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~鍛冶屋の家へ~

 ~鍛冶屋の家へ~


 そのあとも数分アルを抱きしめていると、エレーナがそろそろ朝食をと言ってきた。

「ユウト、アル、もういいでしょう、そろそろ朝食を済ませて動かないといけませんよ」

 アルの機嫌も収まったようで、僕たちは宿の一階にある食堂? へ行き朝食をとった。

 こっちの世界も人間界と同様、朝食はいたって質素というか簡単なメニューのみ、まぁ朝からヘビーなモノを食べる人もいないのだろう。


 僕たちが宿を出たときにはもう陽がそこそこの高さになっていた。

「今日はこの町の調査とかする?」

 今日の予定をエレーナに聞くと、エレーナは首を振りながらある場所へ行くという。

「それってこの町の異変と関連すること?」

「いえ、直接は関連ありませんが、結果的には関連することとなるかもしれません」

 う~ん、ちょっと微妙な言い回しだな、でもまぁエレーナが考えてることなら問題ないな。

 僕はそう思いながら、エレーナについて行くことにした。

「タミー、アル、まずはワイチさんの家に行きます」

 エレーナがワイチさんなる人の名を口にするとタミーはその人を知ってるようだった。

「あら、ワイチさんのところに行くのね、それならアルの剣も強くしてもらえるんじゃないかしら、ねぇアル?」

「え? そうなの? アルの剣が強くなるならすぐ行きたい!」

 さっきまでケンカしてたふたりなのに、もう完全にもとに戻ってる、女子の対人スキルって凄すぎ・・。

「え~と、ワイチさんのところに行くと剣を強くしてもらえるの? ワイチさんって何者?」

 当然だけど僕はワイチさんという人物を知らない、なのでこれも当然だけど何者なのか聞いてみた、すると歩きながらエレーナがワイチさんについて説明してくれた。

「ワイチさんは簡単に言うと、刀を専門とする鍛冶職人です」

「刃物職人さんってことか・・」

「はい、しかし、この世界の刀鍛冶は少々違います」

「人間界の鍛冶屋さんは鋼を炎で加熱して加工するらしいけど・・」

「この世界でも普通の鍛冶屋は同じですよ、でもワイチさんはユウトやタミー、そして私たち巫神の持つ剣を専門に扱う鍛冶屋さんです」

「ふ~ん、なんだか判らないけど、ちょっといいことがありそうだね^^」

 正直言うと、今の説明ではあまり判らなかったけど、エレーナが言うことだから悪いことだはないことはわかった。

「ユウト、ちょっとイイなんてとんでもないわよ、すご~くイイことが待ってるはずよ、ウフッ」

 ワイチさんのことを知ってるタミーがすごくイイこととって言ってるし、結構期待値が上がるなぁ^^。

 アルも自分の剣がパワーアップできるようだと知って、ニコニコルンルンで上機嫌みたい。

 その後もいろいろ話をしながら、二時間くらい歩くと、郊外にぽつんと一軒の家が見えてきた。

「お家が見えてきたよ、あれがワイチさんの家?」

「そうです、あそこがワイチさんのお宅です、アル、あまり騒いじゃいけませんよ」

「ハ~イ」

 エレーナに騒いじゃダメと言われてるのに、まるで気にしてないアル、ニコニコしてるので、返事も超適当に聞こえちゃう。

「アル~、ホントに大人しくしてなよ」

「判ってるよ、アルだってもう子供じゃないんだからね」

 そんなことを言ってると、ついにワイチさんの家の前についてしまった。

「アル~ぅ、しゃんとして!」

 今度はタミーから言われるアル、それでやっとニヤケ顔がちょっとだけ収まった。

 アルがやや真面目になったことを確認し、エレーナがワイチさんの家のドアをノックした。


コンコン(ドアをノックする音)

「ごめんください、エレーナです、ワイチさんはご在宅でしょうか?」

 エレーナの声に答えるかのように、家の中からなにやらガタガタと物音が聞こえる

数秒おいて、ドアが中から開けられた。

ギィィ~(ドアの開く音)

「誰だ?」

 ドアが少しだけ開き、開いた間からややしわの目立つ初老と思われるおっさん顔がこっちを覗いた。

「お久しぶりワイチさん、エレーナです」

 エレーナの姿を見たとたん、おっさんの顔がみるみるにこやかに、そして警戒してる感が消えていくのがはっきり判った。

「おぉ! エレーナかッ! 久しぶりじゃのう、変らず仕事に励んでいるのか?」

「はい、ワイチさんもお変わりないようで、またお会いできて嬉しいです」

 そこまでエレーナと言葉を交わし、ワイチさんはエレーナを先頭に僕たちを家に招き入れてくれた。

 ワイチさんの家は手前半分が居住スペースで奥が工房になっていて、けっこう広い

リビングに相当する部屋に通されて、エレーナが今回ここに来た理由をワイチさんに

話始めた。

「今、私はこのユウトという召喚された若者とエルフのタミー、キャットピープルのアルと共に邪魂退治の旅をしています」

 説明を聞きながらワイチさんは僕やタミー、アルの様子を値踏みをするかのようにジロジロ覗いてる。

「召喚者は当然として、他の連れがエルフにキャットピープルとは変ったメンツだな・・」

「タミーもアルもしっかり力になってくれています」

「ふ~ん」

「それでここまでの邪魂との戦いでどうしてもワイチさんのお力をお借りしなければ思い、来た次第です」

「やや力不足ということか?」

「はい、このユウトとアルの持つ剣をワイチさんの鍛冶能力で今より更に強力な剣に鍛え上げて頂きたいのです!」

 珍しくエレーナが強い口調でワイチに迫っている、こんなエレーナは初めてかも・・

「ユウトとやら召喚者の剣の鍛えなおしはわかる話じゃが、アルというのはキャットピープルの娘じゃろ、キャットピープルの剣まで鍛えなおしてほしいとは珍しいことを言うじゃないかエレーナ」

「はい、アルはキャットピープルですが、彼女も立派な私達の仲間です、しかも戦力として欠かすことができない大事な仲間なのです、ですから是非とも彼女の剣も鍛えなおしてほしいのです」

 エレーナがアルのことを熱っぽくワイチさんに伝えると、ワイチさんは少しだけ考えて。

「う~ん、まぁいいだろぅ! エレーナの頼みでもあるし、キャットピープルの剣を鍛えなおすのは初めてだが、やってやるよ」

 とまぁなんだかんだ言っていても巫神エレーナの頼みということでワイチさんはニコニコしながらエレーナの頼みを承諾してくれた。


相変わらず、うまい区切り方ができないので、

読みにくいとは思いますが、どうか辛抱して読んでやって下さい!

よろしくお願いします!!


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