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~渡された紙片の文字~

 ~渡された紙片の文字~


 市庁舎を出て、周りの店で情報の収拾をすることになり、僕たちは街をウロウロ、

しかし、妙なことに街に人の姿が見えない・・

「この街の人達はどこにいるんでしょう? 昼間にも関わらず人通りが異常にすくない・・」

「そうですね、この時間に人が出てないって、ちょっとおかしいです」

「人がいないってだけで、ちょっと怖いわ・・」

 エレーナの言葉にベルタ、タミーが反応、まぁ僕も含めてみんな同様に思ってるみたいで、アルやドーラ、カリーナも不審そうに周囲を見まわしている。


 「そういえば、さっきの役人さんぽい人から何か渡されてたよね、なんだったの?」

 僕はさっき役人さんがなにやらメモのような物を渡してきたのを思い出して、カリーナに聞いてみた、するカリーナも忘れてたようで、

「そうだったわ、すっかり忘れてた」

 と言いながら、腰のあたりのポケットのようなところに手を突っ込んでゴソゴソ、

受け取った紙片をみんなに見せた。

「これが、さっきのおじいさんがわたしに渡してくれたものよ」

「何か書いてありますね」

「何が書いてあるの? アルにも見せてよ」

 アルもベルタも、そしてみんな、カリーナの持ってるメモに興味津々、まぁあたりまえだけど・・

 その紙片には、見たことのない文字のようなものが並んでいた。

「この文字のようなもの、何が書いてあるか誰か判るかな?」

 僕にはさっぱり判らない初めてみる象形文字のような模様、これを読めることができる者がこのパーティに中にいることを祈るように皆に聞いてみた。

 すると、エレーナが紙片を手に取って、

「わたしに読めそうです、見せて下さい」

「さすがエレーナね、こんな古文字も読めるなんて!」

 タミーはそれがまるで我がことのように、ドヤ顔・・

「なんでタミーがドヤ顔?」

 カリーナから紙片を受け取ったエレーナがしばらく文字のようなモノをみつめて・・

「これには、ここの市長がおかしくなってきた理由の想定のようなことが書いてあります」

「想定?」

「はい、こうではないか?という想定です」

「で、その「想定」では、何て想定されてるのかしら?」

 そう聞かれてエレーナはちょっと考えて、僕のほうを見た。

「?」

 僕のことを気にしてるエレーナの態度に即座に気が付いたカリーナが、

「それには例の光の球が関係してるようなことが書いてあるのよ、そうでしょエレーナ?」

「え、えぇ」

 この時もエレーナは僕のほうを見ながら、少し口ごもった感じだった。

「光の球ってことは薫に関係してるってことじゃない?」

 僕は思わずエレーナに詰め寄ってしまっていた。

「光の球が関係してるということは、カオルが関係してると言えるんだと思うのです、しかし、それがどう関係してるのか、このメモには細かいことは書かれてませんので、詳細は不明ですネ」


 この街で薫に関係することに触れるなんて思ってもしなかったけど、それでも少しでも光の球となって飛び散った薫に近づけたように思えた・・・


皆様、今話も読んで頂きまして、ありがとうございます。


今日は日曜日でお休みなので昼間に更新することができました。

今日は晴れていて気温/湿度とも気持ちいい過ごしやすい感じです^^

先週あたりまでは、暑くてグッタリしちゃってまししたけど、それに比べて

今日はホントに気持ちいい日です^^

こんな日が毎日続いてくれればなぁ~って思っちゃいますネ^^


次の更新は26日の予定です、

次話もよろしくおねがいします!!!


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