~魔物と魔族~
~魔物と魔族~
大型ホーサーの馬車とは思えないスピードに揺られながら生気の流れを追う僕たち・・
ガタン! ドカン! ガコン!
「い、いやぁ、ここまで速くなくってもイイよね? 遅くできない?」
「そ、そうね、これはちょっと速すぎっぽいわね~、でも、これはこれでイイ感じのスリルよ、ウフッ」
タミーはこのバカッ速い馬車さえもスリルって言っちゃって楽しんでる様子。
「タ、タミー、この揺れがスリルでイイ感じって、よ、余裕だね、アハハ」
僕とタミーが妙なことを言ったので、それを聞いたエレーナとカリーナが・・
「仕方ないわね、エレーナ、ちょっと遅くしましょうよ」
「そうですね、これ以上揺れるとケガをしそうですし、速度を落としましょう」
そう言って、場所を引くホーサーに術を掛けた。
%’’)%&(=~’=~”~%00 (エレーナの詠唱 文字化不可能)
エレーナが術を掛けたとたん、ホーサーのスピードが劇落ち! やっと普通に乗れる馬車になった。
「あぁ~、これだよこれ! これが馬車の乗り心地だよ、ハハハ~」
「うん! アルもこっちのほうが気持ちイイよ~! バタバタしないのイイよね~ユウト~」
「あらら、わたしはスリルを楽しめてたのに残念ねぇ・・」
その後も遅くなった馬車の乗り心地を楽しんでいると、生気の流れの終点に近づいてきたことをエレーナが察知した。
「みなさん、生気の流れの終点、つまり今回の異変の元凶が近いです、気を引き締めて下さい!」
「!」
「異変の元ってなにかしら? まぁ魔物か魔族かどちらかってことはほぼ確実でしょうけど・・・」
カリーナが面倒くさそうに言った言葉にちょっと気になった部分があって聞いてみた。
「カリーナ、魔物と魔族って何が違うの? そもそもなんで分かれてるのかな?」
すると意外ネって顔して・・
「あら、ユウトそこ知らないでいたの? エレーナとかから教えてもらってないの?」
「あぁ、そうだけど・・」
「まぁいいわ、魔物っていうのは、単独だったり群れでも相互に意思疎通無しでバラバラで行動するモブの集まり、それに対して魔族ってヤツは相互に連携して行動することが可能な知恵や知能なあるヤツ、そういった意味では魔物より魔族のほうがウエかしら、どう? 分ったユウト?」
「うん、よくわかった! カリーナって説明上手いね、子供にいろいろ教える先生とか向いてそうだよ、アハハハ」
その後も馬車は進む、するとアルが空を指さして、
「あれ見て、空にキレイに光るモノが見えてるよ」
それはエレーナが言っていた、生気が集まってできた気の川だった・・
「ここまで来るとアルにも見えるほどに強くなってきたのですね、それだけ生気を吸われてる人が多いという証拠です」
エレーナが険しい顔をしながら言った・・・
皆様、あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。
いつも読んで下さっている皆様、お正月のお忙しいなか、
今話も読んで頂いて、ありがとうございます!
今話は前話から数日開いてしまい、申し訳ありませんでした。
今年も2日に一度の更新を目標に頑張ってお話を進めて参りますので、
昨年同様よろしくお願いします!!
この一年が、皆様にとって幸多い一年になりますように!!