~ここは危険な場所~
~ここは危険な場所~
予定してなかった市庁舎へ潜入ということになった僕たち、調子に乗りすぎっぽい気もするけど、勢いってのも必要かな?・・
ステルス化して周囲から見えてない僕たちだけど、タミーとアルには見えてるようで、僕たちが市庁舎の中へ入ろうとしてるのを見たタミーとアル、二人なりに僕たちの動きをサポートするつもりなのだろう、いきなりマジレベルのケンカを始めちゃった!
「何よ~ッアルッ!! あんたこそユウトのことどう思ってるのよッ!?」
「そんなの決まってるじゃない、アルはユウトのお嫁さんになるんだよッ! もう決めたんだもんねェ~!!」
「バッカじゃないのあんた! あんたがどう決めたってユウトは私を選ぶに決まってるじゃない!」
「・・・」
少し離れてる僕の耳にまで聞こえてくる声で、僕の嫁さんがどうとかこうとか・・まったく芝居とはいえ、そんなことをネタにしなくても・・・
そんな二人に衛兵もまんまと釣られたようで、門から離れてふたりの傍へ。
「よし! 衛兵が離れてくれた、いまのうちに・・」
僕たちはステルス化してるとはいえ、衛兵とニアミス状態でかなり緊張してたんだけど、タミーとアルの迫真の演技?の効果で衛兵を門から離れさせることに成功。
「フゥ~、ふたりのお陰で衛兵にはバレずに入れそうね」
武装を手にして、もしものときに備えていたベルタもここで一気に緊張が解けてホッとしてた。
市庁舎の門をくぐり中へ潜入できた、そこには色とりどりの沢山の花が咲いていてここの主人の優しさみたいなものを見せてくれてるようだった、それを見た僕は思わず、
「ここの人ってマリノさんの言ったとおり、ホントは優しさの固まりなんだろうけど、
なにか外からの力のせいで、おかしくなっちゃてるだけなのかも・・」
するとカリーナも同様に思ったようで、
「そうみたいね、でなきゃ庁舎の庭が花で彩られたりしないわ」
「やっぱり、何かありそうですね」
カリーナに続けてエレーナも同様の違和感を感じてるようだ。
僕たちが市庁舎の中をウロウロしてると役人のような風体の人が僕たちに気付いて、
「あんた達、なにか用かい? ここには市長しかいないんだが、市長には会えないよ」
そう言い終わると、そろそろと僕たちに近づいてきて、
「あまり大声じゃ言えないが、いまの市長は危険だ、関わらないほうが身のためだ、早くここから立ち去ったほうがいい」
「??」
「ここは危険な場所なんだよ・・」
皆様、今話も読んで頂き、ありがとうございます。
今話の更新はそんなに遅くならずに済みました。
今話も読んで頂けたこと、感謝でいっぱいです。
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