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~昼食だけでもいろいろあるんです・・~

  ~昼食だけでもいろいろあるんです・・~


 僕たちはトレンスの町に戻ってきた。

 今日はトレンスで休息をとることになり、数日前に宿泊していた宿に再度チェックインした。

「エレーナ様ご一行にまた私共をご利用頂けて光栄でございます」

 フロントの係はこう言って、前回よりイイ部屋をまわしてくれた。

 アルが宿のチェックインを済ませ、部屋に装備品や荷物を置くとさっそく、

「さあ、ユウト、美味しいもの食べに行こうっ!」

 と言って僕の手を引いて部屋を出て行こうとした、するとエレーナとタミーが、

「ちょっと待って、私も行くわ!」

「そんなに急がなくても大丈夫ですよアル」

「そうだよアル、ふたりの準備が済むまで待ってよ」

「えぇ~、アルはユウトとお昼食べたかったのに~、まぁいいよ、エレーナ、タミー早くしてっ!」

 またアルの子供っぽいところが出たようだ、でもそんなアルは可愛い^^

「ユウト、お待たせ! ユウトはなにが食べたいのかしら?」

 タミーが支度をして部屋から出てきた。

「タミーこそ、今日もサイレンの実が食べたいんじゃないの?」

 タミーはエルフだからサイレンという木の実や他の植物の葉や実を食べることが多い、だから僕は今日も植物系をチョイスするものと思っていたんだけど・・

「いいえ、今日はユウトと同じものを頂くわ」

「えっ、いいの? 僕は肉系を食べたいと思ってるんだけど・・」

「えぇ、私だって植物系ばかりの食事では飽きてしまうわ、たまには変わったものも食べたいし、ユウトの食べてるモノの味も知っておきたいじゃない、ウフッ」

 タミーの言葉を聞いた途端、僕の心臓は一気に普段の数倍のスピードで脈を刻んだ

僕の食べたいものの味を知りたいって、まるで奥さんのセリフみたいじゃん!

 そう思いながら、僕はタミーが僕の妻になって、キッチンで僕の夕食を作ってる情景を想像してニヤニヤしてしまった。

「ユウト、ニヤついて何考えてるの?」

 そんな状態の僕を察知したアルが、いじわるそうな顔で僕に詰め寄ってきた。

「いっ、いやぁ別に・・」

 アルといいタミーといい、この世界の女子は男子の思考を覗き読む能力でもあるのかと思っちゃうほど、よく見透かされてる気がする、怖い怖い・・・


 僕たちはタミーとアルに変な勘ぐりをされないように気を付けながら宿の近くの居酒屋風の店に入った。

 この店はいろんなタイプの料理ができるようで、タミーのような菜食のエルフ達にも対応してる、でも今日のタミーは僕の注文するものと同じものって言ってたから、たぶん菜食じゃないんだろうな・・

 僕たちは適当に空いてる円卓に腰を下ろし、横に座ったアルはさっそくメニューを開いている。

「ユウトはなにを頼みますか?」

「そう言うエレーナは何にするの?」

「エレーナはモービィの焼肉だよね」

 アルはエレーナの好みを心得てるらしく勝手にモービィの焼肉を注文しようとした。

 しかし、エレーナがそれを遮って。

「アル、今日はモービィは結構です」

「えっ!? そうなの? じゃあ何にするの?」

「そうですねぇ、私もユウトと同じものを頂きましょうか」

「ええ~っ! エレーナまで同じモノって、今日はどうなってるのぉ~っ!」

 そうなると、流れ的にアルも同じものとなり、僕は4人が食べられそうなモノしか注文できなくなってしまった。

「じゃあ、ホーサーのステーキを4人分頼もうよ」

「ホーサーならみんな美味しく食べられるわ」

 僕のチョイスにタミーが喜んでくれてる。

 ホーサーとは人間界でいうと牛なんだけど、見た目がウマっぽくも見える感じの動物で、こっちではけっこう一般的に食べられてる肉となっている、人間界でいうとブタ肉といったところかも。

 ホーサーの焼肉が運ばれてきた。

「みんな用意はいいかしら?」

「は~い」

 邪魂を冥府へ送ったとき、近くに町があればこうしてご苦労さん会のようなことをして互いに労をねぎらうようにするのが僕たちのスタイル。

 エレーナが一言。

「皆さんの協力で今日も邪魂を冥府へ送ることができました、ご苦労様でした、これからも皆さんの力に期待します、4人で力を合わせて頑張りましょう」

「は~い」「ハイ!」「オッケイ!」

 エレーナのコメントが終わるとそれぞれ自分の前のホーサーをおいしそうに食べはじめ、いろいろ話をしたり楽しい時間を過ごしたあと、宿へ戻った・・・

気付けば、数日連続で投稿できてる!

すご~いって、自分自身で驚いてます^^

このまま毎日投稿できていけばいいなぁ~とも思ってますけど、

そこにあまり執着し過ぎるすると良くないかなぁとも思ってて、

あまり連続投稿に拘らないで、適度に投稿していけるようにしていきます。

読んで下さってる皆さん、よろしくお願いします!


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