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~ひい爺ちゃんのこと~

~ひい爺ちゃんのこと~


 リンシャンの町は魔族デッカーとその配下の魔物たちによって破壊されつくされていた、そんな町で魔族デッカーを倒した僕は覚醒という変化の入り口にさし掛かった・・・


「覚醒する」と言われても、僕自身はイマイチその自覚と言うか、実感が無い、見た目も変わらないし、意識も「僕」だし、なんといってもデッカーを倒した時の記憶がハッキリしていないのがイマイチの原因だと思う、正直言うと「ホントに僕が倒したの?」レベルに記憶に無いから・・・

 それと、覚醒すると能力の一部を失うことがあるとドーラが言ったけど、そもそも僕には能力らしいものはほとんど備わってない、唯一ある能力っぽいモノが薫の球の気配を感じ取れるだけ・・・

「う~ん、球のあるなしを感じ取る能力も、まだあるのかどうかすらハッキリしないよ、ここに球が無いから感じてないのか、能力が無くなって感じられないのか、どっちか判らないし・・」

「そうよね、仕方ない、そのことはいずれ判ることでしょうし、追々考えましょう」


 僕たちは周囲に気を配りつつ、リンシャンの町を進んだ。

「そういえば、エレーナ、僕のひい爺ちゃんはなんでこの世界に来たの?」

「シンゾウは元々こちらの世界に生まれるはずだった命だったのですが、なんの因果か人間界に生まれてしまったのです」

「そんなこともあるんだぁ・・じゃあひい爺ちゃんは僕とは逆にむこうに行っちゃったパターンってことか・・」」

「はい、期せずして人間界に生まれてしまったシンゾウは子供のころから、頭脳明晰で周りから『神童』と呼ばれていたんだそうです」

「シンドウ? それって小っちゃい時からメチャ頭が良くって読み書きが出来ちゃうっていうあの神童のこと? いいなぁ~、僕も頭良ければ女子にモテただろうなぁ~」

「そんな周りの評価のなか、シンゾウにはある違和感があったそうです」

「違和感?」

「えぇ、ここは自分の居場所じゃないと・・」

「ふ~ん、まぁほんとはこっちの人になるはずだったのならその違和感も当然かもね」

「えぇ、そんなシンゾウ自身はその違和感の原因が判らないまま大人にまで成長したのですが、20代半ばで流行り病に掛かってしまい死亡してしまいました」

「あぁ、昔は医療が進んでなかったせいで寿命も短かったからだね・・」

「人間界での死がシンゾウに新たな世界をみせたのです、シンゾウはこの世界、つまり本来シンゾウが生まれるはずだったこっちに戻って来れたのです」


 その後もエレーナは自分が知る限りのひい爺ちゃんであるシンゾウって人の話を僕にしてくれた、それを要約するとシンゾウひい爺ちゃんが成すことのできなかったことを、3代後のひ孫のこの僕に託したってことらしかった・・・

「だいたい分ったけど、そのひい爺ちゃんが成しえなかったことって何なのかエレーナは知らないの?」

「えぇ・・そこまでは・・ゴメンナサイユウト・・・」

 僕のこの質問にエレーナの答えは珍しく歯切れの悪いものだった。

(ん?・・)


いつも読んで下っている皆様、今話も読んで下さり、ありがとうございます。

初めての方もお立ち寄り頂いて、感謝申し上げます。


明日が海の日で祝日なので、昨日から3連休の人もいらっしゃるようですし、3連休なら

ちょっと遠出してる人も多いみたいですね。

私は今日、珍しく休日出勤を命じられまして、朝から電車で出勤、日曜日の朝の電車って

びっくりしちゃうくらい空いてるものなんですね、毎日こうなら通勤もラクなんだけどなぁ~って

妄想しながら出勤してお昼過ぎくらいまでお仕事してました。

通勤が楽な日曜日ですが、逆に日曜日だからこそ困ることが、お昼ご飯です。

コンビニは平日とかわらないんですけど、お弁当屋さんは土日お休みのところが

多くって「今日もお昼どうしよう??」って悩んじゃいました。

でも結局課長さんが昼過ぎに終わっていいよって言ってくれたので、お昼は駅近くの

ミスドを頂きました、美味しかった (;^ω^)


では、次話も一生懸命進めますので、どうそよろしくお願いします!!!

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