバッバッバッバッ!(束光矢弾の連射音)
僕の剣から放たれた束光矢弾の矢はうまく軌道を屈曲させて二体のデカムカデへ向かう。
「当たれッ!」
僕は思わずそう叫んでいた。
ドッドッドッドッ!!
束光矢弾の矢がデカムカデに命中!。
同時にものすごい閃光と砂煙が舞い上がり、あたりの視界を奪ってしまった。
「しまった! 爆煙でなにも見えない! この状況はあまりに危険すぎる!」
その直後、僕とアルは空中に浮き上がっていた。
「?」
「浮いてる?」
僕とアルは一瞬何が起こったのかわからなくて、頭の中で「?」を量産してた。
しかし、その状況の理由はすぐわかった。
薫が僕とアルをつり上げで空中に退避させてくれていたのだ。
「薫、ありがとう、しかし二人も持ち上げて大丈夫?」
いくらアルが女子と言っても僕とアルのふたりを持ち上げるのは、薫には厳しいんじゃないかと思える、しかし、
「今の私にはこの程度はなんでもないわ、私を見くびらないで裕翔」
そう言って薫は笑ってみせた。
数メートル上がったところで、下を見ると砂埃は風に飛ばされ、デカムカデの二体が地面でグタグタになっているのが見えた。
「あの二体は倒したのかな?」
僕はアルと薫と二人に聞くような感じで聞いた。
「あれじゃあ、もう死んでるっぽね、再起はしないいじゃない?」
とアル。
「そうね、私には生気が伝わってこないし、多分死んだと思うわ」
薫はあいつから生気を感じられないと言ってるし、僕にも邪魂特有の光のようなものも見えてない、この状況からデカムカデの二体は死んだと判断していいと思った。
デカムカデの分離体、残すは一体のみ!!
今話はちょっと文字数が多めになっちゃいました。
うまくまとめられなくって、ごめんなさい・・・
お忙しいところ、申し訳ありませんが、読んでやって下さい。
では、よろしくお願いします!!