~初めての拠点!~
~初めての拠点!~
タータンの街の市庁舎で市長の様子を探るつもりだった僕たち、その当初の目的はクリアできなかった代わりに、薫に関係する情報、正確には薫だった光の球の情報を得ることができた。
さらに、この街の市長の異常な変化についても、その球が関連してるようだということも分かってきた。
「カオルという娘とここの市長の異常と繋がってるみたいね」
「そうね、では、まずはここの街に溶け込んで、日頃の市長の様子を見てみる必要があるようです」
とのエレーナの提案から僕たちはこの街にしばらく住み、街の住人として市長の様子を窺うことになった、まぁぶっちゃけ潜入捜査?みたいなヤツかな・・
ということで、宿泊してる宿のマリノさんに数日住むことのできる短期の借家を探してもらうことになった。
「はい、イイですよ、この街のためになるなら喜んでお手伝いしますよ!」
マリノさんは僕たちの依頼を快諾してくれて、速攻で短期OKの家を探してきてくれた。
「こんな家はいかがですか? 皆さんのように7人でも十分広いリビングとかあって暮らしやすいと思いますよ」
こっちでも不動産屋のような商売があるみたいでマリノさんが不動産屋から家の図面や外観のイラスト?とかを貰ってきてくれた。
「へぇ~、なんだかかわいい家だね、アル早く見に行きたいよ!」
「わたしもこんな家に住んでみたわッ!」
アルとベルタはマリノが見せてくれたイラストを一目見ただけで気に入ったらしく、テンションが一気に爆上がりしたみたい。
「エレーナ、カリーナ、ふたりはどう思う?」
僕はふたりに家の感想を聞いてみた、すると・・
「わたしはそこでイイですよ、仮の住処ですから贅沢なことは言ってはいけません」
「そうね、一時的に使うだけの家、あまりこだわりは無いわ」
「そう、タミーやエミール、ドーラもここでイイかな?」
続けてタミー達にも聞くと、3人もそこでいいとのことで、マリノさんの提案してくれた家に即決定、早速僕たちはその家に向かった。
マリノの宿から歩くこと10分ほど、その家は街のはずれ、キレイな川の流れの傍にあった。
「あそこだね、傍に川もあるし釣りができそうだよユウト、また釣り競争しようよッ!」
「アル~、ここには遊びで来てるんじゃないんだよ、もうちょっと真面目にしようよ」
ギィ~(家の扉を開けた音)
「いいじゃな~い、ここ気に入ったわ!」
「そうですね、ここ川の流れる音も聞けるし、気持ちいいです」
僕たちは中に入るとすぐにそれぞれが使う部屋の割り当て的なことをして、ここを拠点として使えるように整えた。
「みんな、だいたい準備は済んだかな?」
「は~い、済みましたわ」
「うん! アルは川に向いてる部屋をもらったよ~」
それぞれ2~3人で相部屋を決めて、リビングに集合。
「では、今日から問題が解決されるまでの間、ここを私たちの拠点として活動します、皆の奮闘に期待してますよ、お願いしますね」
「拠点か・・」
この世界に来て、はじめて活動拠点というものを得た、いつも宿に泊ったり、野営だったから、拠点という言葉にも新鮮さを感じ、テンションが上がる気がした・・
今話も読んで頂いて、ありがとうございます!
今話はいつもより、ちょっとだけ長くなっちゃいました、
ゴメンナサイ・・・
また、見捨てずに読んで下さったことに感謝しています。
次話も2日後に更新させて頂く予定ですので、
今話同様に、よろしくおねがいします!!!




