~やっぱりたのしい帰り道~
~やっぱりたのしい帰り道~
一夜明けて、次の日・・・
僕たちは老人に挨拶をしてトレンスの町に戻ることにした。
その理由はエレーナが邪魂を冥府へ送ったことを支宮へ報告するためと、ひと仕事済ませて美味しいものを食べたいとタミーとアルが望んだからだ。
僕たちはトレンスまでの道すがら、絶えず笑顔でいた。
「タミー、トレンスに戻ったら何食べたい?」
「そうねぇ、私はやっぱりサイレンの木の実ね、サイレンの実のソテーを頂きたいわ」
「エルフはサイレン好きだよね、アルはイルーの串焼きが食べたい!」
タミーとアルはトレンスに戻って食べるモノの話で盛り上がりニコニコしている。
邪魂を冥府に送ったばかりで、タミー、アルは浮かれ気味、僕も2人に影響されて恥ずかしながら、やや浮かれてしまっていた。
そんな僕たちとは違いエレーナはまったく浮かれた様子もなく、淡々とトレンスへ歩を進めていく。
「エレーナ、みんなで邪魂を冥府へ送ったんだし,君も少しは喜んでいいと思うよ・・」
「ユウト、気遣いありがとうございます、私も喜んでいない訳ではないのですよ、しっかり喜んでいます」
エレーナはそう言いながら僕に笑顔をみせた。
やっぱエレーナの笑顔は僕を癒してくれる最高の笑顔だ。
「そうなの?それならいいんだけど、ちょっと気になっちゃって、ハハハ・・」
「そうでしたか、もうすぐトレンスに着きますね、みんなには元気になるものを昼食に食べてもらいましょうね」
エレーナはどんなときもしっかりしてるなぁ・・
その後もトレンスまでずっとタミーとアルはトレンスに着いたら何食べるとか、なにするとか、ガールズトークのような感じで楽しそうだった。
僕たちは昼近くになってトレンスの町に着いた。
「やっと、戻ったねユウト!」
「けっこう遠かったなぁ、疲れてないアル?」
「わぁ~! ユウトがアルのこと心配してくれてるッ!! 今のユウトの言葉でアルは疲れなんて吹っ飛んじゃったよ~っ!」
アルは初めから疲れなんて、ぜ~んぜん無かったんじゃないかな・・
「エッ! あぁそう、それは良かったヨ・・・タミーはどう? 疲れてない?」
「大丈夫よ、遠かったけど、楽しかったわ、ユウト」
「そうだね、僕もふたりの話を聞いてるだけで楽しかったよ」
「私たちの話なんて聞いてなにが楽しいのかしら? おかしいわね、フフフ」
タミーは自分たちの話のどこが面白かったのか、マジで不思議がっているけど、男子の僕からするとガールズトーク自体、あんまり聞くことができないから、なかなか刺激的だった^^
今話はちょっと短かめになっっちゃいましたけど、
どうか許してください・・・
帰り道におおきなイベントのようなことって起こらない
ように思えて、普通に町への帰り道中にしました。
ちょっとあっさりし過ぎてるかもしれませんけど、
読んで頂き、ありがとうございました!




