~戦いの後に見つけたモノは~
~戦いの後に見つけたモノは~
市長に化けていた魔物を倒し、ホッとしたのも束の間、倒した市長から謎の球が出てきた、それと市長が魔物が化けていたニセモノだとすると本物の市長は??
倒した市長の頭部の脇に光るのもがあるのに気づいて、
「あれなんだろう?光ってる」
僕がこう言って光ってるモノを指さすと、カリーナがそれを拾ってくれた。
「もしかして、これってこのまえ飛び散った光の粒の一つじゃないかしら?」
そう言いながら、カリーナが拾ったガラスのような球を僕に渡してくれた。
僕がその球を手に乗せると、ちょっと信じられないことが起こった。
「何ッ!??」
手に乗せた球は人肌くらいの暖かさを僕に伝えてきて、そらにその球からだと思われる声のようなものが、僕の脳へ直接に響いてきた。
「・・・なんか、前に聞いたことがあるような・・・」
僕が独り言のようにつぶやきと、それを聞いたアルが不思議そうに、
「ん? ユウトどうした? その球から何か聞こえるの?」
「うん、こいつが何か話しかけてきてるんだ」
「えぇ~ッ?! 何よそれっ? わたしのも聞かせてくれるかしら?」
そう言って、タミーが僕の手から球を取り、自分の耳に当ててる・・
「ん? 何にも聞こえないわよ・・」
「いやいやタミー、耳で聞くんじゃなくって、脳に直接なにか聞こえてこない?」
「脳に? 可哀そうにユウト、全力で戦って疲れて幻聴がこえちゃってるのかしら?」
と言いながら、呆れたってゼスチャーをしながら球を隣にいたカリーナに渡して、
「カリーナも試してみて」
球を渡されたカリーナはそれを手に乗せたまま、目を伏せてじっとしてる、その姿はいかにも巫神って感じのする画ずらだけど、たぶん術を絡めて球を調べてるんじゃないかと思う・・
数秒すると、カリーナは無言で球をエレーナに渡して、
「見てくれるエレーナ・・」
「えぇ」
カリーナから球を渡されたエレーナもまたカリーナと同様に球を手に乗せたままじっとして、そして・・・
「ユウト、この球から何か聞こえたのですね?」
「あぁ~、うん、聞こえたよ、エレーナにも聞こえた?」
「いいえ、わたしには聞こえません、しかし、ユウトには聞こえてるのでしょう、おそらくユウト以外には聞こえなくて当然なのです」
「僕以外に聞こえなくて当然? なんで?」
僕は僕以外には聞こえないのは当たり前っていうエレーナの言葉に「?」しかなくって、当然のように「なんで?」って聞き返すと・・僕の想像をはるかに超えた返事・・・
「この球は・・ユウトのお友達、カオルです」
「はッ??薫?? 何い言ってるのエレーナ、これ球だよ、しかもあそこに落ちてる市長の頭から出てきたんだよ」
って言いながら市長(元)の頭が転がっているほうを指さすと、そこにあったはずの頭部はすでに跡形もなく消え去っていた・・
「あれ? 消えちゃった??」
「この球は市長の中にあったのは間違いないのですが、この球はカオルが変化して飛び散った光る球だったモノです」
「えぇ~ッ!? じゃあ、薫だったはずの球が市長に取り込まれてたってこと?」
「えぇ、まだ細かいことは判りませんが、この球の力を得た魔物の一種が悪さをしていたのでしょう」
僕は球をエレーナから受け取り・・
「これが薫・・」
「はい、しかしカオルのすべてでは無いようです、他にも球は飛び散っているので、そのすべてがカオルと言える状態です、なのでそれはカオルの一部です」
「薫の一部・・」
エレーナからいろいろ言われて半ば放心状態の僕を横目にカリーナがエレーナに、
「もしかして、エレーナも感じてるようだけど、本当の市長は別にいるんじゃないかしら?」
「えぇ、カリーナも感じとったのね、おそらく市長はどこかに閉じ込められてるはず」
ホンモノの市長がどこかに捕らえられてるようだとエレーナとカリーナが球から感じとった、巫神のふたりがそう感じたのなら、ほぼ間違いなく市長はどこかに生きてるはず・・
そうなると、僕たちはさっそく市長の捜索を始めないといけない、しかし、どこに市長がいるのか、その手がかりも無い・・・
今話も読んで頂いて、ありがとうございます!
今話の更新はちょっと遅くなっちゃいました、
お仕事から帰ってきて、夕飯を食べたら眠くなっちゃって、
少し寝ちゃって、それでお話の続きを綴るのが遅れ、それで
更新が遅くなちゃいました、読んで下さってる皆さん、ゴメンナサイ・・・
今日東京では木枯らし1号が吹いたようですね、一日中寒くて
職場では足元の電気ヒーターを付けさせてもらいながら、お仕事してました。
皆さん、急に寒くなってきましたので、体調に十分ご注意くださいませ・・
では、次話もよろしくお願いします!!