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~わたしたち餌だったの??~

 ~わたしたち餌だったの??~


 アルとエミールが町の娘に扮し、囮作戦の第一段階が始まった・・

 

 始まったといっても、特段何かをするというわけじゃなく、アルとエミールが街で一番人通りの多そうなところを歩き回るだけ・・

「さっきからアルたち歩いてるだけ・・こんなんで、作戦っていえるのかなぁ?」

「そうねぇ、わたしたち歩いてるだけだもんネ・・でも、周り見てみて、みんなわたしたちに注目してるわよ、まぁそのほとんどがわたし目当てっぽいけど、ウフッ」

「えぇ~っ! ほッ、ホントだッ!! でも、みんなアルを見てるんだよ! エミールなんて見てないよ~だ、へへへ」


 少し離れた場所からアルとエミールの様子を僕とタミーで監視?してるんだけど、なんだかさっきから、二人が言い合ってるように見える・・

「あれ、何してるんだろう? まさかケンカじゃないよね?」

 と二人の様子に不安を感じて独り言のように言うと、タミーが・・

「まぁ、どうせどっちがかわいいとか、どっちが注目されるか、とかくだらないことで張り合ってるってとこじゃないかしら・・」

 あとで、知ったことだけど、このときのタミーの推察はズバリ的中していた・・恐るべし女子の勘力!!

 その後もそのまま、街を歩き回るふたり、しかし、ただ歩くだけでもさすがにお腹もすいてきたようで・・

「もう、店に帰ろうよ、アルお腹すいてきちゃったよ~」

「そうね、私もお腹すいたわ、歩いてるだけでもけっこうカロリー使うわね」

 と、二人が店へ戻る道へ進みはじめたとき、少し離れた場所にいた町の衛兵らしき二人がアルたちのほうを見つめてるのに気づいた。

「あの衛兵っぽいふたり、アルたちを見てる、なにかアクションを起こすかも」

「えぇ、ちょっと怪しい感じね、でも、もし動きがあれば餌に食いついたってことで、作戦成功ってことじゃない?」

「まぁ、ふたりのことに興味を示したってことで、第一段階クリアってことなるかな・・」

「わたしたちのことがあの衛兵にバレないよう注意しましょう」

 アルとエミールはそんなことはまったく気づいてない様子で、のんきに店のほうへ向かってる、それを距離をおいて追尾する衛兵二人、さらにその後ろから僕とタミーが監視する、まぁ刑事ドラマとかで見る追跡シーンさながらの状況がそこにあった。

 アルとエミールが店に入ると、二人について来ていた衛兵二人は、その場所を確認するようなしぐさを見せてその場から立ち去った・・

そして、僕たちも店へ戻って、アルたちにずっと護衛してたことを告げると、案の定なにも気づいてなかったようで、

「えぇ~っ! ずっとそばにいたの~っ!? アルぜんぜん知らなかったっていうか、気づかなかった・・」

「わたしも、まったく気づきませんでした、ユウトさんたちどこにいたんですか?」

「あぁ、まぁ二人の近くの建物の影にいたんだよ」

「それにさっそく二人の餌に反応らしき動きがあったわ、どうするエレーナ?」

「え、餌って・・・」

 タミーが衛兵らしき二人のことを伝えると、エレーナとカリーナが顔を見あいながら、

「さっそく動いてきましたか、ここの市長さんの部下たちはボスに忠実な兵隊さんのようですね」

 エレーナは薄笑いを浮かべながら衛兵たちの働きを皮肉っている、こんなときのエレーナって綺麗を超えてマジ怖いヨ・・・


皆さま、今話も読んでいただいてありがとうございます。


今話もあまり遅い時間にならず更新できました~パチパチ!!

それにお話の内容も少しづつですけど、動きを見せはじめるところまで

書き進められました^^

どうぞ、次話もよろしくお願いします!!!

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