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~生気の流れを追う~

 ~生気の流れを追う~


 別れて調査をしていたエミールやアルたちと合流し、巫神とエルフには見えるようになった人の生気の流れを追うこととなった僕たち・・・


「僕には見えてない生気の流れだから、ここからはエレーナ達の指示とおりに動くようにするよ」

「えぇ~、ユウトはいままでだってエレーナに言われた通りにしてただけじゃなかったっけ?へへ」

「あぁ~、そういうこと言うアル~? アルだってエレーナに頼りッきりじゃなかったかな~?」

 生気の流れについてエレーナの説明してくれた、それによるとその流れは町の中心から外れた方向へかなりの距離を進んでいるし、途中で別の流れとも合流しているよだった。

「ところで、アルのは見えてるの?」

 巫神のエレーナたちは見えてるのは当然としてアルには見えてるのかどうか・・アルはキャットピープルだから暗視能力があって真っ暗でも普通に見えるんだろうけど、今回のような生気の流れとなると、見えてるかどうか・・だからちょっと聞いてみたんだけど・・・

「えっ? あっあぁ~、アルにだって見えてるよ~! あそこにあるのが気の流れでしょ、ちょっと青っぽいキレイな色だよ~、アハハハ」

(アルのやつ、あの反応・・絶対見えてないよな・・強がり言ちゃって、まぁそんなアルもカワイイんだけどね・・)


 僕たちは生気の流れるほうへ向かうことになったんだけど、どこが終点なのか判らないので徒歩ではちょっととなり、近くの店で馬車を借りてそれで進むことにした。


「このホーサー、他の町にいたホーサーよりかなりデカいけど、これもホーサーでいいんだよね?」

「えぇ、これもホーサー族の一種よ、この種は大きいぶん力持ちだから農作業とかに呼ばれることが多い種よ」

 その大型ホーサーが引く馬車のキャビンにはなぜかシートベルトのようなモノがあった・・

「ん? なんだこれ?」

「ユウトはこの種の馬車って初めて?」

「うん」

「そのベルト締めておいたほうがいいわよ、フフフ」

 ベルトを不思議そうに僕がいじってると、ベルタがカリーナばりに意味深なことを言ってきた。

「なんで?」

「すぐ判るわよ、フフッ」

 今度は本家本元のカリーナのウフッが来た・・

 大型ホーサーの馬車が動き始めると、すぐにベルトが付いてる意味が判った・・

ガタン!ドカン!ドンッ!

 大型ホーサーはそのパワーも大きかったようで、馬車は想像以上のスピードで進むため、僕たちが乗っているキャビンの揺れは盛大で、ベルトを着けていなければキャビンから降り落されそうになるほど。

「わっ! こッ、これ速すぎじゃない?!」

「だ、だからベルトが必要なの、判ったかしら?」

 カリーナが笑ってる、しかしその笑い顔も微妙に引きつっているような・・(汗)


 激し過ぎる揺れに、身を任せ、生気の流れを追う僕たちだった・・・


 

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