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~恋?~

     ~恋?~

 それにしてもさっきのアル、想像以上に軽かったなぁ、異世界の人って見た目より軽いのかもしれないな・・

「そういえばアルは?」

「アルなら、あそこに・・」

 タミーの指さしたほうを見るとアルが呆然自失で地面にへたり込んでいた、

 いつも元気いっぱい、テンション高いアルがへたり込んでる?

 ケガでもしてるのか?

 僕はアルのほうへ寄っていって、

「大丈夫だった、どっかケガでもしてるのかアル?」

「えっ? え~と、大丈夫・・」

 見ると顔が真っ赤だ、

「どうしたの? なんかボ~ッっとしてるし、顔が真っ赤だけど?」

 アルは僕の問いに答える感じじゃなく、ひとりごとのように、

「ユウトにお姫様抱っこされた・・」

「なに? なんて?」

「お姫様抱っこされたの初めて・・・」

「はぁ??」

 アルは手で顔を隠して後ろを向いちゃった。


 そこへタミーとエレーナも来た。

「ユウト、アルはどこをケガしてるんですか?」

「アル、大丈夫?」

 エレーナもタミーもアルがケガしてると思い込んで心配してるが・・

「いや、ケガはしてないようだよ・・でも・・・」

「ケガではないのですね、良かった・・・」

 エレーナはアルがケガしてないことを聞いて心底ホッとしたようだ、だけど・・

「じゃあ、アルはどうして動かないのかしら?」

 こんどはタミーが心配してるというより、はっきりしない状況を不安に思ったようで、少々強めに聞いてきた、

「う~ん、僕にもよく判らないんだよ・・」

「もう! ユウトじゃわからないわ!」

 タミーは僕のはっきりしない答えにキレぎみになっちゃって、アルのそばへ寄ってしゃがみアルに声を掛けた。

「アル、どうしたの?」

「・・・モニョモニョモニョ・・・」

 タミーの言葉にアルは小さな声でなにか返してるようだけど、なにを言ってるのか聞こえない。

 僕は異空収納からおでことかに貼る熱さましシートを取り出して、アルに貼ってやるように準備した。

 数秒が過ぎてタミーが立ち上がって僕のほうをニヤつきながら見つめてきた。

「なに? どうだって?」

「いえ、特に問題は無いみたいだわ、ある一点を除いては・・」

「ある一点? なんだそれ?」

「まぁユウトじゃ判らないかもしれないわねぇ、ウフフ」

 タミーはニヤニヤしながらいじわるそうに言ってきた、

「なんだよタミー! 教えてよ! さっきアルが抱っこがどうとかって言ってたけど、それに関係すること?」

 そこまで聞いたアレーナには察しがついたようで言葉をはさんできた。

「なるほど、そういうことですか、それではユウトに判るはずないのも当然ですね」

「さすがエレーナ、まぁこれは女子どうしでしか判らないかなりセンシティブな部分よ、ユウトでは一生理解できないかもしれないわね」

「えぇ~、エレーナも分かったの? 分からないのって僕だけ?・・なんだよそれ・・」

 4人のうち僕だけが理解できてない、なんだか仲間外れにされたようでテンションダダ下がり・・

「まぁそんなに落ち込まないでくださいユウト、これは女子だけのメンタルの部分ですのでアルも男子のユウトには知られたくないと思いますよ」

「そうなの?」

「えぇ、ユウトは男子ですし、異世界から来たのですから分からないのも当然かもしれません、まぁいずれ判るようになるかもしれませんが・・」

「女子のメンタルかぁ・・僕が一番苦手なモノだよ・・・」

 なんだか判らないままだけど、体調が崩れたとかじゃないようだからちょっと安心して、異空収納から出した熱さましシートを戻した。




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