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~出てくるかな?~

 ~出てくるかな?~


 人の生気の流れを追ってきた僕たちの前に現れた巨大な岩、その岩の開いた穴に生気が吸われてることから、岩の奥に人の生気を吸っている相手がいることはまず間違いなかった・・


「穴を塞いじゃう? どうやって??」

 エレーナたちの作戦は穴を塞いでしまえば、生気を吸えなくなった相手が怒って出てくるだろうというもの・・

 けっこう適当な部分もあってギリギリ作戦と呼べるかどうかって感じ・・

「どう? いい案だと思わない? ユウト??」

 と、カリーナはドヤ顔なんだけど・・

「う~ん、どうかなぁ~、もし出てこなかったらどうする?」

「まぁ! ユウトったら空気読めない子ねっ! 出てこなければ、また別の手を考えるだけよ」

 ということでエレーナ、カリーナ、そしてタミーの術を重ねた穴塞ぎ作戦を実行となった。


 3人ともここぞという時に出す魔法使いが使うような杖を出して、詠唱を始める。

「おぉ~! いかにも魔法使いって感じッ! イイッ!!」

「魔法使いじゃないよ・・」

‘%0&0%$’%$)(Q’(=0”0$”~$=”) (3人の詠唱、文字化不可能)

シュイィ~~~ン!!!!

 エレーナたち3人の持つ杖の先端から陽の光のような閃光が放たれ、それが穴に向かい、直後、穴の表面を包むように拡がって、まるでホログラムのように光るシールドになって穴を塞いだ・・

「穴がふさがった!」

「見てッ! 生気の流れが止まったよッ!」

 アルが生気の流れの川を指さしてさけんだ!

「ほんと! 穴を塞がれて流れが止まったんだわッ!」

「これで岩の中にいるヤツが出てくれば作戦は大成功ね、フフフ」

ベルタとドーラがここまでの成功に気をよくしてる、でも、ここまではまだ入り口に過ぎない。

「ベルタ、ドーラ、中からどんなヤツが出てくるか判らないんだよ、気を引き締めてっ!」

「はい、はい、判ってるわよ、別に油断してるわけじゃないわ」

 僕から気を引き締めてと言われてドーラがちょっとむくれた感じで言ってきた。

 さらにベルタが付け加えて・・

「そうそう、こういう時こそ、ちょっとふざけるくらいの余裕が必要よ、ユウトはまだ判らないのかしら? お子様なのかなぁ~? フフフ」

「子供じゃないよ、もう高校生!」

「コウコウセイ? 何それ?」

 僕とドーラ、ベルタがゴタゴタしてるとエレーナたちが岩の異変をみつけた。

「岩の中から何か音がしてます、みなさん気を付けて!」

「たぶん、中のヤツが出てくる予兆ね」

「どんなヤツが出てくるのか、ワクワクするわ、ウフッ」

 魔法使いの持つ杖を持ったままのエレーナたち3人は穴を見つめながら真剣なんだか楽しんでるか微妙な空気・・・


 岩の穴の周囲に無数のひび割れが走り始めてきた、それと同時にゴ~ッと地鳴りのようなものも始まった。

 岩の表面が細かい石のように砕けて、それがそのまま弾丸になってこっちに飛んできた!

「シールドッ!!」

ビシューン

 ドーラが瞬時にエレーナやカリーナの前に円形のシールドを展開、飛んできた無数の石を跳ね飛ばす。

バンッ! バンッ! パンッ!

「ドーラ、ありがとう!助かるわ」

 

「何か出てくるよッ!」

 アルがキャットピープル特有の察知能力で誰よりも早く何かが出てくることを感じとった・・・


今話も読んで頂き、ありがとうございます。


今夜の更新はこんな時間になってしまいました~

お仕事から帰ってきて、こたつでヌクヌクしてたら知らないうちに

寝ちゃって、気づいたら9時!

わぁ~ッ!やっちゃった~~!!

という感じで遅くなっちゃったんです・・・

申し訳ありません・・


では、次の更新では寝ちゃわないよう注意しますので、

次話もどうぞよろしくお願いします!!

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